「なんか この場所……危険じゃないのか?」
プロフィール
職業 | 会社員(ヒハク石鹸企画部) |
---|---|
性別 | 男 |
年齢 | 25 |
血液型 | A |
誕生日 | 9月26日 |
星座 | 天秤 |
概要
劇中において、プレイヤーが最初に操作する事になる主人公。
ひょんな事から福永葉子と友人になり、彼女に付き合って、七不思議のゆかりの地を訪れ、そこで秘術と七不思議を巡る騒動に巻き込まれる事になる。
人物
ごくごく普通の一般会社員。墨田区に本社を構える化学薬品会社『ヒハク石鹸』に勤めているが、就職もなんとなくで選んだ進路であり、世の中にも特に不満や思想を持たず、成り行きに任せながら充実した生活を送っている、いわゆるノンポリである。恋人募集中。
ゲーム発売から約5ヶ月後に、血液型がA型である事が判明した。
開発者インタビューでは「イケメンでGジャンを着ているのが彼の個性」とまで言われ、見た目が多少かっこいい以外は完全にごく普通の青年。
そもそもニュートラルな青年としてデザインされたキャラクターであり、意図的に無個性に見えるよう制作されていたそう。
そんな「普通」がGジャンを着て歩いている様な彼だが、自覚はないものの霊感が非常に強いという特徴がある。ストーリー中で霊感の強さをアルコール度数に例えられるくだりがあるのだが、興家に下された評価は「ジンライム一気飲みレベル」。更には“マティーニ興家”なるあだ名までつけられている。
(参考までに、ビールのアルコール度数が5程度であるのに対して、ジンライムやマティーニは30度以上。ちなみに、葉子のモスコミュールは10~15程度)
ストーリー中の動向
興家彰吾編
本編開始より少し前、錦糸堀公園で軽く休憩していた興家は、公園内をウロウロと歩き回りつつ何かを探している様子の女性を見かけた。
何となく気になって声をかけてみると、彼女の探し物は本所七不思議であるという。その女性こそが、不思議大好き女子福永葉子であった。
その後、彼女と連絡先を交換し交流を持つうちに、七不思議の『置いてけ堀』ゆかりの地である深夜の錦糸堀公園に出向く事になる。そこで彼は突然意識を失い、状況を1つずつ思い出しながら彼女のオカルト話に付き合う。その中で、葉子が『蘇りの秘術』を求めている事、蘇りの秘術は本所七不思議に関わりがある事、興家がジンライム一気飲みレベルの霊感の持ち主である事などが判明する。
そうして話を進めていると、突如葉子の様子がおかしくなり、興家の背後を凝視したまま凍りついた様に動かなくなってしまう。恐る恐る振り向くと、そこには何もない。しかし、異様な気配がして葉子のほうを振り返ると―――
彼女は謎の突然死を遂げていた。
慌てて119番に通報するも、彼女が息を吹き返す様には到底思えない。そこで興家は、先ほど葉子が話していた蘇りの秘術を使えば彼女を蘇らせる事が出来るかもしれないと思いつく。蘇りの秘術は本所七不思議と関係があるという話を思い出した興家は、七不思議ゆかりの地である辺りを注意深く観察し、葉子の傍らに小さな木彫りの彫刻を発見する。
実はこの彫刻は『置いてけ堀』の呪詛珠であり、『置いてけ堀』に呪われた興家は、自身の前から立ち去ろうとする者を溺死させる呪詛の力を行使する事が出来る呪主となる。そして同時に、蘇りの秘術を使うためには、呪詛によって殺した人間の滓魂を集める必要がある事を理解する。
興家は、葉子を蘇らせるために呪詛を行使する事を即決する。
その後興家は、呪詛珠回収のため接触してきたヒハク社の会長秘書、弓岡巧己を呪詛で殺害。更に、多くの滓魂を持つ他の呪主を狙って、他の七不思議ゆかりの地を巡ることにする。行く先々で呪主4人を次々と呪詛で殺害し(※)、遂に必要な滓魂を集めきる。しかし突然呪詛珠に変化が起こり、興家自身が死亡してしまう。
※この時興家は、プレイヤーが「呪詛行使」ボタンを押さなくても勝手に呪詛を行使する。これはプレイヤーが操作出来る主人公の中で唯一の特徴。
そもそも押すかどうかの選択肢すら与えてくれない人もいるが……。
- 異なる分岐ルートへ
ストーリーチャプターから『錦糸堀公園 Part2』チャプターをやり直すと、諦めず葉子に呼びかけ続ける事で、彼女を正気に戻す事が出来る。
次々と異変が起こるこの場所に危険を感じた興家は、自分1人でもう少しこの公園を調べてみると約束して、葉子を帰らせる事にする。
そして翌朝、公園には彼の無惨な変死体が……。
これにて、『興家彰吾編』は終了である。
他の主人公のルートでは
興家彰吾編終了と共に解放される他の3人の主人公の物語は、葉子が帰宅し興家が変死するルートと同じ世界線である。したがって生きている興家は登場しない。彼の変死体は津詰・襟尾の刑事コンビに発見される事になる。
エンディングでは…
以下、本作エンディング部分(『解除』チャプター以降)の重大なネタバレを含みます。
襟尾とミヲの調査により判明した、呪いの解除に必要なものの1つである《晴曼の現身》、則ち晴曼の血を強く継ぐ子孫とは、興家の事である。それ故に呪いの解除のためには、興家が生存している、興家彰吾編で分岐を起こす必要がある。
興家を操作し、《晴曼の魂》である『送り提灯』の呪影に触れに行く事で、『解除』チャプターへの分岐が解放され、解除の術により呪いも秘術も消え去る事となる。
- 「興家が晴曼の現身である」事は、『禄命簿・陰の書』の記述で仄めかされていた。
- 特に強い霊感を持つ者→興家の霊感は、ジンライム一気飲みレベルと例えられる程強い
- 取り憑いた霊の制御を逆に自ら奪う→プレイヤーがコマンド操作をしなくても自分の意志で呪詛を行使する
最序盤にて葉子が突然死したのは、晴曼が取り憑いた興家によって、葉子に取り憑いた黒幕である蘆乃ごと呪殺されたため。呪詛の解除に成功した興家はその事に気付き、「葉子と違う形で出会えていたら」と嘆きつつ、その場を立ち去る事にする。
また、今回の件で本格的に霊感に目覚めた様で、続く『もうひとつの結末』チャプターで語られる後日談では、ヒハク会長のインチキ霊術を見破っている。
余談
- 2023年8月2日、パラノマサイト公式Twitterから公開された夏セール記念動画に登場している。本編開始前の、葉子と出会ったばかりの一幕が描かれている。
- 死体が目の前にある状況や自ら人を殺した直後であっても非常に冷静である事や、(呪いの影響で殺意が増幅されているとはいえ)一切の躊躇いなく他人を呪い殺す姿から、プレイヤーにはしばしば「実はこいつが一番ヤバい」「ごく普通の会社員とは?」「ある意味怪奇より怖い」という様な評価を下される。
- ファンアンケートの「もっとも印象的だったシーンは?」という質問には「興家が呪詛を使うことにどんどんためらいがなくなるシーン」という回答も。
- 彼が着ているGジャンは、本作のプロデューサーである奥州一馬氏がかつてインペリアルサガの生放送でGジャンをイジられていた事から着想を得たものらしい。プロトタイプ版ではGジャンをいじるくだりもあったそう。