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人物(ネタバレ注意)

綾小路家の伯爵夫人。

斎園寺しのぶ綾小路真澄の祖母であり、社交界に大きな影響力を持っている。

母親が白蓮寺家出身であり、白蓮寺の血を引きながらも慈悲深い人柄をしている。

また、孫のしのぶからは厳しいと評されて苦手意識を持たれているのと同時に伯爵夫人の地位であることから格下として見下されている。

夜会で妖が出現した騒動で妖に足首を捕まれて転倒してしまったことで皇都の病院に入院し、院内を歩き回っていたところで転倒した際に白蓮寺菜々緒に介抱されたことがきっかけで彼女を気に入る。

菜々緒が自己紹介をした際に白蓮寺の苗字を名乗ることに躊躇し、名前しか明かしていなかったが彼女が白蓮寺家出身で夜行に嫁いだ女性であることを見抜いた。

(菜々緒は先ほどまでしのぶから自分の出身である白蓮寺家を落ちぶれた家として馬鹿にされて傷つけられていたことから苗字を名乗ることに躊躇したと思われる。)

自分の母親が白蓮家出身でその母から白蓮家の料理を教わっていたことを明かし、菜々緒に親しみを感じて白蓮寺家の料理を教えてほしいと申し出る。

菜々緒に実家の両親のことを問うが微笑みながら夜行といる今が幸せだと言う彼女の発言に疑問を持ち、健康そうな彼女が通院していることから辛い事を抱えていることを察しながら彼女の幸せを願っていた。

しのぶへの糾弾(ネタバレ注意!)

その後、真澄とともに茶会の会場に押し入り、しのぶの愚かな行為を「痛々しい」と非難する。

「もう二十二歳で結婚に焦っているのは分かる、けれども菜々緒と夜行の間に割り込むようなことをして恥ずかしくないのか」と指摘し、さらに「スキャンダル記事を書かせたことによって紅椿家から怒りを買った」と告げるもしのぶは反省するどころか「向こうは何も言ってこない」と楽観視をして反論し、彼女の浅ましい行為に業を煮やしていた真澄は「まったく相手にされていないだけだ!」と怒鳴りつける。

それでも引き下がらずに「菜々緒よりもふさわしい」と反論しようとする彼女に対して

「自分が周囲の笑い者となっていることを・・・」

「そろそろ自覚なさい」

しのぶに対して周囲の令嬢から笑い者にされていることに指摘し、現実を見るように促すが・・・

「菜々緒さんって──────」

「額に大きな傷があるそうよ。妖に拐われ傷つけられた傷だとか」

「そのせいで"傷モノ"と呼ばれて両親にも見捨てられたのですって」

「お猿さんのお面をつけさせられ虐げられて」

「しゃべることすら禁じられていたとか」

「紅椿家の妻にふさわしくない」と断言するも立場が悪くなっている現実を受け入れないしのぶは突然、菜々緒の立場が悪くなるように彼女の過去を暴露し始めた。

「そんな曰く付きの娘、どう考えても夜行様の花嫁にふさわしくないでしょう?」

「論外も論外です。そんな娘より私の方が───」

「お黙りなさい!!」

優越感に浸り、さらに調子に乗り始めたしのぶが菜々緒が傷モノなんか夜行に相応しくないと醜い表情で嘲笑をしながら侮辱し続ける姿を見てさらに激昂し、そして毅然とした表情で「越えてはならない一線を越えてしまった」と言い渡し、絶句し呆然とするしのぶをよそに真澄と共に悲痛な表情を浮かべながら彼女の過去、そして病院にいた理由に納得し、理解を示した。

さらにしのぶに対してお見舞いに来なかったことに追及し、妖が来たから見舞いに行けなかったと理由に言い訳をする彼女に対して護衛に就いた陰陽寮の人々を自分の娯楽のために連れ回していたことを知っていると指摘する。

その上で菜々緒のことを「人の痛みの寄り添える」「あの英雄が菜々緒さんに惚れ込んだのもわかる」と悲惨な境遇だったにもかかわらず他人を思いやることができる慈悲深い菜々緒の人間性を評価し、さらに感銘を受けていたことを周囲に明かした。

だが、これでもかと苦しい言い訳をし始めるしのぶに対して自己中心的な思考を「見苦しい」と軽蔑し、「自己顕示欲の化け物」と実の孫を化け物と容赦なく一蹴した。

菜々緒が夜行の正妻であるのと同時に「傷モノ」であることも公然となってしまったが上記してある通り社交界で影響力が強い彼女の一声によって社交界からは認められたと言っても過言ではないだろう。

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綾小路香代
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