概要
にいち氏のオリジナル漫画作品で、X(旧Twitter)とpixiv、ニコニコで毎週日曜に公開されている。
本編の補完的なストーリーとして同人版もあり、WEB更新分に描きおろしと同人誌の一部を掲載した書籍版もKADOKAWAから発売されている。第1話は2018年8月5日に同人誌版1巻の予告として掲載され、2024年現在においては連載200話を突破し単行本5巻と同人誌11巻が発売されている。
作品解説
ゲーム上で出会った女の子七海と趣味の話で盛り上がり彼女の家に遊びに行くことになったものの、どうやら彼女はこちらを女子だと思っているらしい。しかも彼女の家には「娘に近づく男なぎ倒すマン」なお父様までいるという。全ての問題を解決するたまに残された道はただ一つ。
それは…
性別を偽ること…! (※単行本1巻より抜粋)
オンラインゲームで知り合った薫と七海がリアルで出会ってからの日常を描く青春ラブコメ。
連載初期の頃は「ゲーム好きの友達と~(する)話」という個別タイトルだったが、51話「すなおな心を手に入れたよ」において書籍版第1巻の発売に合わせてシリーズ名として「現実(リアル)もたまには嘘をつく」に統一すると発表された。
2024年時点で連載開始から6年が経過しているが、劇中の時間は薫の高校入学前から高校2年までと約2年しか経っていない。
女装の理由
LEVEL1「こういうのも悪くないと少しだけ思った」
お互いに性別を偽ったキャラとしてオンラインゲームで出会った薫と七海は、同一のゲーム「ブラメア」の大ファンだった事から意気投合しゲーム世界で仲の良いコンビを組んでいた。
ある時、リアルで合うことになり駅で待ち合わせをする。
実際に出会ってお互いの性別に驚くが、七海が出かける動機として「女の子の友達を家に呼ぶ」と言ったため、物凄く喜んでいる母親をガッカリさせたくない七海の発案で薫が女装して訪問することになる(ちなみに女装も続く)
七海と薫の関係
作品のうたい文句にもあるように「友達以上恋人未満」そのものである。
この作品のほとんどの話で、七海や薫が相手のことを不意に意識するような描写があるため、男女として多少は相手のことを意識していると思われる。しかしそのことに本人たちが気づいているのかは疑問である。
本作の魅力
薫と七海の関係が友達からもう一歩踏み出せない、この微妙な距離感とドキドキ感にあるといっていい。
お互いのことを意識していながらそのあと一歩が踏み出せない。これがこの作品が大人気になっている秘訣といっても過言ではない。さらにほぼ全ての内容をTwitterやpixiv、ニコニコで見ることができるため、気軽に読み始めることができるというのもこの作品の魅力の一つではないだろうか。
登場人物
薫や七海、その親族
- 寺崎 薫
ペテンちゃん大好きな男の子で、読みは「てらさき かおる」。誕生日は6月7日で、七海と出会った時は15歳。
ゲーム内でのハンドルネームは「Kaori」で女の子キャラを使っている。理由は「おっさんキャラより女の子キャラ使ったほうがゲーム楽しいじゃん 装備とかおしゃれできるし」とのこと。七海曰く「意外と目パッチリしているわよね」「背もそんなに高くないし身体も華奢な方」だそうだ。女装はかなり似合っていて可愛いので、ナンパされたり惚れられたりしていた(ナンパの時は七海がすこし悔しがっていた...可愛い)
七海の女装へのコメントは「その格好で生きたほうが幸せになれるまであるわよ」だそうで、薫は女装するのにとても適している体つきだったらしい。女装時は「カオリ」と名乗っており、七海もそう呼んでいる。女装するようになってからは、現実でも無意識に女性っぽい仕草をする事もある。
母親とは死別し、父親は米国へ単身赴任しているため、アパートで一人暮らしをしている。このため、家事全般のスキルが鍛えられており、特に料理は絶品。
ある事情から「大切な人を作りたくない」という気持ちを抱いていたが、七海と一緒に過ごす時間が増えていく内に優しい心を育み、七海の心の傷を癒やして外の世界へ踏み出す手助けをする。
他人と一線を引く癖のせいか、七海に普通の友人関係ではあまり使わない言葉(七海曰く「歯が浮くセリフ」)を投げかけてしまって動揺させることが多い。
- 逢坂 七海
ペテンちゃん大好きな女の子で、読みは「おうさか ななみ」。誕生日は10月2日で、薫と出会った時は16歳。
ゲーム内でのハンドルネームは「Nanami」で男キャラを使っている。ゲーム世界では、72時間耐久クエストの最上位報酬を所持するほどの廃人レベルのやりこみを続けており、そのうえレトロゲームの知識が豊富なためギルドの仲間からは「おっさん」だと思われていた。
