極黒の闇を
切り裂くは
黄金の光!!
やつの名は鬼丸!!
覇王鬼丸なり!!
第1話 覇王鬼丸 爆誕!!
「オレたちは
ゴールデン・
エイジ!!」
「てめーら
アンノウンを
狩る者たちだ!!」
超獣世界は、平和に暮らす民をその強悪なる力で飲み込み支配していく侵略者、アンノウンの脅威に晒されていた。
しかし、アンノウンを狩る者。
――ゴールデン・エイジと名乗り、アンノウンから人々を守るため戦い続ける者達がいた。
ゴールデン・エイジの若き戦士の一人、鬼丸。
彼は「覇王の力を得る」と伝えられる火山に突き刺さった古代の剣、覇王丸を手にすることを夢見ていた。
ゴールデン・エイジがアンノウンに支配された地区を解放していく中、突如ゼニスを名乗る存在が現れた。
あらゆる存在を無に帰す絶大な力、絶無を振るい、
「この世界の歴史は
文明同士による
戦争の歴史!」
「争いを止めるため、
頂点の者、ゼニスが
すべての文明を
「それが
ゼロ計画!」
「怒りも悲しみもない
ゼロの境地。」
「無こそが
絶対の真理!!」
と語るゼニスに対し、皆が恐れる中
「燃える
戦いがしてぇ!!」
と単身挑む鬼丸。
「無が
絶対だぁ…?」
「それが
どうしたぁ
!!」
「なら、オレは、
無をも飲み込む
覇王となる!!」
絶無を受けながらなお消えぬ鬼丸の意志に共鳴し、鬼丸の元に飛来する覇王丸。
黄金世代(ゴールデン・エイジ)
鬼丸「爆」誕!!
覇王丸を手にした鬼丸は進化を果たし、
振り下ろした覇王丸の一太刀、王鬼の爆剣でゼニスを両断した。
「再び肉体を
得るため
ここは引くと
しよう……。」
「また、
あいまみえると
しよう!」
「我は頂点の者、
ライオネルなり
!!」
肉体を砕かれたゼニスの魂が自らの名を明かし、飛び去っていく中、鬼丸達は引かぬことを誓うのであった。
第2話 継げ! 正義の魂!!
「カシラの
ためにも
――、」
「ゼニスを
ぶったたく!!」
カシラと皆に慕われる熟練の戦士たるゴールデン・エイジのリーダー、オニナグリ。
しかし、彼の肉体は長年の戦いのダメージの蓄積により、もはや体内器官、外装ともにボロボロの状態となってしまっていた。
「つねに前線で
戦い続けて…、」
「どんなに傷ついてても
仲間のピンチには
身体をはる…。」
「…ったく、
すごすぎだっ
つーの。」
「そりゃ、
ボロボロに
なるっての…。」
「だから―――、」
「もうボロボロに
なんねーように
してやっか!!」
今一度決意を固める鬼丸。
しかし、鬼丸達の元にゼニスの一人、ウエディングが送り込んだ下部、光文明のデーモン・コマンドと闇文明のエンジェル・コマンドである祝福の聖者(ホーリーウェディング)達が襲いかかる。
祝福の聖者を率いるアリバイ・トリックの謎のトリックにより、突如として身を裂かれる鬼丸。
更には鬼丸を助けに駆けつけた仲間達諸共、アリバイ・トリックがウエディングより授かった力である聖なる閃光(スーパースパーク)によって動きを封じられてしまう。
だが、突如駆けつけたオニナグリがトリックの正体であった相手の攻撃態勢に瞬時に反応する武器を受け止めた。
「友を思う心は
力となり正義となると
教えたな…。
いいか、鬼丸。」
「正義をなす者は
必ず勝たねば
ならん!!」
「勝て、
鬼丸!!!」
「そして、
黄金世代(ゴールデン・エイジ)を
再び、我らの手に!!!」
「希望の
戦士よ!!」
最後の力を振り絞り、祝福の聖者の軍勢を道連れに壮絶な最期を遂げ、仲間達を解放したオニナグリ。
「闇に閉ざされし
大地を取り戻す者
―――、」
「我ら黄金世代。」
退け、
偽りの名の者よ!!」
勝利は
我らにあり!!
勝利宣言
ビクトリー・ラッシュ!!!
