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紅宗

くろしゅう

スマホアプリ「あんさんぶるスターズ!」及び「あんさんぶるスターズ!!」のキャラクター、鬼龍紅郎×斎宮宗の腐向けカップリング。
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概要編集

鬼龍紅郎×斎宮宗の腐向けカップリング。


ユニット、クラス、部活は異なるが、共に夢ノ咲学院の三年生。また家が近く、幼稚園と小学校が同じという幼なじみでもある。


ユニットは、紅郎は『紅月』、宗は『Valkyrie』に所属。

高校三年次のクラスは、紅郎はB組、宗はA組。

部活は、紅郎は空手部、宗は手芸部。ともに部長を務める。


*注意*編集

・以下ストーリーのネタバレです

・作中の時間軸ではなく現実の時間軸に沿った順です

・ときどき記事の書き手の解釈に基づく補足説明が混ざっています


解釈のしかたは人それぞれ、この記事が全てではないです。あくまで「たくさんある解釈のうちのたったひとつ」「紅宗のことを知るきっかけ」など参考程度に、あなたが思った紅宗をえがいていただければ幸いです。




























イベントストーリー「追憶 マリオネットの糸の先 Stand By Me/第一話」編集


時間軸は二人が二年生だった、一年前の秋頃。宗がリーダーを務めるユニット『Valkyrie』の過去が描かれたイベントストーリーの中の一話。シナリオライターは日日日先生。


ライブチケットの販売中に廊下で倒れていた宗を、紅郎がお姫様抱っこで保健室まで運んでいる。


幼少期のエピソードとして、

・紅郎のことを『りゅ~くん』、宗のことを『いっちゃん』と呼び合っていた

・男の子だが人形遊びが好きだったためにいじめられていた宗を紅郎が庇っていた

・紅郎が宗に誓った「お前は絶対に守ってやる」という約束

などが明かされ、当時の仲の良さがうかがえる。


また、約束通りに宗を守ってやれないことを謝る紅郎に対し、宗は「こうして動けない僕を運んで、語りかけてくれるだけで……だいぶ、救われなくもないよ?」と答える。


生徒別ストーリー「斎宮宗 糸が見えない」編集


ストーリー付きカードで開放できる、生徒別ストーリーの二話目。シナリオライターは日日日先生。


空手部の道場に紅郎を訪ねた宗が、衣装作りの手伝いを依頼しに来ていた転校生(主人公)と紅郎が共に居るのを目撃し「誰だね、その女は! こここ、硬派な君らしくもない! 神聖な道場で逢い引きかねッ、失望したよ!」と明らかな動揺をみせた。


このストーリーでは、親しくない人とは手に持った人形『マドモアゼル』を介して会話をするほど神経質な宗が「君は身の程を弁えているから好きだよ、鬼龍」「僕と鬼龍の語らいを邪魔する輩が存在する空間で、一秒だって呼吸をしたいとは思わない」と言う場面も。


また、幼い頃、紅郎が宗の大事な人形を乱暴に扱って洋服を破ってしまい、母親に教えてもらってその洋服を直したことがきっかけで、二人で紅郎の母親に裁縫を習っていた……という、裁縫が得意な二人の原点も判明する回である。


通常プロデュースコース「3-A 斎宮宗」編集


『Valkyrie』実装後に新規追加された宗のプロデュースコースでは、全6種、分岐4パターンずつの各コースイベントが発生する。


このコースイベント内では、「A組に鬼龍がいれば少しは楽しめた」「何故か鬼龍は隣のクラス」「何故僕はB組ではなかったのかと悔やんでいる」など、紅郎とクラスが異なることに対し不満げなセリフが何度も出てくる。


また、不機嫌な様子の宗に、転校生が相談に乗りましょうかと言うと「幼馴染でもない顔見知り程度の人間に理解してもらいたくない」と一蹴。


さらに、紅郎の話をすると「鬼龍のことが気になるのか」と問うてくる。そのうえ、裁縫の師匠だからと答えると「幼馴染と親しくされるのはあまり気分が良いものではない」と謎の独占欲を発揮されてしまうし、仲が良いのかと聞けば「僕と彼は幼い頃、レースを編んだりした仲」「友と呼んでやってもいい」と仲良しアピールをされる。


