第三大臼歯。一番奥の歯。
表記ゆれ:親不知
解説
元服後、親元を離れるような年齢になってから生えたためこの名がついている。
他の永久歯は15歳前後で生え揃うが、親知らずが生えるのは18歳頃から20代前半と遅め。現代人は顎が退化しているため、まともに生えることは少なく、横向きに生えて顎を圧迫して痛みを生じさせたり、通常より高さが無く磨きにくい状態で生えて虫歯になったりと何かとトラブルメーカーな歯である。4本とも生え揃うとは限らず、また4人に1人の割合で全く生えてこない人もいるが、この場合も多くは歯茎に完全埋没した状態で存在している(埋伏歯)。
中途半端に生えてきた場合は抜歯するが、大臼歯、特に下顎の親知らずの根の部分は長く大きく、ただ抜くだけでも強力な局所麻酔と歯茎の切開が必要。最悪の場合顎骨に埋まった状態で抜かなければならず、顎骨を削ったり、入院と全身麻酔が必要になるなど、非常に患者にかかる負担も大きい。
真っ直ぐ生えてきた場合は正常な歯の残機が増えたことになるので、熱心に歯磨きを行うことをお奨めする。もしもの時に別の部分に移植したり、入れ歯やブリッジの土台としても使える。