公式タイトルはpixivタグとしての文字数上限を超えるため、略称表記の『転生コロシアム』が用いられる。
概要
「見鏡 耕治 15歳」
「異世界召喚されて」
「コロシアムの剣闘奴隷になりました…」
原作:はらわたさいぞう、作画:zunta。
富士見書房『月刊ドラゴンエイジ』にて連載中。2023年1月7日、単行本(ドラゴンコミックスエイジ)第一巻発売。
ジャンルは異世界転生。
ゲーム好きな男子高校生である見鏡が異世界へ召喚され、剣闘奴隷としてスキルを駆使し美女たちと戦う様子が描かれる。
異世界転生にありがちな「スキル」が一般的であり、中世ヨーロッパ風の城塞都市に建てられたコロシアムで美女たちと戦闘を繰り広げていく。
強いスキルが物を言う国が舞台となっており、強いスキルを持つ者とそうでないもの落差が激しい世界観が特徴。
あらすじ
ゲーム好きの高校生、見鏡耕治はいつも通りゲームを楽しんでいた。しかし、突然足元に魔法陣が現れ、気が付くと見知らぬ場所に飛ばされていた。目の前には神官長と名乗る豊満な女性、ザイードがスキルチェックを行わなければならないと言い、息つく暇も無くスキルの判別をされるも「初期スキルなし」「加護スキル『コピー』」と判定される。その瞬、物腰の柔らかかったザイードが豹変、曰く見鏡に与えられた加護は「超珍しいゴミスキル」であり、全く価値の無いものと判断された。強いスキルが物を言う国で見鏡はカス扱いであり、すぐさま剣闘奴隷としてコロシアムに連行されてしまう。しかも、そのコロシアムは勝者が敗者に種付けをするというとんでもない場所だった。気軽に召喚され、人生をメチャクチャにされた見鏡だったがある事に気が付く。
「これ『ゲーム』じゃん…!」
途端に笑い出し、やる気を漲らせる見鏡。彼はこのコロシアムで勝ち抜くことを決意したのだった。
ゴミスキルを付与された転生者、見鏡 耕治。
敗北者は勝者に種付けされるという悪辣なシステムで剣闘奴隷を貶めるコロシアム。
はたして見鏡はコロシアムを勝ち抜けるのか?
異世界下剋上ハーレムバトル、ここに開幕!!
コロシアム
この作品の舞台となり目玉である要素。敗者は勝者の奴隷となって種付けされるというルールで運営されおり、その為の設備や道具が整えられている。また、舞台上で凌辱する事も可能な様で、観客を盛り上げる要素の一つとなっている。
街の娯楽の一つとなっており、貴族、金持ち、庶民と身分を問わずかなりの人間が観戦に来ている模様。また、どちらが勝つか賭ける事も可能で、ギャンブルの税収により町が潤っている。
スキルの弱い転生者を処分する施設でもあり、主人公も剣闘奴隷としてここに送られている。設定的には同様の剣闘士が他にもいる筈だが現在は登場していない。
ルール
今のところ判明しているルールと描写から推察されるルールを記載する。
・敗者は勝者の奴隷となって種付けされる
この作品を成り立たせている一番重要なルールで、作中でも厳格なルールとされている。勝者が敗者を犯すことは「ご褒美」であり、犯されることは敗者にとって「義務」とされ、例え試合中に死亡しても生き返らせて実行させるという徹底ぶり。加えて専用の部屋と媚薬も用意されており、セックスしなければ最大7日間媚薬漬けのままその部屋から出られない仕組みとなっている。したがって、敗者が金や権力で逃れようとしてもこの部屋に監禁されることによって、実行不可能となっている。なお、このルールによって勝負は基本的に男女で試合が組まれる。
・試合後、種付けが出来る様に性別変更やナニを生やされる。
試合が男女で組まれることは先述の通りだが、女性が勝った場合にこのルールが適用される。試合で女性が勝った場合そのままでは種付け出来ない為、スキルで男性は女性へ変更され、女性はナニを生やされるというルール。その後、専用の部屋と媚薬を与えられ種付けが開始する。なお、女性は生やされたナニは消滅しているが、男性が女性に戻れるかは不明。少なくとも奴隷である内は女性のままだと思われる。
・武器や防具、道具の使用は自由
武具の使用は今のところ制限されておらず、剣やナイフ、特殊効果のある鎧などが確認されている。また、薬の類も持ち込める模様。逆に使用する必要もなく素手で参加する者もいる。因みに主人公の様に着の身着のまま奴隷になったものは、強制的に素手で参加させられる。
・持ち込み禁止アイテムの存在