男キャラの理由は「女キャラなんか使ったら出会い目的の変な人たちが引っかかるじゃない」とのこと。ずっと男性のフリを続けていたせいか、男勝りの台詞を吐く事が多い。
ある出来事から人付き合いが苦手だったが、薫と出会ってからは少しずつ外の世界に再び踏み出すようになった。
服装はミニスカートなど結構攻める服装も多いのだが、実は母親が選んだものが殆ど。また身長は伊澄より4㎝小さいが、胸は七海のほうが大きいらしい。
薫と出会う前は、ずっと家にひきこもっていて年齢相応の身だしなみの概念を持っておらず、ファッション雑誌の単語が全く理解できない程で、薫と出会った当初はいつも殆ど同じ格好で出かけていた。また、長い黒髪であるにもかかわらず風呂から上がった後は「ほったらかし(自然乾燥)」で済ませていた(このため、連載初期の頃は髪に「天使の輪」が描かれていない)
実は母親譲りの素質を持っており、薫から「手入れしたらすっごくきれいな髪になるかも」と言われていた。薫の誕生日を祝うため、一念発起してみるくにコーディネートしてもらった結果、その輝きを発揮した(薫はオシャレした七海の可愛いらしさに驚き、直視できないほど動揺した)
- 逢坂 祥子
七海の母で、読みは「しょうこ」。ハンドルネームはHaha。趣味の偏った娘に友達ができないことをとても心配していた。
そのため薫が初めて来た時は極端な程に薫のことをもてなそうとしていた。薫が来てからは七海が外出するようになり、とても安心している。ゲームの腕前はかなりのものらしく、薫に勝っているところが確認されている。
実は、大学生時代に出版社の新人賞を取った才女で、現在も執筆活動を行っている。そのお陰か、周囲の人物のちょっとした言葉や態度から色々なことを読み取れる。20歳で結婚し、116話時点で37歳なのでスピード婚の可能性もある。
- 逢坂 俊雄
七海の父で、読みは「としお」。別名「娘に近づく男絶対なぎ倒すマン」。見た目は超ごつくて身長も高く、柔道三段、剣道二段のスポーツマンでフィジカル能力も高い。
一人娘の七海を溺愛しているが母の方が家庭内のでの立場が上らしく、LEVEL14(pixivでは「ゲーム好きの友達が親に心配される話」)で母に「心配もいいですがあんまり過ぎるようだと…七海に嫌われますよ♡」と言われてしょんぼりしていた。
職業は元警視庁SPで、現在は警備会社の部長を務めている。時おり家族の夕食を作ったり、紅茶とケーキが好きだったりと、実は色々とハイレベルな人。ママとの馴れ初めは不明。
- 寺崎 透花
薫の母親。大学時代の同級生だった薫の父と結婚したが、薫が幼い頃に難病で亡くなった。
薫の父とは大学入学当初から惹かれ合っていたが、交際を始めたのは3年後だった。
妻の願いだった治療薬を完成させるため、薫の父は10年以上海外へ単身赴任していた。
薫の女装姿は「母親の姿によく似ている」らしい。
- 竹河 伊澄
七海の従姉。七海と年齢は同じだが、誕生日が七海よりも早いので自称「お姉さん」。
抱きつき癖があり、初回登場時に薫(女装)に抱き着いて薫を赤面させフリーズさせていた。
薫の胸のことをみて同志(貧乳)だと誤解し、友人の一人となる。
「Rico&Mashiro」関係
薫が女装する際に衣装を選んでもらっているアパレルショップ。
作者の別作品「彼女の季節」の後日談から登場。
- 加藤 理子
デザイナー学校を卒業したが、一旦は夢破れて一般企業に勤めていた。
しかし、ある日上京してきた真白と出会って再び夢を追いかける事を決意し、5年後に「Rico&Mashiro」を立ち上げた。
- 佐久間 真白&大海 直
15歳の時にデザイナーを夢見て上京した真白は、都会の生活に馴染めず困っていた時に理子と出会う。
幼馴染の直はユニセックスなデザインを目指しているが、薫へ積極的に「可愛い服装」を勧めてくる面もある。
「ギルド」の皆さん
- Ohige
七海と薫が所属するゲームのチーム「ギルド」のマスター。本名は不明。女の子については百戦錬磨らしい(自称)。趣味はマリモの育成。気まずくなっている七海と薫を仲直りさせるため張り込みを2人きりにしたりしていた。なので結構恋愛系の話は好きらしい。
- Mike
ギルドのメンバー。中身はおっさん。Usuhimeとはオフ会を行うほど仲がいい。
「ネットカフェ」関係
- 清水さん
