概要
現代っ子(げんだいっこ)とは、現代の子供、または、現代的思考をする子供を指す言葉。1960年代の造語がもとになったもの。
一般用例
- 字義どおりの現代の子供、または現代の風潮を反映した思考や感覚を備えた子供を指す言葉。2.の造語をもとに変遷し、一般用語として定着。
- 教育評論家・阿部進により1960年代初頭に生まれた造語。当時の流行語にもなり、『現代っ子』ブームを作った。本項にて解説。
- 2.のブームを受けて、1963〜64年に日本テレビ系列で放送されたテレビドラマ。東京下町を舞台に、中学生の三兄妹の騒々しい日々を描く。63年7月には日活製作で映画化もされた。テレビ・映画版ともにモノクロ映像。
造語の成り立ち
カバゴンの愛称で知られ、過去には週刊少年ジャンプの手塚賞審査員も務めた教育評論家・阿部進が、1961年刊行の『現代子ども気質』や、62年の『現代っ子採点法』などの自著で、『現代っ子』という造語を提唱。
当時の阿部が語る『現代っ子』のイメージは、現在一般化している語意とは異なり、都市部で強かに育つ戦後生まれの子供たちであった。
『現代子ども気質』の作中でも教育論ではなく、長年小学校教諭を務める著者の実体験に基づき、60年代の子供たちの実情が綴られている。
- 主義主張がはっきりしている反面、行動は受け身
- 謙譲の美徳を教え込まれたせいか、自己評価の低さや諦めの内包が見られる
- とかく現実的で、対価や代償として金銭を要求する
- 性的なものへの好奇心を隠さない
上記の他にも多角的に特徴を挙げ、「近頃の小学生は何を考えているかわからない」と困惑する大人に向けて、価値観が一変した戦後の新しいモラルで生きる『現代っ子』を説いた。
タグとしての用例
pixivでは主に、一次創作のキャラクターなどの性質を表すタグの一つとして使われている。
関連動画
- YouTube キーワード検索 「現代っ子」
- 「昭和44年 現代っ子」 ふじのくにメディアチャンネル(静岡県庁公式YouTubeチャンネル)、2011年3月10日投稿。※「現代っ子」という言葉が生まれた年代(1960年代)末期の“現代っ子”の様子。
脚注
- 出典等
※kb-a 「現代っ子」 コトバンク > 小学館『デジタル大辞泉』
※kb-b 「現代っ子」 コトバンク > ブリタニカ・ジャパン『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』