概要
アプリあんさんぶるスターズ!の登場人物である天祥院英智×姫宮桃李の腐向けカップリング。
ふたりともfine(あんスタ)に所属している。
昔から家どうしで交流があり、夢ノ咲学院入学前から社交界などの場で面識があった。
英智が社交辞令で桃李のことをライブに誘って以来、桃李が足繫くfineのライブに通うようになり、桃李が英智に憧れてアイドルを目指すきっかけとなった。
英智は、桃李がアイドル(英智)に憧れる姿を幼いころの自分に重ね合わせて見ており、
「桃李の前ではいちばん理想的な自分というアイドルを見せたい」という見栄から、後ろ暗い部分を隠しており、しばしば2人にすれ違いが生じてしまうこともある。
英智の幼なじみである敬人も、桃李に対して「貴様を見ていると、英智がまだ幼かったころを思い出す」という言及がある(エージェント)
また、渉も桃李に対して「英智も昔はこんな感じだったんですかね~」と言及している(フラワーフェス)
英智は桃李のことを「桃李」「かわいい桃李」と呼ぶことが多い。
高貴なる遊戯では二重鉤括弧付きで『僕のかわいい桃李』と称している場面もある。
桃李は英智のことを「英智さま」と呼びたい気持ちがあるものの、「!」時代は弓弦に窘められ基本的には「会長」と呼ぶ。
しかし気がゆるんだりすると「英智さま」と呼ぶことも少なくない。
英智が卒業して生徒会長でなくなった「!!」時代では「英智さま」と呼ぶ。
「!」時代の2人
※各ストーリーや各メディアミックスのネタバレを含みます※
誉れの旗*栄冠のフラワーフェス
桃李と弓弦がfineとして初めてライブをするまでの話が描かれる。
桃李がパパとママに泣いて頼んで夢ノ咲学院に入学したものの、英智が入院中だったため、
桃李は「英智さまが戻ってくるまでに、生徒会や『fine』に貢献して」「英智さまが戻ってきたときに、たっぷり褒めてもらう」ことを原動力に、【フラワーフェス】というライブに向けて渉のスパルタレッスンを受けることに。
桃李の動きを見た渉には「憧れた人の姿を、網膜と脳髄に焼きつけて……。繰り返し繰り返し、模倣してきたんですね」「あなたの一挙手一投足に、それが表れています」と称されている。
しかし渉には桃李の歌唱力はギリギリ及第点だがダンスその他まだ未熟と判断され、桃李はブランコに乗ってパフォーマンスをすることに。
(怖くなんてない! ちょっとずつでも、英智さまに近づいているから!)
(どこかで見ているよね、英智さま! じゃあ、ボクは泣いたり怯えたりできない!)
(胸を張って高笑いするよ、これはボクがずっと見たかった景色だもん!)
(高いところは気温が低い、凍えるぐらい……花も咲かないぐらい寒々しい!)
(だから、ボクはここにきたんだ! お身体の弱い英智さまが、風邪をひかないように!)
(絶対に、逃げたりしない! 英智さまに寄りそうんだ、それがボクの誇りなんだ!)
(ねぇ、聞こえてる? ボクの歌は、届いてる?)
(英智さま! ボク、会いにきたよ……!)
