概要
東方Projectの作品の一つである『東方紺珠伝』に登場する存在。
『紺珠伝』ではゲーム中のオープニング選択画面において両頭の杵を手にして餅つきのようなポーズをとる博麗霊夢と共に登場する。
「餅」(仮)の姿
霊夢が手にする杵の下方にしっかりとくっついている部分からうねるように白い部位が伸び、その先に目と口と思しき部位が描かれている。その様は、杵でまだ柔らかい大きな餅をつき、杵を持ち上げた後に餅が杵にくっついて伸びるような一瞬を捉えた様子に似ている。
例えば本体の重量や粘着力等と杵に付着した部位からの牽引力の関係と見ることもできる
様子として、顔(?)のある部位の質量を基礎に、杵につながる部位が細くなっている。
その様子は、実に餅である。
『紺珠伝』には清蘭などの餅つきに従事する兎(玉兎)や餅とも関連して「団子」を食べることで強くなる鈴瑚(こちらも玉兎)などが登場しており、かつこの存在が登場する様子が上記のように搗かれている餅を連想させるに十分であることから「正体不明の餅のような何か」として認識されるようになった。
ゲームにおいて起動後に必ず見ることとなるオープニングの選択画面に登場するとあってその象徴的なインパクトも大きく、その実、インパクトに反して一切が謎の存在であったことからファンの間でもその正体を含め様々な考察の対象となり、二次創作においてもこの存在が多様なアプローチで捉えられることとなった。
『紺珠伝』以後の東方Projectでも結局この存在は謎のままであるため、「『紺珠伝』最大の謎」の一角としても名高い。
この「餅」について文字でのやり取りではなくファン同士で実際に会話するときは「紺珠伝タイトルの餅」といえば比較的ぶれも少なく伝わりやすい。文面上では「mochi」表記でも東方Projectの文脈上であれば理解し合える可能性もあるが、何分原作で名前がなく活動もないため、いずれの場合でも伝わらない可能性もあるので、この他の意思疎通の手段も考えておくと良いかもしれない。
東方Projectには固有の各種名称についてキャラクターでは本名の(その有無も含め)不明なキャラクターや一部のスペルカードなど漢字の読みが明示されていないものも複数あり、時には「秘封」の読みのように原作者であるZUNによって十年越しにその具体的な音・読み方が何気なく語られたりすることもあるなど個々の名称の面でも謎とサプライズに満ちているため、この紺珠伝の「餅」についてもいずれその正体が明かされるのかもしれない。
もちろん明かされないかもしれないし、そもそも明かされるような正体さえないのかもしれない。
そんな「不思議」と想像の幅が数多あるのも東方Projectの側面の一つである。
pixivでも仮に本タグ名称にみる「餅(東方紺珠伝)」や「おもちくん」、「mochi」などの仮の呼称でその存在が認識されている。ただし「おもちくん」や「mochi」のタグはオリジナルのものも含め他の創作ジャンルとタグの用法を共有している。
pixiv検索ワード例
類似したビジュアルの存在
二次創作によっては東方Projectには似たようなビジュアルの存在として「神霊」や「亡霊」、「怨霊」(ただし顔つきが異なる)等が登場しており、これらの霊的存在との類似を見出すアプローチもある。
また同じく霊的存在である魂魄妖夢の半霊とその共通点をみる創作アプローチも存在するなど、二次創作における「餅」(仮)は東方Projectの各方面にそのつながりを見出している。
関連イラスト
- 博麗霊夢と「餅」
- 清蘭や鈴瑚たちと「餅」
- 類似したビジュアルの霊的存在達と「餅」