概要
古代中国の地理書『山海経』の「海外南経」に記述される貫匈国に住むという、胸に穴があるという民族で、心臓が胸の穴よりも下にあることから穿胸/穿匈(せんきょう)という名でも知られる。
ちなみに、中国語ではクァンションレンもしくはコァンションレン(Guanxiongren)、上古中国語ではコーンコンニン(Konqhongnjin, koːnqʰoŋnjin)もしくはコーンスコンニン(Konsqhongnjin, koːnsqʰoŋnjin)、韓国語ではクァニュギン(Gwanhyung'in)、ベトナム語ではクアンフンニャン(Quán Hung Nhân)と呼ばれる。
身分の高い者は胸の穴に棒を通して二人に担がせ、まるで駕籠のように自らを運ばせるのだという。
貫匈国は盛海の東にある、異形の民族が住む三苗国・交脛国の東、不死国の西にあるとされる。
『芸文類聚』によると、かつて英雄・禹が防風という者を殺した所、その臣下が後を追い胸に穴を開けて自死した。
禹はそれを哀れみ、その臣下だけでもと不死薬で蘇生したので、この民族が生まれたと伝わる。