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護神十二聖

ごしんじゅうにせい

エイリムが配信するソーシャルゲーム『ブレイブフロンティア』シリーズに登場する集団。
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概要編集

『グランガイア』において、神々の聖域を守護する役職、及びその職に就いていた12人の人間の戦士達。殆どが各国から特に優秀な人材として選び抜かれたエリート揃いの集団だが、神々と人類の戦争が起こる直前に突如としてリーダー格が神への反旗を翻し、一部の仲間と共に離脱した事でグループは二派に分かれ衝突。血で血を洗う悲劇的な崩壊を迎えた。


ゲーム内の人類の歴史的には、彼らの決裂が神々が人類を滅ぼす決断をする一因になったと語られている。


メンバー編集

離反メンバー編集

  • ソディウス

白い甲冑に身を包む騎兵の風貌の男性。護神十二聖の筆頭で、圧倒的実力とカリスマ性をもった騎士。アリュートの兄。

リーダーらしく仲間想いであり、周りに慕われる人格者でもあったが、ある時、神に叛き聖域を去った事が仲間達に報じられる。当初はソディウス一人の離反だったものの、彼を慕う者が後に続き、結果的に十二聖を二分させる事態となった。

性格は気さくで人当たりの良い快活な人物と本人は周りに伝えていたが、威厳に満ちた雰囲気の為に気圧されてしまう者が多く、冗談を言ってみてもかえって困惑される事もしばしばだったという。実際の彼は人一倍責任感が強く、それゆえに問題を一人で抱え込んでしまうきらいがあった。

  • ゼファー

顔に刺青を施し黒服を纏う魔導師。ソディウスと並ぶ古参メンバーであり、実力も彼に匹敵すると言われたほど。

明るく人望厚いソディウスとは対照的に冷静沈着な切れ物であり、常に一歩引いて仲間の支援に努め十二聖の参謀役の立場を取っていた。ソディウスの叛逆の際には一足早くソディウスに追いつき、その真意を見極めるべく決闘を申し込む。ソディウスの心に邪な思いは無い事を確信すると彼はソディウスと共に歩む事を選んだ。

その後、「神々が人類を滅ぼす」というソディウスの話に従い、彼は単独である神の調査を開始する。神の陰謀に関する確かな証拠を掴み帰還できれば、神を盲信する仲間達の目を覚ます事が出来ると考えて。

  • ラムナ

踊り子のような風貌の青髪の女剣士。同じ十二聖に属するファルオンの愛人。十二聖メンバーの中でとりわけ後輩に当たる。

優しい心と逆境にも挫けない強い意志を持ち、誰からも好かれる性格の持ち主だった。一方で我の強いファルオンをしても彼女の頼みは断れなかったと言うほど頑固な面も持ち合わせていたという。

ソディウスの叛逆の報せが入った際、ソディウスへの闘志を滾らせるファルオンに慎重に判断するように注意するも、聞き入れて貰う事は出来なかった。その後グライブと共にソディウスを追いかけ、その真意を問うた所、神々が人類を滅ぼす計画を立てている事を聞かされる。グライブ共々、神に抗う事を決意した彼女は、必ず追討に来るであろう恋人も自身で説得してみせる事を誓う。

しかし、彼女は戦いの中で命を落とす。そしてその死が引き金となって、戦いは残酷なまでに凄惨な末路へと向かう事になる。

  • グライブ

銃を装備した筋骨隆々の大男。濃い褐色の肌とドレッドヘアーが特徴。派手な見た目に反して性格は寡黙。

元々はグランガイアとは異なる異界の出身であるものの、確かな強さと優しさをソディウスに見出され、(なかば強引に)護神十二聖の席に置かれた。これには仲間や神官たちの反発も多かったが、グライブの人柄と強さによって、そういった声は次第に消えていった。

ソディウス叛逆の際には、恩人の彼を疑う事が出来ず、ラムナと共にまずは話をする為に追跡する。そして彼から神の陰謀について聞かされると、彼はソディウスに協力する事を決意する。

追討に来た元仲間たちとの戦いにおいては、彼はその優しさから相手に銃を向ける事はせず、ソディウスの護衛に務めた。また本気でぶつかるシグネスとフィリアの戦いに介入してそれを止めるなど、彼は徹底して仲間たちの和解を望んでいた。しかし……。

  • シグネス

身の丈以上のある大剣を振るう青髪の女性。極寒の雪山で野生児のように孤独に生きていたという経歴を持つ。

その育ちから人と関わる事は極度に嫌っていたものの、自分を人として育て、鍛えてくれたソディウスには心を開いていた。十二聖の一員となった後もソディウスはシグネスの個を尊重し、仲間との協調などは強要せず自分で考えて行動する事を認めた。その為、彼女は十二聖でありながら信仰心はさほど高くなく、どちらかといえばソディウス本人にこそ付き従った。