逆に持ち込みを禁止されているアイテムも存在し、試合が成り立たなくなるような物は禁止されている。
・死亡は「敗北」、後に生き返らせる
文字通りのルールで生き返らせた後は種付けが始まる。なお、生き返らせる前に死体をどうするかは勝者の自由らしく、そのまま何かをしても審判が止めることはないとの事。
・場外負けは無し
明言されている訳では無いが舞台にはバリアが存在している為、そもそも場外に出る事が出来ない。よって、場外負けは存在していない物と思われる。
・降参について
降参は認められているが、受け入れるかは相手次第の可能性がある。
・インターバルについて
勝った剣闘士は専用の部屋と食事が与えられ、一週間のインターバルを与えられる。この間、一日は種付けに使用する事が義務付けられるが、残りは外出することが出来、試合までの準備期間とすることが出来る。恐らくは剣闘奴隷専用のルールと思われる。
・剣闘奴隷は都市の外に出られない
「移動制限」のスキルによって奴隷は町の外に出ることは出来ないというルール。
設備と道具
・ルーム
勝った剣闘士に与えられる専用の部屋。この部屋で種付けを行い、その後は自室として1週間使用できる。ルームは専用のルームキーで施錠され複製は出来ず、音を通さない素材で作ることによりプライベートが保たれる仕組みとなっている。また、奴隷となった剣闘士が待機する場所となっており、牢屋としても機能している。
ルームにはレベルが存在しており、連勝すればそのレベルが上昇していく。最初に与えられたルームはダブルベッドにシャワー、トイレ、テーブル、その他備品が設置されており、現実で言うところの安いラブホの一室を連想させる。以降、レベルが上がるごとに豪華になり、照明もシャンデリアの様な物に変わっている。更にはレベル4にもなると応接室が存在し、そこで打ち合わせも可能になる。
・秘薬
種付けに前に必ず配給される媚薬で申請する事でも貰える。受付で受け取ることが出来、種付け前には二人分の秘薬が渡される。男女で若干効果が異なり、女性の場合は即発情して歩く事すら困難になるのに対し、男性は数分後にその効果が発揮される。また、共通する効果なのかは不明だが初めて飲んだ際には全く性欲を制御出来ないほど、種付け欲求に襲われる事になる。
登場人物
・見鏡耕治 スキル:スキルコピー
本作の主人公。15歳。元の世界ではゲーム好きなごく普通の男子高校生であり、「成績フツー 体育フツー 『ゲームが好き』以外に大した特徴もない」と申告している。ただし、ゲームの腕前は高いと自負しており、どのジャンルでも一定の勝率を収めている模様。ザイードにより宗教国家バンブルドルに召喚されたが、与えられたスキル「スキルコピー」が「超珍しいゴミスキル」と判断された為、即刻コロシアムに連行されてしまう。
・ズール スキル:不明
見鏡と同じ剣闘奴隷であり、現時点では唯一の協力者。常にニヤついた表情が特徴的で、豊満な女性が多い作風の中小柄で控えめ(というか現実的な)体つきをしている。少々乱暴な性格をしており、意地の悪い発言も多いが面倒見は良く、何も知らない見鏡に異世界やコロシアム、スキル、対戦相手の事などを教えていた。人を煽ったり、驚愕する様子を見たりするのが好きな様で、異世界の事を聞かされた見鏡の様子やメリーが敗北し狼狽えているザイードを見て大笑いしていた。良くも悪くも裏表の無い人物といえ、その為か子供たちに好かれている模様。いつも余裕のある態度で振舞っているが、女性らしい羞恥心も持ち合わせており、事故で見鏡に胸を鷲掴みされた際には赤面しながら、ビンタをお見舞いしている。
見鏡が入れられた牢屋の先客で、初登場時は手枷を付けられ監禁されていた。本人曰く「ちょっとやんちゃしてブチ込まれてね」との事だが、何をしたかは不明。上述の通り初対面の見鏡に異世界の事やコロシアムの事を教えるといった面倒見の良さを発揮し、見鏡が絶望から立ち直った後も積極的に対戦相手の情報を提供していた。その後、初戦を見事勝利した見鏡とは情報交換の見返りとして「ずっと勝つ」ことを要求し、正式に相棒として、バックアップを務めている。多少の無茶ぶりにも応える手腕の良さを見せ、2戦目の準備期間にはしっかりと要望に応え見鏡を勝利へと導いている。