鬼無双カイザー「勝」と共に放った一撃によりアリバイ・トリックを倒すも、涙する鬼丸。
しかし、鬼丸はカシラの魂を継ぎ、その熱き魂ととも自分達の手に必ず黄金世代を取り戻すことを誓った。
第3話 王家の血に導かれし戦い
「モエル…」
「やっぱにげちゃ
なんねぇよ…。」
「やつの言う
ゼロの世界に
なんかしちゃ
なんねぇんだ…。」
「カシラが
言ってたろ…。」
「友を思う心が
力となり、
正義となるって…。」
倒れ伏す仲間達。
「この世界に」
「王は2人
いらぬ……。」
の言葉と共に襲いかかるもう一人の自分の影。
ゴールデン・エイジのリーダーの座を継いだ鬼丸だが、謎の夢を目にするようになっていた。
未だ最前線につっ走る荒々しく未熟な面を残す鬼丸だったが、鬼丸の姉、プリンセス・プリンは彼に流れる王家の血に将来を期待する。
ある戦いで、水文明の拠点を襲ったアンノウンの一体が鬼丸の姿を目にし
「その名…、 その姿…。
見つけたぞ…。」
「王家の血……。」
という謎の言葉を残し去って行く。
ゴールデン・エイジ拠点、無双要塞に帰還した鬼丸達だが、苛立つ鬼丸。
鬼丸が口にした謎の夢についてプリンが問いただそうとした時、
オーケストラが鳴り響き、共に放たれた攻撃からモエルを庇った鬼丸は重傷を負ってしまう。
現れた運命をかなでる者、「戦慄」の頂 ベートーベン。
「五大文明の長い
戦いの歴史に
終止符をうつ!」
「すべての文明を
ゼロ文明へと
強制進化させる!!」
「ゼロ文明となった者は
個性も感情も
なくなる。」
「争いの根源たる
怒りも憎しみもない
まさに
ゼロの理想郷!!」
「そして、
そのゼロ世界を
支配するのは王たる
このベートーベン!!」
「じゃまする者は、
すべて排除する!!!」
ベートーベンによりついに明かされたゼロ計画の正体。
アクア・プロフェッサーの指示により鬼丸を守るべく鬼丸と共に逃げるモエル。
後に残り、ベートーベンに挑むゴールデン・エイジ。
しかし、ベートーベンの力は絶大であった。
「この者どもを
血祭りにあげ…、」
「鬼丸を絶望
させるのだ!!」
「ハハハハ
ハハハ!!!」
「どうした、
そんなものか
!!」
「わたしは
きさまらの
多くの仲間を
殺したのだぞ!」
「何百、
何千と!!」
「怒れ!!
憎め!!」
「それをもって、
わたしに挑め!!!」
「その怒りと
憎しみ…、」
「それらすべてを
飲み込み、
わたしは
王となる。」
鬼丸を連れて逃げるモエル。
鬼丸に戻るよう言われても、大切な鬼丸を失いたくないと懇願するモエル。
だが、
「仲間を思う
心…。」
「みんなの、
心を、笑顔を
守りたいって思い。」
「わかったぜ、カシラ」
「これが――!!」
「正義か!!」
オニナグリの正義を理解した鬼丸は、ベートーベンに挑む。
しかし、ベートーベンの力の前に覇王丸すら砕かれてしまう中で目にしたのは、
「オ…オレ…?」
――ベートーベンの胸のクリスタルの中に映る自分と瓜二つの姿。
ベートーベンが鬼丸に止めを刺そうとした中、
「やめぇい!!」
「修羅丸!!!」
響き渡るプリンの声。
プリンを姉上と呼び、姉に免じ引き下がるベートーベン。
プリンは自分と鬼丸の正体が失われし王国、パンドラ王家の者であること。
そしてベートーベン――修羅丸の正体が鬼丸の双子の兄であることを明かす。
ベートーベンの正体を知りなお、鬼丸のゼロ計画に抗う意志は決して砕けない。
第4話 因縁の対決! 王の座をかけて!!
「いくぜ!
ゴールデン・エイジ!!
