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異変

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いへん

「異変」とは、主に通常でない異常な現象や状況を指す、あるいは表す語である。

概要

「異変」とは通常平素の状況・状態では見られない何らかの「違い」を指す語である。

そのニュアンスには、通常では考えられないような「出来事」を指す場合や通常と変化している「様子」を指す場合などがある。

いずれの用法においても評価者の視点からしてネガティブなニュアンスを含むことが多い。肯定的な変化や違いではないのである。

運用

平常時(と評価者が規定する範囲)をおおまかな起点としてそこから逸脱したような出来事を指して「異変」と呼ぶ。例えば突発的な気象の変化や例年にない気候の様子などがあればそれは気象的な「異変」であると評価される。

人間の営みにまつわることでも通常でない出来事を「異変」と称することもあり、こちらはニュース的用例では政変や流行、世代間などの文脈などで用いられる事が多い。

実際に「異変」の語が用いられる場面としては窮迫的な進行中の変化を即時的に語るというよりも、その視点よりも一歩引いた客観的視点のような位置から状況変化を観測した際に用いられるという場合も多い。

先の気象的な例であれば、例えば評価者が頭上から滝のように降る豪雨に打たれている「まさにその時」よりも、屋根の下に逃れ一息ついたところでこの雨の様を評価してはじめて「異変」と思考する、といった状況であろうか。

雨の猛攻から逃れる事に思考が焦点化している間はその豪雨そのものを客観的に評価する余裕などない、というケースである。

ニュースなどであれば、現地中継で横殴りの雨の只中にあるキャスターが風雨による痛みと寒さと恐怖に耐えつつ現状を報告した後、その報告を受けた屋内のキャスター等がその様をして「これは異変と言えるでしょう」と評価する、といった具合である。

一方、「異変が起きている」といった形で何らかの「通常と異なる状況・状態」がリアルタイムで語られることもある。

しかしその「異変」の全貌は得てして明瞭でないことが多く、「明瞭でないが通常の状況に比して何らかの相違がある」場合に「異変」という語にその曖昧さを包括させて用いるのである。

加えてその「異変」は任意のタイミングを境に突発したものではなくその語が示すところの異変性は「(ある程度の過去から)漸増して今なお進行中」、といった様子であることもある。

「(今まさに)変化が起きていますよ」、といったところだろうか。

そしてその「変化」について、評価者は何らかの「含み」を持たせているのである。

この「含み」は先述のように、ネガティブなニュアンスであることもある。

語としての「変化が起きています」と「異変が起きています」では、辞書的なニュアンスはともかくその実際運用上のニュアンスが異なることがあるのである。

この他「異変」の語は「異変の前兆」といった用法でも使われることもあり、「異変」の形象実態そのものが(未発生である故に当然ながら)具体的でなくとも比喩的に何らかの「通常でない事態」を総称する語としても用いられる。

なお、「異変の前兆」という事態そのものがすでに軽度の異変性を帯びていることもままあり、その異変性が将来的にさらに拡大するのではないか、というニュアンスを含むこともある。

回想的に「思えばあれが異変の前兆だった」とする場合も追認的に過去の異変性を理解しているといえる。

pixivにみる「異変」の例

例えばpixivでは、あるユーザーの作品においてこれまでの作風と大きく異なる作品が発表された場合、継続的にその作者の作品を観覧鑑賞してきた他のユーザーの視点からしてそれは一種の「異変」であるといえる。

実際にpixivにおける「異変」タグの部分一致検索では「○○(作者名)の異変」といった形で「異変」の語を用いて作者の作風に言及する用法をとるタグの使用例が多数見られる。

ただしこの場合の「異変」の語には先述のようなネガティブなニュアンスが含まれるとは一概には言い難い。驚きはありつつもその変化に基本的な部分で肯定的であることもある他ネタ的なニュアンスを含むこともあるなど、その用法は辞書的意味としての「異変」を基としつつもさらなる意味合いを包容している。

この他特定のユーザー間だけでなくpixivのユーザー全体に関わることとしては、pixivというSNSのシステムに大きなバージョンチェンジあるいは運営方針の急激な変化などがあった場合なども、ユーザー全体からして「参加している一個の社会体系に一種の<異変>が起きた」、と評され得るかもしれない。

逆にシステムの運営者側がユーザーという多数の集団に何らかの変化・変質を見た場合、「pixiv(のユーザー)に異変が起きた」、と評価し得るものである。この場合は先のユーザー/pixiv運営者間の視点が逆になったものである。

前者の例ではユーザーとユーザーにみる個人間の関係における「異変」、後者の例ではユーザー(個人)と運営者(社会側)または運営者側(個人)と多数のユーザー(社会側)にみる個人と一種の社会との関係における「異変」のケースといえるだろう。

創作において

各種創作においても、一般の語である「異変」は他の言語同様に通常に用いられる。

加えて「異変」という語が上記のような日常・生活用語としての用法にとどまらずその創作内で特別な意味合いや用法で用いられることもある。

例えばSTGをはじめとする複数様式からなる作品群である『東方Project』においてはその作中における主人公の行動の起点が「異変解決」であることも多く、同作品において「異変」は敵役の登場キャラクターが日常の延長にある時間・空間の中である程度の規模をもった特異な影響を与える行動を起こすことを示す語として使われている。

ただし同作における「異変」もまた厳密固有的に定義づけられたものではなく、先述の一般語としての「異変」のニュアンスに同作シリーズ特有の意味またはその用法が追加されている、といった具合である。

タグとして

pixivにおけるタグとしては「異変」単独の語だけでなく「異変」の語を組み込んだ語などによる複数のパターンによるタグも多い。

上記のような理由からpixivでは東方Projectに関連したタグの様式も多いが、東方Projectに限らず多数の創作において「異変」の語は用いられている。

関連タグ

言葉

変化 異常

日常 通常 普通

pixivにおける「異変」に関連したタグ(一例)

東方Project関連

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