概要
囲碁ならば、たくさんの石を取られた、陣地が相手の方が多いなど、
将棋なら、相手の駒が多すぎる、自分の玉将が逃げられない、あるいは相手の玉将を捕まえられないなど、
逆転は非常に難しいと判断すれば、「負けました」と言って、ゲームを終わらせることができる。このように、自分から負けを認めることを、投了(とうりょう)という。投了は、負けを認める内容ならば他の台詞(囲碁では「ありません」と言う場合が多い)でも構わない。大事なことは、自分から負けを認めることである。
言われた方は「ありがとうございました」と言い、敗者である当人も「ありがとうございました。」と言ってゲーム終了となる。
囲碁はどちらも投了せずに、全ての陣地が埋まるまで続ける(作り碁)ことも珍しくない。この場合は陣地を数えて勝敗を決める。しかし、あまりに大差が付いていたら、その時点で投了するのがマナーとされる。アゲハマ(自分の取った碁)を盤上に置くことでも投了と見なされる。勝敗が決まることを中押し勝ちという(途中押し切り勝ち、という意味)。
一方、将棋は反則負けにならない限り、投了が必須になっている(引き分けである持将棋は滅多にないため)。自分の玉将が詰みになった時点で負けは決まっているのだが、それでも自分で負けを認めなければならない。(制限時間がある場合)時間切れになるまで待ったり、王手を無視して違う手を指すと反則負けになるが、「負けました」と言いたくないばかりに、こんなみっともない真似はしないように。
チェスも将棋と同様だが、自分のキングを倒しても(倒す振りでも良い)投了の意思表示になる。また、ステイルメイトが引き分けになるため、どちらも投了することなく引き分けになる確率は割と高い。