2017年夏以降の「!」スカウトにおける桃李★5演出時のボイス「絶対に逃げずに寄り添う、それがボクの誇りなんだ!」はフラワーフェスのシーンが元と思われる。
余談だが、「!!」メインストーリー第一部第147話では、英智が桃李に対して(君が、会いにきてくれたね)という、フラワーフェスの桃李の台詞に応えているようなセリフがある。
メインストーリー第一部
英智が入院で不在の序盤では、桃李は生徒会の権威を保つため奔走。
英智が復帰して生徒会室にTrickstarを呼び出した際、舞台版や小説版では英智の膝に桃李が身体を投げ出してごろにゃんと甘え、英智は桃李の頭を撫でたりしている。
アニメ版でも桃李が英智をあすなろ抱きのように後ろから抱きついて甘えている。また、英智が桃李の顎を撫でた際に謎のきらきらエフェクトが現れたりする。
また英智がTrickstarに解散と提案をした際、英智は冷酷ともとれる面を桃李に見せたくなかったからか、アニメ版では英智に命じられた弓弦が桃李を生徒会室から退出させている。
小説版では桃李もその場にいるものの、英智の膝の上で甘えたまま眠りかけており、英智の提案を聞いていなかったような描写になっている。
舞台版では桃李もその場にいて英智の提案を聞いている。
DDDでは体調が万全ではない英智を支えるため、桃李はfineとして渉や弓弦とともに奔走するものの、Trickstarなどのユニットの策略によって英智の体力も徐々に削がれてしまう。
準決勝でUNDEADとの対決が終わった後、ふらついた英智を桃李が真っ先に支えている(小説版)
また、決勝戦での桃李について「憧れをこめて、傍らに立つ『皇帝』を――英智さんを見上げる。恋する乙女みたいに。 その双眸が、きらきら輝いていた。」「彼に憧れ、尊敬し、全幅の信頼を寄せているのだろう」という描写がある。
特に、決勝戦の延長戦を思案する英智に関する小説版の描写は、この2人の関係にとても重要な要素と思われる。
「何かを猛烈に思案している――その指先が、たぶん無意識にか抱きついたままの桃李くんの頭を撫でている。どこか、愛おしそうに。」
(中略)
「英智さんは長い沈黙の果てに、つぶやいた。その指先がわずかのみ、桃李くんの首に――頸動脈に食いこんだ。その気になれば、簡単に縊り殺せる。」
「それに気づいていないわけがないのに、桃李くんは笑った。優しく、聖少女じみて――目を閉じて受け入れようとする。そう見えた。」
(中略)
「再び指を桃李くんの指から、頭に移動させて、また優しく撫でる。」
「今度こそ、きっと愛をこめて。」
(中略)
「いつの間にか涙を浮かべていた桃李くんの目元を、英智さんは王子さまめいてそっと拭った。命を握られて、やっぱり怖かったのだろう――それでも健気に逆らわずに弱々しく震えている愛し子を、英智さんは大事そうにずっと撫でている。」
「ちいさな彼を、幼いころの自分自身を抱き寄せるように。」
延長戦を英智が棄権した結果、fineが敗北してしまうものの、
fineが新たな革命児に倒されることは英智の想定通りと考えられる。
しかし、桃李は過去のfineの真相や英智の考えを知らなかったため、
DDDでのfineの敗北は自分の実力不足が原因なのではと思い悩んだり、fineが最強だと世間に知らしめたいという思いを抱くきっかけとなる。
またその認識の違いから、英智と桃李の間にすれ違いが徐々に生じることとなる。
追憶*集いし3人の魔法使い(通称:エレメント)
本編の英智の革命などについては割愛。
エピローグで過去の夢から目覚めた英智が「桃李は、どうして僕についてきてくれるのかな」と問い「ボクがお側にいるのは、英智さまのことが大好きだからだよ……♪」と答えるシーンは、大きな救いとなっている。
余談だが、桃李が英智に抱き着かれた際、「何で抱きしめるのっ!? 嬉しいけど駄目っ、ひとが見てる!」と反応している。
メインストでは生徒会室でイチャイチャしていた割に、ひとが見てるところで抱かれるのは恥ずかしいらしい。
幕開け!夢ノ咲サーカス
【サーカス】に出演することになったfine。
しかし桃李は自信がなく逃げ出してしまい、転校生に「会長の役にたちたい。ずうっと、一緒の舞台に立つのがボクの夢だったもん。でもボク、自信がないんだ」と相談する。
しかし桃李が「『fine』の他の連中は、器用だし何でもできるから……。【サーカス】だろうと何だろうと、やり遂げるだろうけど~?」と思っている一方、英智も裏で技術習得を努めている。
「僕がこんな情けない努力をしていることは、かわいい桃李には黙っておいてほしいな。あの子の前では、格好をつけたいんだ」
「僕は鼻歌まじりで覇道を突き進む、あの子が憧れる英雄でありたい。せめて、あの子の前ではね」
「未来あるあの子に、落胆されないように。僕は、希望になる」
「ううん、太陽になるよ。かつて暗い病室のなかで、僕に希望をくれたのはTVのなかのアイドルだった。窓の外で、燦然と輝く太陽だった」
「桃李も努力している。僕も彼に呆れられない程度に、がんばってみせるさ」
スカウト!ダンスフロア
灼熱!南国景色とサマーバカンス
スカウト!アフタヌーン
スカウト!エージェント
ノエル*天使たちのスターライトフェスティバル
出発青天のドリームトラベル
メインストーリー第3部第2章
スカウト!高貴なる遊戯
Link♪ここから始まるシンフォニア
「!!」時代の2人
春雷*謳歌のテンペスト
銀幕死闘の/桃源郷偶像拳
メインストーリー第一部
スカウト!プリティ5
桃李の幼い妹が政略結婚を前提としたお見合いをすることになり、暗い顔をしていた桃李。
政略結婚が許せないと嵐をはじめとして、プリティ5はお見合いを破談にしようと奮起するが――?
