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魔女と傭兵

まじょとようへい

『小説家になろう』で超法規的かえる氏により連載されている異世界ファンタジー小説。
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解説編集

神秘が失われた大陸で出会った魔女傭兵が、新大陸で冒険者として活躍するというハイファンタジーで、2021年6月より投稿開始。

2023年5月より、マイクロマガジン社のGCノベルズより書籍化が決定。2024年12月時点で、既刊5巻。

書籍1巻の発売と同時に、マガジンポケットにおけるコミカライズが進行中であることが明かされ、後に2024年1月28日から連載が開始。こちらは2024年12月時点で、既刊3巻。


あらすじ編集

「魔女」―――魔獣や魔術が失われた大陸で唯一残った未知の存在。

古より恐れられし存在の討伐隊の中にいた傭兵のジグ。彼は魔女との激闘の末に辛くも勝利したが、同時に魔女を殺す目的を失ってしまった。

とどめを刺さずに去ろうとする彼に対し、魔女…シアーシャ「誰にも追われずに生きたい」という依頼を申し込む。

ジグはその依頼を受けることにしたが、魔女に対する忌避の強いこの大陸では目的を果たすのは難しいと感じたため、以前から存在は知られていたが近年ようやく渡航の目途が立った「異大陸」に渡ることを決意する。


登場人物編集

魔女と傭兵の登場人物一覧を参照。


地理編集

大陸編集

本作の最初期における舞台。知性を持つのは人間のみだが、国の対立や言語の違いといった様々な理由から戦が絶えない世界。

魔術や魔獣といった神秘が消え去っているため、魔術の使用者は「魔女」として忌避の対象となっている。


  • エスティナ

大陸の海に面した国のひとつ。貿易、漁業が盛んであり、常に多くの船が出入りしている。


  • シュヴァイゲン

小説5巻で名前が登場した、周囲を山脈に囲まれた盆地にある大陸の国のひとつ。ジグとシアーシャが出会い、戦った森のある国でもある。


異大陸編集

現時点における舞台。言語は大陸で使用される共通言語のひとつが用いられている。

人間だけでなく、人とは違った特徴を持った「亜人」も少なからず存在する。

この大陸では魔法は大多数の人間が使う一般的な技術として扱われており、その研鑽についてはシアーシャも太鼓判を押すほど。反面、魔獣が多いことから国家が大きな力を持てず、皮肉ながら人間同士の大きな戦争は発生していない。

大陸側は以前から存在を知っていたが、移動手段がなかった。潮流の調査が完了したことで、それに耐えうる船が考案・生産されている。


  • ハリアン

ジグ達が拠点としている異大陸の街。


  • ストリゴ

ハリアンの西部に存在する、暴力と薬物が蔓延する犯罪都市。

かつては鉱山街として栄えていたが、鉱山資源の減少や新事業の失敗で追い詰められていき、当時の権力者たちが麻薬栽培に手を出したことを皮切りに荒れていった。


魔海編集

大陸と異大陸を隔てて存在する海。ちなみに異大陸側からの読み方。

大陸側では潮の流れが荒く、潮流が読めないため、異大陸へ大陸側の人間が移動する手段は存在していなかった。

ただ、異大陸側の海や海岸には超大型魔獣をはじめとした魔獣が多数存在しており、地元では禁足地として扱われている。


用語編集

  • 人間

大陸や異大陸で大多数を占める知的生命体。

大陸や異大陸では、身体の構造的には近いのだが、魔術が浸透している分、異大陸側の人間は瞬間的な力なら大陸側の人間にも勝る半面、魔術がないと病気もまともに直せないほど、身体機能が補助魔法ありきになっているとシアーシャは見ている。

大陸側の人間は魔力など一切持たない代わりに肉体が屈強で、魔力強化された力には及ばないが、基礎生命力や体力に優れている。


  • 魔女

「大陸」では使う者がいない「魔法」を扱う者として恐れられている存在。

質問コーナーによると、体の構造がたまたま人間と似ているだけの、人間とは根本から別の生物。

大陸側で戦いに身を置く人間なら気配だけで違いを感じるが、異大陸側では勘のいい人間がやっと気付く程度。

個が強力で長命なせいか繁殖力が低く、次第に数を減らしていき、今や大陸に十数人しかいない絶滅危惧種と言える存在である。


  • 亜人

異大陸に生息する、身体機能に人と違う特性を持ちながら、人間と同じ知性を持つ知的生命体。

「亜人」という呼び方は後述する澄人教の教えで広まったもので、実際には種族ごとに個別の呼び名がある。

質問コーナーによると、身体の差異部分の影響で、身体に多くの魔力を回す必要があるとの事。


  • 魔術

本作における魔術は、大陸側では希少ゆえに忌避され、異大陸側では日常的に使用されている。

個々人の魔力には相性があり、相性が合わないと消費も大きく効果も下がってしまう。

異大陸の人間は大なり小なり魔法が使用可能で、無意識に身体強化の魔術も行っている。一般的に女性の方が魔力が多い模様。

そのせいか、素の身体能力に関しては大陸側より劣っており、魔術がないと病気もまともに直せないとシアーシャは見ている。


  • 魔獣

異大陸を闊歩している異形の化け物。大陸では全く姿を見かけない。

ずいぶん昔には魔獣が活発化して、大規模な争いが起きるとどこからともなく魔獣の群れが大挙して押し寄せることが何度かあり、国の戦争が起きなくなったという。


  • 調査団

大陸側の人間が異大陸へ渡るための組織。

各国の思惑が絡んでいるが、各国の有力な商人が資金を出し合って動いている。

ただ、異大陸側の海に生息する魔獣の考慮はされていないため、ジグ達を連れてきた調査団も先に異大陸に降りたジグたち二人を残して壊滅した。


  • 冒険者

冒険者ギルドが束ねる魔獣討伐を生業とする者で、異大陸で腕に覚えのある者が就く。

仕留めた魔獣に応じて報酬が支払われ、素材などを売って生計を立てている。

実績に応じて「等級」で管理されており、最初は「十等級」から始まり、最高位は「一等級」となる。

冒険者の半分は七等級以下であり、ここを越えられるかが優秀かどうかの分水嶺となっている。


  • 傭兵

戦に参加することで生計を立てる者たち。

大陸では腕に覚えのある者が就く職業だが、戦争が起こせない異大陸では「冒険者にも兵士にも、ましてやマフィアにもなれず、弱者への暴力で日銭を稼ぐ者達」と見られており、ゴロツキ紛いの犯罪者もどきが多い。


  • 澄人教(すみびときょう)

異大陸で「人間族至上主義」を掲げている宗教で、人間族の社会に都合のいい教義を説いていることから、社会の中で大なり小なり広まっている。

亜人を否定しつつも彼らを利用することは否定せず、それでいて常に意識の下に置くよう誘導している。

一方、亜人といっても実際には特徴から様々な呼び名があるが、澄人教では亜人を一括りにして人間族の「下」に置きたいことから、それぞれの種族を示す言葉を告げた人間を襲撃することもある。

カーク曰く、「亜人」の呼び方の始まりは、種族を覚えていられないものぐさな理由だが、人間が異大陸で一番大きな社会を形成するにあたって蔑称に変わり、それを聞いた純粋な子供が自然に亜人を下だと刷り込まれ、やがてその思想に凝り固まった人が集まったことで「澄人教」が出来たとみている。


関連タグ編集

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外部リンク編集

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