オレたちの
すべてをかけ、
この戦いを終わらせる!!」
「この鬼丸に
続けぇ~!!!」
ゼニスのゼロ計画により、次々と心を失い、生ける屍と化していく超獣世界の住民達。
ゴールデン・エイジの生き残りはわずか十数名とまで減っていた。
「修羅丸が
ここまで
やるとは
……。」
「かつては
やさしい子で
あったのに…。」
「やつらにパンドラ王国を
滅ぼされ、命からがら
にげてきた。」
「かしこい修羅丸は
幼いながらも
みなを引っ張っていった…。」
「だが、やがては
追っ手のはげしい
攻撃にあい、」
「そして――、」
「炎の中に
消えていった」
「死んだものとばかり
思っていたが…。」
変わり果てた修羅丸の姿に嘆くプリン。
だが、修羅丸の正体を知った鬼丸は
「身内のやったことだ
やつとサシで
ケリつけんだよ!!」
兄だからこそ、自らの手で止める意志を固める。
そんな鬼丸に対し、ゴールデン・エイジの皆はリーダーたる彼に命をあずけた覚悟を語り、鬼丸をリーダーとして激励する。
ゼニス本拠地、ニルヴァーナ・ゼニシア。
遥か上空に聳えるゼニスの城で、ウエディングが修羅丸のゼロ計画によって世界がゼニスのものとなっていくことを褒め称えるも、修羅丸は
「わたしがゼロ計画を
進めたのは…。」
「悲劇をくり返さぬ
ためだ!!」
と憤る。
「世界を統べるのは
この修羅丸だけと
いうことだ!!」
ゼニスの誰も理解できぬ中、ニルヴァーナ・ゼニシアはゴールデン・エイジの侵攻を受ける。
ゴールデン・エイジの仲間達に追っ手を任せ、鬼丸は修羅丸との戦いに挑む。
修羅丸の元へ走る鬼丸の前に立ちはだかりながらも、再戦を果たせぬ無念を語り崩れ落ちるライオネル。
その先、王の玉座にいたのは修羅丸。
鬼丸に仲間であるはずのライオネルを手にかけたことを咎められようと
「王に
仲間など
いない!」
「いるのは
ただの道具。
使い終われば、
捨てるだけだ」
と口にしてはばからない修羅丸。
仲間を顧みない修羅丸の姿勢に激怒する鬼丸の一撃を受けるもはじき返し、
戦乱の歴史を映し出しながら、
「戦えば、
仲間は傷つく。
そして、その怒りで
また戦う」
「これがこの世界の
戦争の歴史なのだ!」
「ゼロ文明に
なれば、
感情はすべて
なくなる。」
「心など
いらぬのだ!」
と説く。
修羅丸は語った。
「おまえたちと
はなればなれになった
あの後…。」
「わたしは助けられた。」
「そこに
血生ぐさい
戦いはない。」
「ただただ
平穏な日びが
あった…。」
重傷を負ったところを善良で親切な民に助けられ、傷を癒し平和な暮らしを送っていた修羅丸。
しかし、その暮らしも尽く灰燼に帰した。
「どんな安らぎも愛も
戦いの炎が
焼きつくしてゆく。」
「この世界の者どもの心は
怒りと悲しみに
みちているのだ!!」
「怒りの根源たる心を
なくせば、戦いの歴史は
終わる――!!」
「この願いに
大いなる力、
ゼニスが応えたのだ!!」
修羅丸の壮絶な過去、深い悲しみ、あらゆる憎しみを一人抱いて王となり、悲劇を終わらせる覚悟を知った鬼丸。
しかし、
「平和になっても
心がなけりゃ、」
「笑うことも
できねぇだろ!!」
最早相容れぬことを悟った修羅丸はゼニスの力に修羅丸と鬼丸、どちらが王に相応しいか託し、運命を決する戦いに臨む。
モエルが見届けた運命の時。
そこにあったのは胸を貫かれ、息絶えた鬼丸とそれを目にする修羅丸の姿。
兄弟同士で殺し合う宿命に嘆き悲しむモエル。
「悲しみの悲劇
……。
それももう
終わる…。」
「静かなる
ゼロの世界が
始まる。」
「そこで、
わたしは
たった1人の王と
なるのだ……。」
だが、
貫かれた鬼丸の胸にゼロの光が灯る。
「モエル
……。」
「泣くな、モエル。
オレはみんなの
笑顔も守るために
戦ってんだ…。」
その姿を、かつての自身と同じだと驚く修羅丸。
「聞け、
修羅丸!!」
「王とは絶望せず、
人びとを導く者!!」
「人びとを守る
王となる!!
それこそが
オレの――、」
「願い!!」
「オレが」
「王だ!!」
鬼丸「王牙」
降臨!!!!
ゼニスの力は鬼丸を選んだ。
ゼニスの鎧を纏い、再び立ち上がった鬼丸。
ゼニスの鎧を纏い、再びベートーベンの姿となった修羅丸。
共にゼニスの力を得た兄弟の宿命の戦いが始まった。
「そんな甘い
考えで――、」
「悲しみを、
戦争の歴史を
終わらせられるか!」
「鬼丸~~~!!」
「たしかに
甘いかもな
………。」
「だが!!」
「オレは
やってみせる
!!」
「どんな争いをも
消し去って
みせる!!」
「それがまた
戦いを生むのなら
それも!」
「その
次だって!!」
「何度でも
消し去ってみせる!!」
「すべての者が
笑顔でいる
黄金世代を築く!!」
「それが
王の願いだ!!」
「修羅丸、」
「これが王の一撃!!!」
王牙秘伝
ゴールデン・ビクトリーー!!!
鬼丸の一撃により、ベートーベンの鎧は砕け散った。
鬼丸の力を認め、無に帰す運命を受け入れようとする修羅丸。
しかし、
「言ったろ?」
「すべての者を
守るって」
「ま~、オレはこんな
つっ走るだけの
バカだからよ。」
「力貸してくれよ、
兄キ!」
修羅丸に手を差し伸べる鬼丸。
「2人はもう
だいじょうぶ
だよ。」
修羅丸と鬼丸。
王の座をめぐり、争い合った運命の双子はようやく和解を果たせたのであった。
最終話 我ら黄金世代(ゴールデン・エイジ)!!
