概要
フルネームは板角青牛。“青牛怪”、“青牛精”とも呼ばれる中国の伝承に伝わる霊獣の一種。
鼻がない巨大な象の様な容姿をしており、蹄はお椀の様に大きく、頭に2本の角を持ち、銅鈴のような目を持つとされる。
その正体は煞神(凶神)といわれる三煞神の一柱で、青羊、鳥鶏と共に門に安置しておけば見ず知らずの人は入ってこられないといわれているといわれている。また、千年経った木の精が牛に化身したという説もある。
太上老君が乗っている牛で、伝承によれば元々は人々から“神牛”と呼ばれ恐れられた太清宮の南面にある大山に巣食う凶悪な人食い牛たちのリーダー格の巨大牛で、目に入るものは見境なく噛みつき、一声発するだけで虎や狼は震え上がって逃げ出す程の猛威を振るっていたが、老子に退治されて従順になり、配下の牛たちも老子に草を食べる事や車を引く事を教えられて大人しくなった以降は人々のために働くようになったという。尚、この時の戦いで青牛は一度食べた物を再度咀嚼する様になったとされる。
また老子はこの牛に乗って函谷関へと赴き、そこで≪老子道徳経≫を書いたといわれる。