桃李の妹のお見合い相手として現れたのは、なんと英智であった。
桃李が暗い顔をしていたのも、妹のお見合い相手が英智だったからであることが真相であった。
「ボクね、恥ずかしいけど、今回の英智さまと妹のお見合い話を聞いたときに『ずるい』って思ったの」
「ボクのほうが先に英智さまを見つけたのに、それで好きになったのに」
「ただ女の子であるってだけで、妹が、それを――ボクが欲しいものをもらえるんだって。べつに欲しくもなさそうなのに、横取りしていくんだって」
「そんなふうに思っちゃったの、酷いお兄ちゃんだね」
「ボクは妹も英智さまも、どっちも大好きなのに。大好きなふたりが結ばれるならそれ以上に幸せなことってないのに」
「喜ばなくちゃいけないのに、嫌だって思っちゃった」
と心情を吐露している。
英智はお見合いを破談させようとした嵐たちを窘め反省させるものの、みかは「なるちゃんの思ったとおりにならへん、この世界のほうが変で悪いんや」と励ます。
それに対して英智も極端な意見だけれど、ESはアイドルに世界を変える力を与えるためにあると語る。
「今回の話でいうと、この国で同性婚が許されているならそもそも桃李は悩むこともなかったよね」
「その場合は妹ちゃんではなく、僕と桃李が結婚することになったはずだし」
「僕たちは愛しあっているのだから、その場合は誰にも何の不満も生じなかったはずだよ。ねぇ、桃李♪」
これにはさすがに桃李も「えっ、えっ? ボクと英智さまが、結婚……?」と動揺している。
しかし英智にとっての結婚は、家庭があれば英智を縛れると思ってる人間を安心させて、周りを黙らせる手段程度のようである。
朧な影*ゴースティックハロウィン
『SS』編/6th Stageサンクチュアリ
『SS』編/Final Stage 『SS』
サンクチュアリの件などが積み重なり、英智が隠しごとをするのは自分の実力不足だと思い無理を続けた桃李は、ついにSS本戦の会場内で倒れてしまう。
「僕があの子に僕のありのままの姿をきちんと見せなかったのは、単に僕の真似をさせたくなかったからじゃない」
「羞恥心があった。あの子の前では、格好を付けたかった」
「あの子には、僕が考えるいちばん綺麗で高潔で、理想的な僕を見せたかった。舞台の上でキラキラ輝く、アイドルの僕をね」
「『fine』として、仲間として一緒に濃密な時間を過ごしている以上、そんなのは絵空事だったのかもしれないけど」
「どうしたって鍍金は剥がれ、ぼろがでるのかもしれないけれど」
「ねぇ渉、僕はね、アイドルになりたかったんだ」
「あの子が憧れてくれる、理想的な存在に……」
と英智は渉に話している。
紅組大将としてSS本戦の戦況も把握しつつ、渉との会話の中で誘拐された桃李と自分の関係について随所で思案する英智。
「そんな僕の本質に触れながらも、愛想を尽かさなかった桃李が変なのさ」
「むしろ僕があの子を颯爽と助け出したら、あの子はビックリしてしまうかもしれないね」
「あの子はどうも、僕の抱えた屈託も含めて、僕を愛してくれているようだし」
「Amazing! そこに気づけたのは評価しましょう!英智にしてはよくできました!」
「姫君も、生まれてから今までずっと何の穢れもない天使さまではありません」
「あの子も人の子です。確かにあの子は愛されて、守られて育ってきたでしょう――ありとあらゆる災厄や悪意から」
「けれど! それはいつだって人の心から生じる! あの子も心をもつ一個の人間であるかぎり、わずかずつでもその内側には闇が蟠っていく!」