闇に閉ざされた大地を取り戻す者、
われらゴールデン・エイジ!!
修羅丸と鬼丸の元に現れたプリン。
修羅丸は自身の行いから困惑するも、プリンは平和の願いを込めた希望の子であった2人が再び出会えたことを喜び、受け入れる。
しかし、ニルヴァーナ・ゼニシアに異変が訪れる。
ゴールデン・エイジは崩壊するニルヴァーナ・ゼニシアから脱出するも、
ニルヴァーナ・ゼニシアの正体はゼニスそのもの
「願いと絶望は
表裏一体。」
「善と悪、愛と憎しみ、
究極の矛盾を
あわせもつ者。」
「やつこそは
ゼニスそのもの!!」
無情の極
シャングリラ
絶大な力で総てを無へと消し去ろうとするシャングリラ。
戦争と平和、
2つの願いを叶える
方法。
それはすべての
破壊。
それこそがシャングリラの出した答えであった。
「ここでやらねぇと、
全部終わっちまうっ!!!」
「やるんだよ!!
ムチャでもなんでも
今、立つんだよ!!」
傷つき果てた体でなお立ち上がろうとする鬼丸。
その意志に応え、ライオネルが真実の魂と肉体を得たライオネル・フィナーレとして甦った。
ライオネル・フィナーレは語った。
自分の本当の願いはゼロの世界ではなく、戦士として誇り高くたたかうことだったのだと。
更にライオネル・フィナーレの呼びかけに応じ、アンノウン達も真実の名に目覚め、奪われていた自らの意思を取り戻した。
鬼丸達とシャングリラ、最後の戦いが始まった。
だが、
無 情
ラブ アンド
ヘイト!!!
シャングリラの一撃から鬼丸を庇い、修羅丸は重傷を負う。
「あとはたのむ
鬼丸……。」
「やつを
救ってやって
くれ……。」
「やつもまた
わたしと同じ」
「悲しい存在
なのだ……。」
「悲しむことはない、
鬼丸……。」
「オレは、おまえの
中に生きる……。」
わが……、
弟よ…。
もはや近付くことすらできないほどのエネルギーを放つシャングリラ。
だが、
われは
鬼羅丸
兄、修羅丸の
魂が――、
奇跡の肉体を
あたえたのだ!!
「ワレト同ジ
エネルギーヲ感ジル。
…ソンナバカナ
……!!」
修羅丸の魂と共に鬼丸は鬼羅丸、新たなるゼニスとなった。
「案ずるでない!」
「わらわも
手伝う!!」
鬼羅丸に並び立つプリン。
「ありがとう
ございます、
姉上」
確かに鬼羅丸の中に、修羅丸の魂も息づいていたのだ。
「スベテヲ
破壊ィィィィ
~~~!!!」
すべてを、
救いへと!!
超 絶
鬼羅の奇跡!!!
プリンの助けを受けた鬼羅丸の一撃により、シャングリラは打ち砕かれた。
しかし、
「ククク……。」
「ムダダ……。
キサマラノ願イヨリ
生マレタワレハ…、」
「キサマラガ
死ナヌ限リ
死ナヌ!!」
シャングリラの魂は消え去ることはない。
「あぁ、
わかってるさ。」
「だから――、」
いっしょにいこう。
今まで、みんなの
願いを一身に背負って
つらかったろう。
鬼羅丸はシャングリラの魂を受け入れた。
この世界の
一部になるんだ。
シャングリラの魂と共に消えていく鬼羅丸の姿。
泣くな、モエル
お別れじゃない、
オレたちは
いつでもいっしょだ。
いつでもな……。
この光りかがやく、
黄金の世界とともに――。
シャングリラ達ゼニスとなった者達とともに、鬼羅丸は超獣世界に合一していった。
すべてが終わった後、山を登るモエル。
「あのね、おにぃ。
あたし思ったの。」
「ゼニスって、きっと
本当はそんな怖い
力じゃなかったって。」
「本当はだれかの
小さな願いをかなえるために
生まれたんじゃないかって」
「だからね、」
「あたしも
おにぃに会いたいって
願ってみるよ!!」
「ずっと
ずーーっと、」
「この願いが
届く
その日まで……。」
次第にモエルの元に集まっていく皆。
カード化情報
鬼丸
希望の双子二人一組
希望の双子の融合形態
関連タグ
参考リンク
『STORY OF DUEL MASTERS』の作者を担当された、伊原しげかつ氏のpixivアカウント(メイン画像も伊原しげかつ氏による鬼丸のイラストである)