自分も剣闘奴隷であると発言しているが、どういった経緯でなったかは不明。戦闘描写が無いため戦闘力も不明だが本人は「強い」と発言している。また、ナイフを所持している為、一応武器は判明しており、メリーから「固定砲台」と呼ばれていたところから何かしらの能力を持っている様子。誰かの奴隷ではない為、それなりに勝ち越していると思われるが世界観やコロシアムのルールにまだまだ判っていないことも多いため、やはり戦闘能力は未知数である。
メリーとは面識がある様で、ザイードには因縁がありスラムの子供たちからは慕われているなど顔が広い模様。今のところ交友関係や経歴、スキルなどは公開されておらず謎の多い人物である。
・ザイード スキル:不明
見鏡を召喚したイーナ教の女神官。爆乳。自身では神官長と名乗っているが、ズール曰く9人しかいない大司教の一人である。初登場時は聖職者らしく丁寧な言葉遣いであり穏やかだが、実際には気に入らないことがあれば一気に激高し、地団駄を踏むなど激しい性格をしている。見鏡の活躍の度に気分を害しているので常に不機嫌であり、よく血管が浮き出ている。見鏡を召喚した当初こそ丁寧に事の成り行きを説明していたが、スキルが外れと知るや否や態度を豹変させ、彼の事を「コレ」呼ばわりしていた。加えて人や物にあたるタイプであり何の落ち度もない部下に当たり散らす様子も見受けられ、部下の意見は聞かずに一蹴する等もあって評判は良くない模様。更には迷信を信じ部下にその通りの手順を強要する様子も見られ、周りを困惑させている。ズールにも「この国一番のくされ権力者」や「クソ女」等と呼ばれ、見鏡も勝手に召喚した挙句、剣闘奴隷に堕としたザイードを恨んでいる。
神官長、大司教という肩書から聖職者の筈だが作中では、祈りを捧げる等のそれらしい行動は描写されていない。現時点で判明しているのは異世界人を召喚する儀式を執り行っている事やコロシアムの大株主で剣闘奴隷をコロシアムに提供しているといった事であり他にどのような執務があるのかは不明。しかも、ギャンブルを筆頭に金貸しや暗殺、奴隷業など街のあらゆる後ろ暗い商売に関わっているという始末。スキルが物を言う国で高い地位に就いている事から、スキルも相応に強力であると思われるがわかっていない。因みに観客から呼び捨てにされた挙句、煽られている描写があり立場がいまいちわからない人物である。
四天王と呼ばれるお抱えの戦士がおり、彼女らは皆強力なスキルを保有している。加えて気に入らない人物を尾行させる為の人材も抱えており、敵対者には積極的にけしかけ、潰そうとしている模様。
・メリー・ランドロット スキル:煉獄の炎、バックステップ
26歳。雑魚召喚者専門の剣闘士で「拷問メリー」の二つ名を持つ女騎士。スキル「煉獄の炎」を操り、入場の際には「炎の騎士」とも呼ばれている。また、ザイードには四天王とも呼ばれ、マール、アリス、フィーネと肩を並べる存在。
・マール・バロック スキル:ランク5の「攻撃up」「防御up」「速度up」
18歳。「身体強化」の超人と謳われる高レベルの女武闘家。褐色かつ筋肉質な体つきをしている。その性格や戦闘スタイル、スキルから「弱肉強食の体現者」、「神速の武闘家」とも呼ばれている。
・フィーネ・カタストロフィー スキル:不明
24歳。叡智の書庫と呼ばれ「100を超える大量のスキル」を保有するとされる魔法使い風の女性。ザイード四天王の一角であり、ザイードに見鏡抹殺を指示された際には乗り気ではなかった。同じ四天王であったメリーへの評価は低かった様で「スキルが強い『だけ』」、「本性は盛りのついた雌猫」と発言している。
・アリス・コットン スキル:不明
「空間交換」の魔眼を持つとされる、ゴスロリ的な衣装に身を包む少女。ツインテールに大きなリボン、くまのぬいぐるみと一見幼いが、年齢は19歳と日本であれば成人前の女性である。ザイード四天王の一角でマール達同様に見鏡抹殺を指示されていたが、フィーネと同じく乗り気ではなかった。今のところ「空間交換」がスキルなのか、魔眼という身体的な能力なのかは不明。
世界観
スキルが一般的に普及している世界観であり、奴隷から貴族まで身分・職業を問わず一定の知識がある模様。また、スキルの保有自体も珍しい物ではないらしくコロシアムの外でもスキル持ちは存在する。ただし、その為なのか保有しているスキルによって立場が決まってくるらしく、強力なスキルを持つ者は優遇されるとの事。
