概要
動物の臓器(消化器官)の一つで、正式名称は「砂嚢(さのう)」。
鶏をはじめとした鳥類は必ず砂嚢を持っており、口から入った食物を咀嚼し胃に送り込むための歯の役割を担っている。
「砂」肝という言葉通り、実際に鳥たちの多くは小石や砂(砂礫)を飲み込んで胃石として砂嚢に溜め、これを使って硬い食物をすり潰して消化しやすくしている。また、胃の洗浄にも用いている。ただし、すべての鳥が砂礫を飲み込むわけではなく、おもに草食の鳥に見られる。
鳥類以外にもワニや魚類の一部、無脊椎動物の多くが砂嚢を持っている。また、古代の恐竜にも砂嚢および胃石をもつ種が複数確認されている。
食材としては、世界的に鶏のものが用いられる。筋肉質のコリコリ、ジャキジャキとした歯ごたえが特徴。
日本では焼き鳥や唐揚げが有名であり、おかずからお酒のおつまみまで広く愛されている。地域によっては「(すな)ずり」と呼ぶ(西日本、特に九州が多い)。
アメリカの一部では七面鳥、中国(本土)ではアヒル、オーストラリアではエミューのものが食べられることも多い。