赤殿中
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あかでんちゅう
徳島県に伝わる可愛らしい子狸の妖怪。
徳島県板野郡堀江村(現在の鳴門市)大麻町大谷に伝わる(とても可愛らしい)化け狸。
“殿中”とは木綿の袖ない羽織り『殿中羽織』の略語で、赤い殿中を着た子供の姿に化けていた事からこの名がついたとされる。
夜中に1人で道を歩いていると現れて通行人に背負ってくれと執拗にせがみ、仕方なく背負ってやると背中の上で無邪気に足をばたつかせながらキャッキャと喜び、時には思わず本来の姿に戻ってポンポンと肩を叩く事もあるとされるが、ただそれだけで特に悪戯を働くようなことも無い。
その為、この事を知っている者はわざと騙された振りをしてあげた人もいるらしい。
なお、一説によればおんぶされている子供が羨ましくなった子狸が、そのままの姿だと誰も背負ってくれないので、可愛らしい子供の姿に化けることを思いついたと解説している文献もあるという。
なお、大麻町には、赤殿中を祀る祠があるらしい。
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