「人間の体内に太陽はありません! そこはいつでも、闇……!」
「だからこそ。誰もが世界に手を伸ばし、己の内側を明るく照らしてくれる光を求めます。同時に手探りで他者と触れあって、互いのかたちを確かめ合う」
「姫君は、そうして触れたあなたのかたちに魅せられたのです」
「似た生い立ち、似た屈託を抱えながら、それでもキラキラ輝いて見えたあなたを愛したのです」
「あなたのようになりたいと、憧れたのです」
渉との対話や、千秋と流星隊の後輩とやりとりを見る中で、英智は桃李との関係について見つめ直していく――
また、自分の寝姿が全国に公開されていると知った桃李が「は、恥ずかしい! もうお婿に行けない!」と言った際に、
英智は「大丈夫さ、もしものときは弓弦がもらってくれるから」というあまりにも無責任すぎる返答をしている。
さすがにこれには弓弦も「そこでご自分の名前を出さないあたりが、とてもクソ野郎だと思います、英智さま」と罵っている。
スカウト!乱雲FUMBLE
ショコラ♥︎甘風そよぐプリマヴェーラ
スカウト!ホワイトブリム
天祥院一族の別荘で、【潮干狩り】というサバイバルゲームに参加することになった桃李たち。
“狩られる側(魚)”になった桃李は、敵である“狩る側(漁師)”の英智に追い詰められたことで、初めて英智が怖いひとということを実感する。
それでも日和とともに結託し勝利を狙うものの、英智を狙った桃李が目撃したのは刀が背中に刺さって倒れている英智であった。
パニックに陥る桃李に対して、司が犯人を捜せというものの、
「む、無理だよ、ボクおまえと違って武家の子とかじゃないし」
「そ、そういう、殺すとか殺されるとか、わかんないもん。だ、だからボク、英智さまの気持ちも、わからないの……?」
と、桃李はその場から動けず泣いて取り乱すばかりであった。
(余談だが初めて英智と桃李が2人で映り込んだスチルとなるのはこの背中に刀が刺さった英智を見て泣く桃李のスチルである。悪いのはハッピーエレメンツ。)
そんな桃李に対して「――そんな君だからこそ、僕はまだ、君にはすべてを託せない」と死んだふりをしていた英智が言葉を返している。
外道な手段で勝利した英智に対しても、桃李は「英智さまが、本気でボクと戦ってくれたことが嬉しい」と語るものの、暗い顔をしている桃李に「僕に、幻滅しちゃった?」と伺う英智。
「ううん……。舞台の上で綺麗に輝く天使みたいな英智さまも、みんなを陥れて勝ち誇る悪魔みたいな英智さまも」
「どっちも、大好き。ボク、ずっとそう言ってるのに」
「そうだね。僕が死んだと思い込んだときの、君の涙は本物だった。さすがの僕も、あの輝きは疑えない」
「君は本当に、僕を大事に想ってくれているんだね。こんな僕を」
「うん。英智さまはなかなか信じてくれないみたいだけど」
「だから。今回みたいに、ちょっとずつでも、英智さまのことを教えて。ボクは大好きな英智さまのぜんぶを知って愛したいの」
「もう隠さないで、取り繕わないで、粧わないでよ。英智さまがボクに見せたい偽物の英智さまじゃなくて、本物の英智さまを見せて」
「今後も。お願い。ボクを遠ざけないで」
「努力するさ、約束する」
「せめて。僕が本当に死んだときに、君がすこしでも笑えているように。絶望のどん底で、嘆き哀しむだけのお別れにならないように」
「僕のすべてを、君に伝えよう。すこしずつでも。どうか、君が受け止めきれずに潰れることがないようにと、願っている」