ソディウス叛逆に際しても彼女は迷いなくソディウスについていく事を決め、ソディウスの追手をあっさりと一掃して逃亡に助力した。また追討に来た他の十二聖の面々はシグネスの戦いを見た事が無い者も多く、我流で磨いたその剣術に翻弄され苦戦を強いられたという。フィリアとはライバルらしく、この事変において何日にも及ぶ死闘を繰り広げたものの、グライブによって戦いを止められ、決着はつかなかった。

  • ルーリー

護神十二聖の最年少のメンバー。生まれつき強大な魔力を有する金髪の少女。

天性の才能を正しく使って欲しいという両親の思いから、物心がつく前から聖域の神官に預けられ、魔力を制御できるよう育てられる。しかし特殊な環境で育った弊害か、精神的に不安定な側面が大きく、人格破綻とも言える理解不能な言動を繰り返したと言われている。それでも十二聖に選ばれる辺り、その力の大きさが窺い知れる(ただし、ルナリスには毎日のように説教を受けていた模様)。

信条も信仰心も無いルーリーは、ソディウス叛逆に際してもただ偶然その場に居合わせて「面白そう」だったという理由だけでソディウスの逃亡に助力し、後をついていった。神への叛逆という罪への負い目も、その概念さえも持ち合わせていなかったと思われる。


残留メンバー編集

  • アリュート

ソディウスの弟にして次期筆頭候補だった青年。白い長髪の美しい顔立ちの剣士。

確かな剣術の才を持ちながらも、生真面目な性格から視野が狭い事が玉に瑕だと挙げられていた。それでも経験を積めば兄を超える逸材にもなり得ると期待されていた。

幼馴染のルナリスには特別な感情を抱いていたと見られている。

尊敬する兄が神に背いた事を知らされても彼はとても信じられず、兄が自分に一言も相談しなかった事にもショックを受けた。しかし次のリーダーに選ばれた事で覚悟を決め、聖域に残った残りの十二聖と共に反逆者追討の勅命を引き受ける。

  • ルナリス

影を操る魔術と華麗な槍技を得意とする黒髪の女騎士。ソディウスとアリュートの幼馴染。

ソディウスに対して異性としての感情を持っていたようで、十二聖に選ばれたソディウスを追うように自らも十二聖への道を進んだという。

性格はとても家庭的で面倒見が良く、「みんなの母親」と呼ばれるほど世話焼きだったそうな(本人はそんな歳じゃないと強く否定する)。

ソディウス叛逆の報せを聞かされた時は、憧れの人がそんな事をするはずがないと、誤報の可能性を真っ先に疑ったものの、ファルオンが傷つけられ、他にも多くの仲間が彼の後を追った事で真実として受け止める。ソディウスから何の相談も無かった事に悲しみを抱いたものの、アリュートに励まされ、次の筆頭に選ばれた彼と共に反逆者を討つ事を決意する。

  • ファルオン

鮮やかな赤毛の剣士。魔剣と火術を武器に戦う青年。ソディウスとゼファーよりは十二聖加入は遅れるが、アリュートやフィリア・ラムナからは先輩に当たる。

自分の腕前に絶対の自信を持ち、自分こそが最強であると固く信じていた。礼節は弁えているものの、仲間の事は競争相手としか思っておらず、とりわけ筆頭格であるソディウスに対しては常々反抗的な態度で接していた。ただし、同じ十二聖の一人ラムナとは恋人同士であり、彼女にのみ心を開いていた。

ソディウスの叛逆の報を聞いた時、彼は怒りよりも喜びに奮い立った。かねてから疎ましく思っていた相手を公然と打ち負かすチャンスが来たと歓喜した彼は、ラムナの制止を振り切りソディウス討伐に向かうも、圧倒的な力の差に惨敗を喫する。屈辱に怒りを燃やしていた所に、更にラムナまでもがソディウス側についたと聞かされ完全に逆上。傷も癒えぬまま再び反逆者たちの追討に向かい、ソディウスはもちろん、ソディウスに与するかつての仲間たちにも容赦なく刃を向けた。それは彼らにとって最悪の事態へと発展する事になる。

  • リーナ

金色の甲冑に身を包む茶髪の女剣士。刃のついた槍を武器とする。

高い信仰心と清廉な言動から十二聖の中でも特に人々の人気が高かった女性であるが、何事にも真剣に取り組む性格は堅苦しさもあり、ソディウスからはもう少し肩の力を抜くようにも言われていた(その挙句が力の抜き方を真剣に調べるというオチだが)。

