概要
古代中国の地理書『山海経』の「東山経」に記載される、空桑山に棲む虎縞の牛のような獣。中国語では軨軨をリンリン(Lingling)、上古中国語ではレーンレーン(Rengreng, reːŋreːŋ)、韓国語ではヨンニョン(Yeongnyeong)、ベトナム語ではリンリン(Linh Linh)と読む。
人の苦しむような低く呻く声で「リンリン」という名のように聞こえる鳴き声から、これが名とされるようになった。
凶兆を司る幻獣の一種で、この獣が現れるときは、天下は洪水に見舞われる前兆であると恐れられた。
創作での扱い
古代中国のような文化を持つ国「県圃」に棲む、生きた底なし沼のような怪生物。
住処に足を踏み入れた者は溺れ死んでしまうが、周囲に生える蔦のような植物を利用することで逃れることができる。
実はこの地の植物に水分を与える役割を持った環境管理生物だった。