プロフィール
概要
売り出し中の人気俳優で妖祓い人。
妖を見る力は夏目と同等であり「同じものを見ることのできる仲間」だと告げ、その高い妖力を認めて助手にスカウトした。結果的に断られるが、意思まで同じである必要はないと鷹揚に受け止める。
当初は夏目を煙に巻いたり挑発したりと、ある意味大人らしい(夏目曰く「やさぐれた」)距離感を計っていたが、幼い頃に母を亡くし、妖を見る力を持つがゆえの弊害で一族からも疎まれた孤独な過去を持つ共感からか、妖に情深く無茶な行動をとる夏目を放っておけず、年上の友人且つ理解者として助言や忠告や手助けなどもするようになっていった。
その誠実さを信頼した夏目から、長らく黙秘されていた友人帳にまつわる一連を告白されるに至る。夏目にとって唯一の祖母の形見であり禁術であるそれに利用価値を見出す様子こそなかったが、密やかに呟いたのは「そんな危険なもの、燃やしてしまえばいいのに」という一言だった。
一方で、近頃の
とある理由で夏目に友人帳を託された際の
・大切に守る
・夏目に友人帳を返却したときには、「大切なものを預けてくれてありがとう。でも、まだ、私は私を信用できない。(意訳)」と自分の心境を正直に伝える。
といった行動や言動から鑑みるに、友人帳が夏目にとって祖母の形見であると同時に宝物のようなものであることも理解しているようでもある。
ニャンコ先生からは「胡散臭い男」だと思われており、名取も「君とはいちいち上手くいかないな」とぼやいたことがある。相互不理解から夏目が拐かされた時は「裏目の名取」「裏目周一」と罵られ、旅館のロビー裏で取っ組み合いという珍しくも大人げない姿を見せた。
高校時代
今でこそ飄々とした余裕があるものの、高校二年時に会合で初めて会った同世代の的場静司の不遜な態度に憤慨する血気盛んな年相応の言動をしていた。一時は共闘して大物を仕留めたことがあるものの、やはり相容れぬものを感じ、その後は道を違える。
祓い屋として
元々は有能な紙使いの家系であり、妖を祓う、もしくは封印する際にはよく紙人形を使った術で捕縛などを行う。
名取家は古くから祓い屋を生業とする名門だったが、力を持つ者が産まれなくなったことで衰退していき、後継者を迎えようとするも結局は廃業の憂き目にあう。同業からは没落を嘲笑され、妖からの報復に怯えていた中で周一が誕生。しかし時既に遅く、歓迎されるどころか妖が見えることで再び繋がりを持ち災いをもたらすと見なされることになった。
幼少期にヤモリに似た痣を踝に見つけ、翌日は左腕に移動していた。体中を移動するそれが妖であること、健康的な害はないこと、左足だけは避けていることなどを纏めて不快と不安に思っている。妖関連の知識の習得や情報の収集は、これらの解明を求めたのがきっかけであった。
あくまで独学だったが、家系的に文献には事欠かなかったと思われ、また家人に黙って参加した祓い屋の会合や、そこで初めて親身に接してくれた同業のタクマとの出会いも大きく、伊達眼鏡は師と慕うタクマの「ガラスを通せばより妖が見える」という言に倣ってのことらしい。
この数年後には実力で祓い屋としての名声を挽回するが、その成功を妬まれることにもなった。
会合の妖からは「名取の若様」と呼ばれる。
的場一門の強引且つ非情なやり口には賛同しかねて「いけ好かない」と思っており、表向きは的場の秘書の七瀬ともそつなく接しているが、夏目にかつて自分が失った(あるいは捨てた)ものを見たのか「甘くなったものだ」とも揶揄されることも。「嘘をつくことに慣れてしまった」のも彼女のような種類の同業者との駆け引きや、今も蟠りのある一族との対応を重ねるうちに身に着いてしまったものであるのだろう。
夏目からの評は「おれも妖怪は苦手だけど、たぶん名取さんは、憎んでいる」
俳優として
「きらめいててご免」
笑顔と共にきらめくイケメンオーラを放ち(実際イケメンだが)、周囲の女性を騒めかせ、自身の影響力を自覚している非常に芸能人らしい芸能人っぷりである。夏目の行動範囲内の地域でも「あれ、名取周一じゃない?」と囁かれることから、全国区の人気とみていい模様。
実家とは別に仕事用のマンションを所有するが「ほとんど寝に帰るだけ」とのことであり、必要最低限の家具しか置かれていない。なお仕事用というのは俳優業だけでなく、祓い屋としてでもありお祓い道具用の部屋もある。
車のCMや映画出演等、こちらの仕事も順調のようである。
余談
名取「寝不足ごときで私の笑顔が翳ることはないから、安心してくれ(きらめきオーラ)」
夏目「完全に徹夜明けのテンションじゃないですか」
ニャンコ先生「いつも通りに聞こえるぞ」