ソディウスの叛逆の報せに対して、信心深い彼女は神に背く彼が理解できず、筆頭にあるまじき行動として激怒した。ソディウスにも、彼に付き従う道を選んだ元同胞にも敵対する事に躊躇いはなく、信仰の騎士として彼らを討つ決意をする。

彼女の最期は、神への絶対的な忠誠心を持つ彼女からは想像しがたいものだったが、それを見た者からは「神よりも神々しかった」と言われたという。

  • レディオン

2本の槍で戦う若き騎士。アリュートの無二の親友。

思慮深く、礼儀正しい彼は次期筆頭と目されるアリュートの良き補佐役となるだろうと見込まれ、その期待に応えるべく鍛錬を重ねた。やがて筆頭であるソディウスとも渡り合えるほどの実力を身につけた。

ソディウスの叛逆に当たっては、感情的にならず冷静にソディウスの当日の行動から原因を探ろうとしたものの、親友アリュートが追討の命を受けた事で、一旦は考えるのをやめ彼を補佐すべく同行する。

  • フィリア

辺境の小国出身の緑髪の女剣士。アリュートと同時期に十二聖に加わった若手の一員。

故郷の期待に応えるべく、完璧な騎士である事を己に課していた。剣の腕前は誰からも一目置かれるほどだったが、無愛想な性格であり周りと馴れ合う事は避けていた。ただし、仲間の事を少なからず良く思っていた事が、後に見つかった日記から判明している。

正義を重んじる彼女はソディウスの叛逆に対しても冷徹に受け止め、追討に向かう。そこでシグネスに遮られ、何日にも及ぶ死闘を繰り広げるものの、戦いはグライブによって決着つかずとなってしまう。怒りを露わにするフィリアだったが、仲間を傷つけまいとするグライブに心を動かされて、フィリアは自分の正義を見つめ直す。そして真実を知るべく聖域へと向かうものの、二度と帰ってくる事は無かった。

彼女が記した日記から、この争いには何者かの陰謀が動いていたのではないかという疑惑が後世に語られる事になる。






新筆頭アリュート指揮のもと、反逆者ソディウス一味を討つべく大軍が結成され、未完治のファルオンと行方不明となったフィリアを除くアリュート・レディオン・リーナ・ルナリスの4人の十二聖が彼らの捜索を開始。やがて一味に追いつき、ソディウス・シグネス・グライブ・ルーリーと対峙する事となる。裏で糸を引く者の存在に気付かないまま…。



結末(ネタバレあり)編集







カルナ・マスタが人類を滅ぼそうと計画している事をソディウスに告げたのは封神ルシアスだった。ソディウスはその話に驚愕するも、直ちに全面的に信用はせず、まずは大神皇近衛使(メイリス)の一人フェイデンを訪ねにラ・ヴェーダ国へと単独で向かう。しかし、話こそ真実であれどルシアスの真意は人類の危険を知らせる事ではなかった。ラ・ヴェーダに到着したソディウスは怪しい神官たちの妨害に遭い、反逆者に仕立て上げられてしまう。事の運びに何か裏があると感じたソディウスはあくまでラ・ヴェーダに残るも、その間にソディウスの行動は神官たちを通して神への叛逆として仲間たちに知らされる次第となってしまった。


中心人物の離反によって十二聖の和は乱れ、各々自分の考えに従って独自に動き出す。アリュートは神官たちの手前しぶしぶ追討の為の兵を集めたが、ゼファーとファルオンはそれぞれ独自にソディウスを追跡。シグネスとグライブも、ソディウスへの恩から初めからソディウスに味方する為に抜ける。ルーリーはただ状況を楽しむような笑みを浮かべるのみだった。

この後にフィリアはシグネスと激しい戦闘を行うも、神官たちの言葉だけで闇雲にソディウスを追う事は賢明ではないと思い、真実を確かめるべく聖域へと向かう。しかしそこでルシアスの神徒メロードに暗殺され、十二聖最初の犠牲者となってしまう。


相対したソディウス一行とアリュート陣営の戦いは、アリュートの軍に紛れ込んでいた外部の伏兵による攻撃で始まってしまった。話し合いを求めていた十二聖達はこの事態に虚をつかれ、冷静さを失う。そして唐突に、ルーリーが巨大な魔法攻撃を仕掛け、アリュートの連れた兵士たちを一人残らず皆殺しにしてしまった。