イベントストーリー「誉れの旗 栄冠のフラワーフェス 残夢/第三話、エピローグ②」編集


転校生が学院にやって来た直後ごろのイベントストーリー。シナリオライターは日日日先生。


「残夢/第三話」では、宗と同じユニットのメンバーであるみかを見かけた紅郎が、わざわざ宗の近況を聞くために、みかに話しかけようとしていた(が、未遂に終わった)。


「エピローグ②」では、ライブ後に、宗本人と会った紅郎が「顔色が良くない、食事をちゃんととっているのか、身体が丈夫じゃないんだから」と心配し、宗には「余計なお世話」「いつまで保護者きどりなのか」と言われてしまうほど。

このようなやりとりは、前述の「追憶 マリオネットの糸の先 Stand By Me/第一話」でもされており、身体が弱い宗を紅郎が気にかけている、という関係は当時から変化していないようである。


スカウトストーリー「スカウト!トイボックス 第五話」編集


2016年5月のイベント「宵の宴🎵バンドアンサンブル」と同時に追加されたスカウトストーリー。シナリオライターは結城由乃先生。


購買部で、転校生がラスト一個を買ったために、宗が、好物かつ貴重な栄養源(食事は体内に異物を取り込むという認識のため、あまり好きではないらしい)であるクロワッサンを手に入れられなかった。

そこで転校生がクロワッサンを譲ろうとすると、一度ひとの手に渡ったものを口に入れるほど落ちぶれていない、心配しなくても水以外のものも口にするから、と断った後、「低血糖で倒れて保健室に運ばれるのは懲り懲りなのだよ。……むかし、それで倒れては鬼龍に迷惑をかけたからね。またあれこれと口喧しく言われるのは避けたい」と言う。

『Valkyrie』のメンバーや『五奇人』など、他の親しそうな人の名前がすぐに出てこないあたり、毎度あるいは頻繫に紅郎に発見されていたのかもしれない。


イベントストーリー「傾け!梅雨払いの錦 プロローグ、第七話、エピローグ」編集


ストーリーの時間軸は初夏。シナリオライターは結城由乃先生。


「プロローグ」では、空手部の道場で衣装作りをしていた紅郎が、『紅月』の後輩である颯馬に「本当は手芸部に入りたかったのではと思ってしまう」と言われる。すると、手芸部というワードだけで「忙しくて顔を合わせてねぇけど、元気にやってるかな、あいつ」などと心配し始める。


また、以前は仲良くやれていたが、今は若干の距離がある、という現状には、「……むかしみたいにとはいかなくても、手芸のことで気軽に相談できるような仲にはなりたいのかもしれねぇな」と、紅郎としてはあまり満足ではない様子。


「第七話」では、B組の教室に不在だった紅郎を探して、宗が道場を訪ねてくる。

そこで、裁断しかけの布を握ったまま居眠りする紅郎を見つける。体調面については基本的に紅郎に心配されている側である宗が「そこまで気が回らないほど疲れていたということか」「顔色も悪い」と、珍しく立場が逆転している。

うなされているようだから、と起こしてくれた宗に、寝ぼけた紅郎のセリフは

「もう朝ご飯の時間か……?」

見方によっては、もはや夫婦のようにも思えるやり取りである。


また、起こしてくれたお礼を言う紅郎には「むかしのよしみというやつだ」、家に帰って休んだ方がいいと言いながら、心配してくれてんのか? と聞かれると「僕は一般的な見解を述べただけ」、と宗の反応は相変わらず素直ではない。

このシーンでもう一つ注目したいのは、心配してくれてんのか? の紅郎の表情。セリフ中でも宗に指摘されているように、どこか嬉しそうだ。


そして紅郎からの「ちゃんと飯とか食ってんのか」「ぶっ倒れないように最低限の食事と睡眠はとれ」は、もはやテンプレと言えるほど頻繁に出てくる。


さらに、このイベントの一つ前のイベントストーリー「爆誕 五色に輝くスーパーノヴァ」で、『流星隊』の衣装を紅郎が作ったことと、布から推察するに現在制作中の衣装も『紅月』の衣装ではないことを、宗は見破る。

どこかから情報を得ていたにしても、普段の『紅月』の衣装など、紅郎が作った衣装をよく見ていたにしても、紅郎のことをよくここまで知っているものである。


そしてそこに、転校生が紅郎にアドバイスをもらうためにたくさん衣装を持って現れるが、頼まれる側の紅郎ではなくなぜか宗が「小娘、鬼龍は忙しいのだよ。ほかをあたりたまえ」と冷たくはねつける。紅郎には「おいおい、邪険にすんなよ」とたしなめられた。


