概要
第一話の時点で故人であり彼女自身は回想のみでの登場だが、長寿の妖や代々続く祓い屋などからは一種の伝説のように語られ、その死因も含め謎も多く、何より友人帳の作成者ということで、この作品の象徴のような存在である。
原作・アニメとも貴志と同じ色の長髪のセーラー服の女子高校生の頃の姿で、名前を出される時は総じて美しさと強さを聞くことになる。
貴志の外見と強い妖力は彼女譲りであり、家族縁には薄く親戚に預けられる身というのも同様。
ただし温厚な孫とは違い、売られた喧嘩はきっちり買い取り、売られなくとも勝負をしかけることもままあったようで、妖からは好悪を含む様々な武勇伝があり、描写される表情も勝気なものが多い。
反面、口では「人も妖も嫌い」と言っており、実際に妖の絡んだ行動とその噂から疎まれていたが、鏡を望まれて快く与えたり、紛失した人形を届けに行ったりと心根の優しい面が端々に描写される。
また、当時まだ招き猫の姿をとっていなかった大妖の斑にも名を賭けた勝負を挑んだこともあったが断られており、ある程度の期間の交流はあった模様。
ニャンコ先生からの評は「ズボラ」「メチャクチャな女」
アニメではこの憎まれ口を額面通りに受け取ったのか、妖との約束を放置したオリジナル描写が幾度かあったが原作はそのようなことはなく、ドングリの妖に「七辻屋の饅頭の方が美味しい」と協力を持ち掛け、後に買い与えるなどむしろ約束事は遵守している(自身が友人帳という契約書を作成していることからも自然である)
第6巻特別編6(アニメ第2期5話)に登場した霧葉が、制服姿のレイコに50年後に名前を返してもらう約束を果たすために孫の貴志のもとを訪ねていることから、生存していればおそらく66〜68歳だと思われる。
妖以外では少年時代の藤原滋と一時的に交流していたことがある。
何気ない会話から滋の家がタチの悪い妖怪に狙われたことを察し、これを退けたが真実を言えずに嘘を重ねることを厭い、自ら疎遠となった。滋のことを当人は「お気に入り」と称していたが、貴志に「それは友だちっていうんだよ」と独白された。
他にも谷の妖のひだかと石蹴りをした時にルールを知らないと答えたり、自由を与えたキブネに「帰りたい場所があるって素敵ね」と語ったり、回想の彼女は不遜な笑顔と孤独が常にある。
人とも妖とも距離を置いていたレイコが、いつどこでどんな相手との間で子を産み、いつどんな理由で世を去ったのかは明かされておらず、彼女の娘も「夏目」姓のままであったことも含めて本作最大の謎の一つとされている。
余談
原作者の緑川ゆき氏によると、「セーラー服のおばあちゃんが可愛いと思ったから」と「母親では貴志がマザコンのようになってしまう」等の理由で主人公の祖母という設定になったそうである。
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表記ゆれ:レイコ