異世界から召喚された存在も認知されており、少なくともコロシアムにおいては珍しい存在ではない。今のところ差別を受けている様子も無く、見鏡もコロシアムの外で問題なく過ごせている様子。
その他、コロシアムのある都市の外に関しては殆ど描写されていないが、ドラゴンの様な影が確認できる。また、コロシアムの実況者は猫耳が生えており、所謂獣人が存在している。
地理
・宗教国家バンブルドル
見鏡が召喚された国で隣国ダンブルドルと戦争している。長い事戦争をしている様で、人手が足りず戦士を異世界より召喚している。宗教国家というがどういった神を崇拝し、宗教に殉じているのかは不明。
・城塞都市ダンゴウ
平らに切り開かれた岩山の上に作られた町であり、本作の舞台となるコロシアムが築かれた地。首都に次ぐ大都市で大規模な水路が特徴的な作りをしている。ズール曰くコロシアムのギャンブルによる税収が膨大であり、外から何でも集まる。
剣闘奴隷でも勝てば町中を移動出来るが、都市の外は「移動制限」のスキルによって出ることが出来ない。
・ダンブルドル
バンブルドルと戦争している隣国。
神
・女神
召喚された者にスキルを与える存在だと思われ、そのことをザイードは「女神の加護」と呼んでいる。
・スキルの神
異世界の住人にスキルのひらめきを与える存在。無条件でひらめきを与えるわけではない様で、「そのスキルに必要な力がある」と認めた者にのみスキルのひらめきを与える模様。
スキル
異世界の住人が持つ魔法的な技能。様々な種類が存在し他の作品に存在する様な物から、「女を男に変えるスキル」や「女にナニを生やすスキル」といったこの作品の為にある様な物、「死んだ者を生き返らせる」といった他の作品には絶対に出せないスキルも存在している。その他、スキルには珍しいものとそうでない物が存在しており、マールの様なバフは珍しくないとの事。逆に見鏡の「コピー」は珍しいとザイードが発言しており、メリーの「煉獄の炎」も引き継いだという発言をみるに一子相伝の様な物があることが示唆されている。
スキルは「そのスキルに必要な力がある」とスキルの神からひらめきを与えられて会得するとズールの口より語られている。また、メリーからは「『煉獄の炎』を受け継いだ」といった発言がある為、遺伝の様に先天的に会得している可能性もある。練度やランクといった概念も存在している様だが、具体的な描写が少ないため詳細は不明。ランクに関しては発現した時から変わらないとズールが発言していた。
スキルを使用する際に体力や魔力を消費している様子はあまり見られない。メリーのスキルは一見消費が激しそうだが、連発しても消耗している様子は見られなかった。また、連続で「バックステップ」を使用していた見鏡も息切れした様子は見られず、基本的には無条件で発動出来る模様。ただし、見鏡が「瞬脚」のスキルを使用した際には足腰にガタが来ており、バフ状態でマールを殴った際には反動による痛みを訴えていた。この事からスキルはある程度の体が出来上がった状態で使うのが前提であり、使用しすぎると疲労で動けなくなるのかもしれない(これだと「バックステップ」で疲れなかった事を説明出来ないが…)。また、魔力という概念が存在しているので、これも発動や規模に関係しているかもしれない。
召喚者
見鏡の様に異世界に召喚された者を示す言葉。ややこしいがこの作品では召喚『した』者ではなく、召喚『された』者を示す言葉なので注意。召喚した者は「召喚主」と呼ばれている。召喚は大掛かりな儀式の様で、具体的には判明していないが少なくとも複数人で行い、魔法陣、高価な魔法石を1000個用意する必要がある。
召喚された者は初期スキルと加護スキルというものを保有しており、前者は見鏡が一つも保有してなかった為詳細不明。後者は「女神の加護」によりランダムに与えられたスキルで見鏡の「スキルコピー」が該当する。スキルが強力であれば優遇され、懇願されて兵士になる。
召喚は戦争の人手を集める為に行われており、上記の通り強力なスキルを保有する者は兵士として戦場へ送られる。逆に弱ければ見鏡の様に剣闘奴隷となって、コロシアムに無償で提供される。どの程度がコロシアム送りになっているかは不明だが、メリーが「雑魚召喚者専門の剣闘士」と認識されているところをみると、それなりの人数が剣闘奴隷にされていると思われる。