また「宗も転校生に裁縫を教えているだろう」という指摘に対しては、「転校生には紅郎、ひいては宗が慕っていた紅郎の母親の影響が出ているから」と回答。


「エピローグ」では、宗が『紅月』のステージを見に来ており、「『紅月』に所属するのを嫌がっている風だったのだがね、あの嬉しそうな顔と言ったら咄嗟に言葉が出なかったよ」「鬼龍にはあの場所が合っているのだろう。それを知れただけでも、この場に来た甲斐があった」と語った。

宗もずっと、幼なじみを気にかけ、見守ってきたのだろうか……と思わせる。

それにしても、紅郎のことをよくここまで知っているものである。


イベントストーリー「演舞 天の川にかける思い プロローグ、巨星、墜つ/第六話、雨のち晴れ/第一話、第二話」編集


2015年7月のイベント「挑戦!願いの七夕祭」と同時期にあたるストーリー。シナリオライターは日日日先生。


「プロローグ」では、紅郎に頼まれた衣装をつくる、と集中する宗に、みかが「『りゅ~くん』さんに頼まれたんやもんね」と言うシーンがある。

しかし、他のストーリーを参照すると、宗は、普段は『鬼龍』(『りゅ~くん』と呼びかけて言い直すシーンは多々あるが)、マドモアゼルを介した転校生との会話内では『紅郎くん』と呼んでいるようだ。


「巨星、墜つ/第六話」では、英智が宗に対し、


『Valkyrie』がドリフェス『七夕祭』に参加しなければ、

・長く公式のドリフェスに参加していない『Valkyrie』を解散させる

・『Valkyrie』の元メンバーであるなずなが所属する『Ra*bits』も潰す(本来ユニットの兼任は禁止だが、なずなは過去に『Valkyrie』と『Ra*bits』を兼任しており、その違反は黙認されていただけであった)

・『Ra*bits』を潰すのは、生徒会長である英智の配下のユニット、副会長の敬人が率いる『紅月』に命じて行わせる


という条件を突きつけ、さらに「そういえば、『紅月』には君の幼なじみがいるね」「鬼龍くん……心優しい彼に、無力な子兎たちを踏みつぶさせるのは心が痛むよ」と追い打ちをかける。

ここでは条件(≒宗の大切なもの、守るべきもの?)として『Valkyrie』やなずなに加え、当然のごとく幼なじみの紅郎が挙げられている。


「雨のち晴れ/第一話」では、依頼した衣装作りの進捗を確認するために手芸部の部室を訪ねた紅郎が、みかに「『りゅ~くん』さん」と呼びかけられ、少し語調を荒らげ凄むシーンがある。ちなみに宗がそう呼ぶ(というか呼びかけて言い直す)のには特に反応していない。


また、凄まれたあと敬語を使うみかに対して、紅郎は「敬語じゃなくていいよ、くすぐってぇな。斎宮のダチなら、俺の身内みてぇなもんだしさ」とフォローするが、普通は『幼なじみの友達は自分の身内』とはならない。


さらに、みかの発言を一部引用すれば、宗は「鬼龍先輩に頼まれたから~って張り切って」衣装作りをしていたらしく、イベント期間限定のプロデュースコースでも、目の下にクマを作っていた。


「雨のち晴れ/第二話」では、長く活動休止していた『Valkyrie』が、『fine』とのドリフェスに挑もうとするのに対して、紅郎が「迂闊に突撃して、また大事なものを落っことしてから後悔しても遅ぇんだぞ?」と宗に忠告する。それに対する返答は、


うふふ。あなたがそれを言うの、りゅ~くん?偉そうにさぁ、あたしの死に目にも会えなかったくせに?


今まで紅郎と話すときは一度も使ったシーンはなかった、マドモアゼル越しのセリフである。

「あたしの死に目」ということは、マドモアゼルの人格は、紅郎の亡くなった母親がベースとなっている可能性が高い、と一般的には考えられている。

さらに、前述のように他ストーリーによれば、マドモアゼルのときは『紅郎くん』と呼ぶはずなのに今回は『りゅ~くん』である。これがマドモアゼル(≒紅郎の母親?)の言葉なら出ないであろう呼び名(苗字からとったと思われる呼び名だから)だ。つまり少なからず宗本人の意思が入っているのではないかと思われる。