混乱が走る中ファルオンが一行に追いつき、憎悪を剥き出しにソディウスへと斬りかかる。しかしその攻撃はラムナが身代わりとなり、ファルオンの手で命を落とす事になる。恋人を手にかけてしまったファルオンは狂乱・茫然自失となり、この悲劇によってグライブは自分たちが嵌められたという事を察した。

グライブはソディウスに真実を突き止めるよう背中を押し、戦場から離脱させる。後を追おうとしたアリュート達を止め、話をしようとした次の瞬間、ファルオンが側で嘲笑していたルーリーの首を刎ね、更に他の十二聖にも襲いかかる。その目は何者かに操られているかのように虚な色を湛えていた。


急変したファルオンを止めるべく十二聖たちは応戦するも、異常な強さに圧倒され、シグネスは片目を負傷。シグネスを庇ったリーナも殺害されてしまう。グライブはファルオンの異変に気付きながらも、もはや友を止める術が無いと悟り、苦渋の表情を浮かべながらファルオンの胸を撃ち抜いた。自身もまた致命傷を受けたグライブはファルオンと共に絶命。ラムナ、ルーリー、リーナ、ファルオン、グライブの五人が死亡した。


ソディウスを追ったアリュートとレディオンは、途中怪しい神官達の妨害に遭う。レディオンはこれが自分たち十二聖全員を陥れる為の罠だったと理解し、邪魔者たちを一手に引き受けアリュートを通す。アリュートはソディウスに追いつき、仲間達の戦死を伝え、この状況の説明を強く求めた。ソディウスは事の経緯を説明し、これが何者かによって仕組まれた罠であるというアリュートの推測を受け止めつつも、全ての責任は自分にあると言い切る。その物言いにアリュートは堪忍袋の緒が切れ、仲間や自分に頼ろうとしない兄を激情のままに批判。不満を一気に爆発させる。しかしアリュートの苛立ちはメロードに付け入られる隙となり、ファルオンと同様に彼の狂神術によって操られ、兄ソディウスと強制的に戦わされてしまった。


メロードの術によってアリュートは驚異的に強くなり、攻勢に出れないソディウスをじわじわと追い詰めていく。そこへルナリスとレディオンが追いつき、何故戦う事になったのかも分からぬままにルナリスは二人を止めるべく飛び出す。そのルナリスにメロードが攻撃を仕掛け、気付いたソディウスが魔法を弾き返した事で、ソディウスは隙が生まれアリュートの攻撃を避けられなくなる。そしてルナリスを突き飛ばし、アリュートの剣をその身に受けた。

ソディウスの機転によって結果的にアリュートは意識を取り戻したものの、ソディウスは息絶えてしまう。アリュート、ルナリス、レディオン、そして追いついたシグネスが悲しみに暮れる中、メロードは最後の詰めに出る。潜伏させていた下僕たちを呼び起こし、十二聖の生き残りを葬ろうとするのだった…。


4人は命からがら逃げ延びる事は出来たものの、その後彼らは完全に歴史から姿を消す。彼らに起こった出来事は神々に都合のいいように捏造され、真相は闇に葬られるのだった。ルシアスの意図した通りに。





かくして、十二聖の戦いは無情な形で幕を閉じた。ルシアスの陰謀とは、力ある人類が結束する事によって自身の計画の障害となるのを阻止する為に同士討ちさせるというものだった。

一人調査に出ていたゼファーは、黒幕がルシアスだという確かな証拠を掴みつつも、間に合わなかった事を酷く後悔した。しかし立ち止まる事はせず、戦いを生き延びたシグネスを探しだし、真相を伝える。「人類の結束」を人々に呼びかけるようにというゼファーの言葉に従い、シグネスは強い力を持つ人々を訪ねて各国を渡り歩き、ヴァルガスを始めとする六英雄へと接触・団結する事の重要さを説いて回った。しかしその動きはメロードに感づかれてしまい、奸計にかけられ暗殺されるという最期を迎えた。


大戦末期、新天地を目指すルカナ一行はある場所で神軍と戦うアリュートとルナリスに遭遇する。ただし、彼らが共に新天地で生き続けたかは不明。またカルナ・マスタが封印された時点では共に行動していたレディオンはこの時いなくなっており、生死は定かではない。

最後の一人ゼファーは、ルシアスが必ず自分が集めた証拠の隠蔽に来るだろうと予想し、それを“異界”に隠す事にした。いつの日か、自分達の意志を継ぐ者が現れる事を信じて……。





この戦いはゲーム内の『グランガイア戦記』でストーリー形式のクエストとして実装されている(ただし、内容は後発の公式漫画『グランガイア戦記』とは大きく異なっている)。


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