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手負蛇

ておいへび

江戸時代の奇談集『絵本百物語』などに記載される蛇にまつわる怪異。

概要編集

江戸時代に書かれた奇談集『絵本百物語』などに記載される蛇にまつわる怪異譚


は陰気を好むため非常に執念深く、蛇を半殺しにして捨て置けば、必ずその日の内に家まで復讐をしに来るに来るとされ、書には復讐に来た蛇が蚊帳を吊っていた為、それより内側には入れず、翌日に蚊帳の周りを見てみれば、滴った蛇の血が「あだむくひてん(仇報いてん)」という文字の形をしていたと記載されている。


なおこのような蛇霊に付け狙われた際は、鉄気のある物や菖蒲でこれを防げるとされているほか、中には名僧の供養を受けねば難を逃れられないという凄まじい怨念の持ち主もいる。


また、蛇は邪念の持ち主の元にしか現れないともいわれており、『絵本百物語』に記載されている逸話では蛇をいじめて殺してしまった子供たちがいたが、彼らは悪意のない純真な心で行った行為であったので蛇に恨まれず、逆にその行為を目撃した大人が蛇を虐めていた事に恐れを抱いてしまったが為に、蛇に恨まれ祟られたとされている。


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