この発言に紅郎は「その腹話術、やめろよ。不愉快だ、わりとマジでな」と嫌悪を示した。

ちなみに「追憶 マリオネットの糸の先 Stand By Me/第一話」では、マドモアゼルではなく宗に「お母上の、最期にも立ち会えなかった君が」と言われても「返す言葉もねぇよ」と淡泊に応じていた。


イベントストーリー「リアクト マジカルハロウィン TROUBLE MAKER/第四話、OUT SIDER/第三話、エピローグ」編集


2015年10月のイベント「開演 ダークナイトハロウィン」と同時期にあたるストーリー。シナリオライターは日日日先生。


「TROUBLE MAKER/第四話」では、宗の別人格であり、宗自身の腹話術で話すマドモアゼルが、彼との会話中に返事をしなくなることが増えてきた、ということが明らかになる。


「OUT SIDER/第三話」では、『ハロウィンパーティー』当日の様子が描かれる。


屋上で、人の姦しさに不快感を示し「鼓膜を抉り取ってしまいたいぐらいだ」と言う宗は、マドモアゼルに『駄目よ~、自分の身体に傷を付けたら』とたしなめられる。宗は弁えている、と返事した後「鬼龍は耳にぽこぽこ穴をあけるのだから理解しがたい」「君のほうからも叱ってやりたまえ」と紅郎の話題に移る。が、マドモアゼルは『あたしが何を言っても聞いてくれないわよ。あの子は、あたしのことが嫌いみたいだから』。それに対する宗のセリフは「そんなことはない、彼は君を愛していた」「僕はどれだけ彼と君との間にある絆に嫉妬を覚えたかわからない」であり、「マドモアゼルの人格は紅郎の母親がベースとなっているとする説」を裏付けることもできる。


また「君の死に目に立ち会えなかったのだって、きっと何か理由があって……」「理解しているさ。絶対に、一生、赦すことはできないけれど」と、紅郎の母親の件について、紅郎への感情が少しずつ変化しているようだ。


その後、屋上に現れたつむぎには、マドモアゼルが返事をしなくなったことについて「宗くんが大人になりつつあるから」「いつまでも、空想の世界で遊んでいるわけにはいかない」と言われる。


「エピローグ」では、今までは宗が言うことに対して返答する、という形をとっていたマドモアゼルが、宗の語りかけ無しに話すシーンがある。


作品内の時間軸で、別人格の形成から約一年。ついに壊れ始めた「彼女」に関する問題が解決するときは、いつになるのだろうか。


スカウトストーリー「スカウト!ノクターン 墓守の夜ふけ/第二話、第三話、第五話、第六話、エピローグ②」編集


クリスマスの時期に開催されるドリフェス『スターライトフェスティバル』、通称『スタフェス』などの準備中のエピソード。シナリオライターは日日日先生。


『イブイブライブ』や『スタフェス』に向け、大量に衣装が発注されて、宗やみかが主に活動している手芸部も依頼を受けたはいいが、納期に間に合いそうにない。そこで、みかは手芸部にはあまり顔を出さなくなっていたつむぎにも協力を要請。

一方、創は冬休み前に、衣装を整理する仕事をしていた。そこに通りかかった紅郎と転校生は、創を手伝うことにする。


「墓守の夜ふけ/第二話」では、紅郎が、父親から習った空手を、喧嘩するのに役に立ててしまった、という話を転校生にしてから「こんな汚れちまった指先で、誰かを守るとかさ……」と言う。「紅郎が守るべき誰か」とは、前述の「追憶 マリオネットの糸の先 Stand By Me/第一話」を参照すると、宗のことを指すのだろうか?


「墓守の夜ふけ/第三話」では、手芸部に向かうみか、つむぎと、仕事をこなす創、紅郎、転校生が廊下で遭遇する。


みかは事情を説明し、宗が自宅で部屋に籠っていると両親が心配したりと煩わしいようだ、という話をするが、紅郎は「斎宮んところは昔からそう」とそのことは把握済みなようで、幼なじみであることを実感させる。

(これは単なる記事の書き手の感覚だが、今回のストーリーでは、紅郎がよく「昔から~」と言う気がする。気のせいだろうか)


そして、良かったら手芸部の手伝いに来てほしい、と言われて紅郎、創、転校生も助っ人に行くことになる。みかが「お師さんを助けたってな」と言うと、紅郎は「おう。昔から、それは俺の役目だったはずだしな」と応じた。


