概要
藤原滋の妻。仲の良い夫婦で二人でゆっくりと暮らしていくことを静かに受け入れていたが、漠然とした心細さも感じていた。
そんな頃に滋から相談を持ち掛けられる(詳細は後述)。
夫婦そろって穏和な性格だが、物静かな滋と違い明朗でおしゃべりも好き。
親戚をたらい回しされ遠慮がちな貴志に焦らず優しく、しかし妖関係で無断外泊した時はきちんと叱るなど、実の息子のように接する。
寝込んだ貴志の看病をした時は「自分が風邪をひいた子の世話をしてるなんて不思議な気分ね」と穏やかに呟いた。
家庭的で愛情深く、料理上手。
藤原家では勿論、貴志の友人の西村悟から「塔子さんのおサンドイッチ」と絶賛される。
「ニャンキチ君」「ネコちゃん」と呼ばれるニャンコ先生も例外ではなく、彼女への当たりは柔らかい。
滋と貴志からは「塔子さん」と呼ばれている(茂は「塔子」もあり)。
「サナ」という一緒に泊りがけの旅行に行く中学時代の友人がいる。
偶然か否か、庭先で助けた恩返しに雨を教えてくれたカラスの友達もいる。
ずっと一羽なのを気にかけていたが、白いカラスも一緒にいると貴志に告げられ安堵した。
自分の目に見えないその一羽は「きっと美しく光ってみえにくいのね」と胸の内にしまっている。
基本的に物語での登場シーンはほんの少しだが、エピソードにはほぼ毎回登場している。
貴志を引き取ろうと思ったのは、何故か?
ある日の夜、何かから逃げるように走っている貴志を見かけた時に声をかけた事から始まる。その後も引き取り先付近に現れ、改めて話をする。
『貴志君、よかったら私たちの家に来てくれない?』
遠縁の葬儀から帰宅した滋に事前に相談されており、子供を諦めていた彼女は快諾。姿を見るだけのつもりだったが堪えきれず呼び止めたのだという(作者曰く「この時の塔子は嬉しくて浮かれていた」とのこと)。
単行本8巻/アニメ参期12話「帰る場所」
単行本15巻/アニメ伍期10話「塔子と滋」