概要
明治時代に作製と推測されている妖怪絵巻『ばけもの絵巻』や熊本県八代市にある財団法人松井文庫が所蔵する妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』に描かれている妖怪。
それぞれの解説は以下の通り。
『ばけもの絵巻』
赤い肌の巨大な化け物で、近江国(滋賀県)の武佐のある寺の藪に出没したとされ、次の様な話が伝わっている。
時折、武佐のある寺の留守番を務めていた男は、この寺の藪に出没するという赤入道の噂の事は知っていたが、男は噂などを信じず、化け物は居ないと断言していた。
人通りも途絶えたある夜の事、寺でこの男が炬燵に当たっていると、空中から何者かの声が聞こえて来た。
「お前は赤入道などないものだと思っているな? あるかないかを今その目に見せてやろう‼]
そして炬燵の中から本当に赤入道が躍り出てきたとされ、このような事もあるので、あまり何事にでも反抗しない方が良いとされている。
『百鬼夜行絵巻』
白い布を纏った赤い色が特徴的な、同名のお寺に出没したとされる元興寺にそっくりな姿の妖怪。
説明書きが無い為、ただ単に名前が違うだけの同一の妖怪なのかどうかについては不明。
そのほかの用法
室町時代の武将・山名宗全の渾名。