「墓守の夜ふけ/第五話」では、みかが手芸部の部室に紅郎、つむぎ、創、転校生を連れてくる。


すると宗は、つむぎや創に対してはマドモアゼルを介して話す。みかによれば、宗は忙しすぎるとテンパって会話を丸ごと放棄するらしい。しかし、紅郎が話しかけると「誰も頼んでないのだよ」といつも通りに話し始める。


紅郎が「あんまり周りを心配させんじゃねぇよ、馬鹿」と小言を言うと、宗は「言葉には気をつけたまえ」「下品な人間だと思われるよ、いいや『親の顔が見てみたい』とね」「けれど、君はそれを見せられないだろう?」と徹底的に反撃。「リアクト マジカルハロウィン OUT SIDER/第三話」では、紅郎の母親の件は理由があったのだろう、としていたが、面と向かっての発言にはあまり変化は見られない。


また、彼らの会話においてよく見られる、宗から紅郎への「いつまで保護者気取りなのかね」は今回も。こちらも紅宗のテンプレ台詞と言える。


以降もふたりは延々と言い争うが、紅郎に凄まれても、宗は「君は僕を殴れない」「僕に軽蔑されることにだけは堪えられないだろう?」と自信満々な様子。そこまで言うだけの明確な理由でもあるのだろうか?


その様子を見ていたつむぎは「じゃれあってないで」「喧嘩するほど仲が良い」と言うが、宗は「訂正したまえ」、紅郎は「『仲良し』の部分を訂正しろよ、昔っからこいつとは反りが合わない」と、まるで打ち合わせたかのよう。

「息ぴったり」「ぜんぜんタイプが違うのにそれだけ当意即妙な掛け合いができるってことは、相性がいいっていうか、普通に仲良し」とつむぎは述べるが、まったくもってそのとおりである。


「墓守の夜ふけ/第六話」では、宗が自分で作ったクロワッサンを、訪れた皆にふるまう。

早々に食べ終えた紅郎が「俺ぁ、もうちょいガッツリ食いてぇな」とこぼすと、宗はマドモアゼルを通して『良いわ、もうちょっと男の子が好きそうな料理をつくってきてあげる』と反応。対して紅郎は「腹話術じゃなくて普通に喋れ」と不機嫌そうである。

この一連の会話はさらっと行われているが、男の子同士の幼なじみにおいて「相手のために食事を作ってくる」という状況は一般的ではない。


「墓守の夜ふけ/エピローグ②」では、以前、補習が嫌で逃げ出した紅郎に付き合って、宗も一緒に電車に乗って遊びまわり、最終的に余所の県で保護されたことがあった、という微笑ましいエピソードが明かされた。


そして、日も暮れたため、その日の作業は切り上げることになる。宗は、帰る前に部室を片付けたいから、と紅郎以外のメンバーを先に部屋から出し、部室には紅郎と宗のふたりきり。掃除している間、宗は紅郎にマドモアゼルを預ける。

紅郎はマドモアゼルに対し「俺こいつ苦手なんだよ」と嫌そうな顔をするが、宗は「僕にとっては『しっくり』くる光景なのだよ」と満足気。


また、紅郎は「てめぇが女言葉で喋ってるだけに見えて気味が悪ぃ」「俺の母ちゃんぶるくせに、ぜんぜん似てねぇからムカつく」と宗に文句を言う。流石に腹話術で声まで似せるのは難しいだろうが、口調や話す内容はどの程度似ているのだろうか。


対して宗は「所詮はお飯事さ。昔たまにやったよね」。このふたりお飯事もしてたのか、と思った次の台詞がこちら。


「すまなかったね。野山を駆け回るほうが好きな男の子には、退屈だったろう......りゅ~くん」


宗の登場から約9カ月、ついに、途中で言い直さないかつ宗自身の口からの、完璧な『りゅ~くん』である。ありがとう公式。


紅郎はそれに対して「嫌ならちゃんと嫌って言ったよ、俺はそういう気遣いができねぇ単純馬鹿のクソガキだったんだよ」「......知ってんだろ、いっちゃん」と、互いに昔の呼び名を口にしたところで、ストーリーは終了する。


イベントストーリー「打ち上げ!夜空の流星祭 第二話、第四話」編集


2015年9月のイベント「決別!思い出と喧嘩祭」と同時期にあたるストーリー。シナリオライターは結城由乃先生。


「第二話」では、『紅月』が、『fine』と戦って負ければ解散させられてしまうという状況について、宗が「『紅月』が解散しようと、鬼龍がどうなろうと、僕の知ったことではないがね」と、さも関心なさげに言っているが、本当にどうでもいいと思うなら、わざわざ紅郎の名前をピンポイントで出す必要もないであろう。