二人がよく利用するネットカフェの店長代理。28歳独身。作中での紹介「ネカフェに来るカップルを眺め続けることに人生の8割を費やした人」。カップルでいちゃつきながらゲームするのが羨ましいそうで、作中で「私も推しの感動を共有できる恋人が欲しい…」とバイトの島村君にもらしていた。
- 島村君
清水さんが働いているネカフェのバイト。21歳。「僕の好きな人もこの店にずっと勤めるらしいので」とのことでこれからもネカフェで働くつもりらしい。
友人関係
- 天河 みるく
薫達と同じネトゲプレイヤーで、読みは「あまかわ みるく」。ハンドルネームは「みるきー☆うぇい」でコスプレが趣味。
薫とはブラメア好きという事で知り合ったが、女性だと思っていた。「ルル」のコスプレ姿を見せるためにリアルで顔を合わせ、二人の共通の友人になる。
龍二と同じテニス部の先輩で、ネカフェで龍二と一緒にバイトしている。
現在龍二に片思い中だが、それに全く気づいていないので先が思いやられる。
普段は短髪の少し内向的な性格だが、コスプレしている時は長髪で積極的な性格になって外見も陽気な感じの別人になる。メイク技術やコスプレの道具に造詣が深く、カオリの女装姿もすぐに見破った。
- 佐々木 龍二
薫達のクラスメートで、テニス部で天河みるくとダブルスペアを組んでいる男子。
ネカフェで一緒にバイトしている天河に片思いされているが、全く気付く気配がないため結構鈍いタイプだと思われる。このため、テニス部の女子からは「バカで鈍くて空気読めない恋の三重苦」と評されている。早く気づいてあげて...
女装した薫に恋心を抱いていたが、玉砕してキッパリと身を引いた。
編入したクラスの仲良し三人組で面倒見が良く、七海とすぐに打ち解けることが出来た。
- 白川 寧音(しらかわ ねね)
ニックネームは「いいんちょ」。新聞部に所属。
- 向日路 郁(むこうじ いく)
ニックネームは「むいちゃん」。茶道部に所属。
- 篠原 葎子(しのはら りつこ)
ニックネームは「りっちゃん」。料理研究会に所属。
その他用語集
- ブラメア
正式名称「ブラッディナイトメア」、ペテンちゃんなどが出る一連の漫画・ゲームシリーズの総称。
みるく曰く結構エグいシーンが多いらしく、女の子のファンが絶滅危惧種らしい。
結構長く続いているらしく、屋台の景品になったりゲーセンのUFOキャッチャーに居たり、イベントの景品になったりと様々な場面で登場する。
- ペテンちゃん
七海と薫が夢中になっているブラメア内のキャラ。
ホラーゲームのキャラで話術が得意かと思いきや物理でごり押す完全な名前詐欺。
敵のゾンビより怖い。超武闘派。
- ルルちゃん
ブラメアに登場するキャラクターの一人。
ペテンちゃんの相方的存在ペテンちゃんが無言で敵を殴り倒す間、傍らでお茶をすすっている。
回復もしてくれるが、その方法は魔法ではなくお茶。
杖はただのファッション。
普段表情に乏しいペテンちゃんが露骨に嫌な顔をするので、相当ヤバい味と思われる。
- 青野辺高等学校
薫が通っている都立高校。編入制度を利用して七海も通うことになり、薫とクラスメイトになる。
閲覧方法
pixivより
「現実もたまには噓をつく」の作品一覧から
Twitterより
”現実もたまには噓をつく まとめ”から
ニコニコ漫画より
作品一覧の「少女アラカルト」シリーズから(100話ごとに枠が更新される)
関連タグ
- 少女アラカルト 本作は元々、同タイトルの短編シリーズの一つだったが、他のストーリーが完結した後は本作がメインとなっている。本作とは世界観が同じであり、同一キャラクターが登場している。
- 恋が夫婦になる前に
- オリジナル漫画
- 一次創作
以下は、本作の内容を読者が独自に考察したものであり、正式なアナウンスがあった物では無い事を理解してから閲覧して下さい。
本作の世界観
本作の年代は、二人の誕生日(48話の6/7(日)と96話の10月2日(土)そして141話の6/7(月))から推定可能なのだが、以下の不一致点がある為に確定できない(計算ツール)
学年 | 誕生日 | 推定年代 | イベント |
---|---|---|---|
1年 | 薫 6/7(日) | 2009/2020 | 初プレゼント |
七海 10/2(土) | 2010/2021 | 手編みマフラー | |
2年 | 薫 6/7(月) | 2010/2021 | 初デート |
七海 10/2(?) |
しかし、物語が「最終章」を迎えた事と「正月のおみくじの内容」や「高校3年生の時に文化祭が無い?」事から、今後のストーリー展開を考察するためには「どの時点なのか?」という情報が必須と考えられるので、此処に記す。