「第四話」では、『流星祭』の衣装作りを手伝いに来たと言う転校生に、宗は「僕は大丈夫だから。いま、本当に大変なのは鬼龍たちだろう。『プロデューサー』としてアイドルの役に立ちたいと本気で思っているのなら、手を差し伸べる先を間違わないことだ」と忠告してくれる。


このように宗は、紅郎が知らないところで、ことあるごとになんだかんだと思いやってはいるのだが、いざ紅郎と会って話すと棘のある対応をしてしまうのである。


斎宮宗誕生日記念 誕生日限定プロデュースコース編集


2017年10月30日のみプレイできた宗の誕生日コースでは、全3種、分岐4パターンずつの各コースイベントが発生した。


このコースイベント内では、手芸部部室にこもる宗を、転校生が誕生日パーティーに連れ出そうとするが、作業が忙しいからと追い返されそうになる。ここで「実力行使で連れ出す」を選択後のパターンの1つでは、転校生が腕まくりをして脅す……と見せかけて、突然の紅郎登場。「何をするっ、りゅ~く……鬼龍! 今すぐ僕を降ろしたまえ!」との台詞より、宗は紅郎に抱えあげられているようだ。

このシーンについてはこの程度以上の記載は無かったが、横抱きか俵抱きか、はたまたお姫様抱っこの再来か? 結局宗は降ろされて会場へ向かったのか、それとも抱えられたままの入場となったのか? などと、想像の余地は無限大だ。


また、ユニット衣装(with本日の主役タスキ)に着替えた宗は、大人数に囲まれて騒々しいと眉をひそめる。ここで「お誕生日おめでとうございます」を選択後のパターンの1つでは、今夜は徹夜確定だと嘆く宗に、転校生はみんなで手伝うと言ったものの、「君や鬼龍以外は邪魔にしかならない」とばっさり断られてしまう。

ちなみに、手芸部員であるつむぎやみかに対しては、「あと使えるとすれば、なぜかしれっと交ざっている青葉ぐらい」「(みかはパーティーの準備で疲れているだろうに)帰れと言っても聞かない」と、言葉に若干の棘や心配を含ませている。また、ユニットスキル『手芸上手』の構成員である創に対しての言及は無かった(コースイベントにも登場していない)。

高い裁縫技術を持ちプライドやこだわりも強い宗に、頼れる第三者として素直に名前を挙げられるあたり、紅郎が宗からの信頼をかなり得ている様子が分かる。


スカウト!十二支(前編)に関する日日日先生のツイート編集


このスカウトストーリーでは二人の直接的な絡みは無くそれぞれ個々のストーリーであったが、ここで紅郎の「亥」と宗の「辰」のシナリオを担当した日日日先生のツイートを引用させていただきたい。


「宗さんで辰というと紅郎さん(鬼『龍』)なんですが、今後を踏まえて旧『Valkyrie』まわりをもうすこし掘ってみました(『だんだん喋らなくなる』でマドモアゼルと対比)。」


宗が辰の配役であることに、幼馴染の存在という深い理由があったこともさることながら、これは『Valkyrie』絡みの幼馴染過去話イベのフラグということでよろしいのだろうか。


鬼龍紅郎誕生日記念 誕生日限定プロデュースコース編集


2018年1月26日のみプレイできた紅郎の誕生日コースでは、全3種、分岐4パターンずつの各コースイベントが発生した。


会場で皆に祝われる紅郎に対し、「プレゼントがあります」というルートを選択すると、転校生が刺繡を入れたハンカチであるパターンと、転校生ではない誰かからのかわいいフリル付きのハンカチのパターンとなる。後者では、転校生が選んだものではないと分かると、紅郎はすぐに、ハンカチが手作りであること、そして贈り主が誰であるかに気付き、「何でそこにいるのに自分で渡さねぇんだよ。まったく、相変わらずだな『いっちゃん』は」と少し呆れたように笑った。

手芸が得意だとは言え手作りはいくらなんでも愛が重い上に、貰う側の趣味に合うかは度外視されており自己主張が激しい。そんな宗のプレゼントを、答えを言われる前に察する・昔の呼び名・笑顔という最高のイケメン神対応で受け取る紅郎は、ツンデレ幼馴染の攻略方法を完全に確立しているのである。強い。


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