概要
J・K・ローリングの魔法ワールドを基にして作られたiOS/Android向けのARアプリゲーム。ポートキー・ゲームズの第2作目。
WB Games SanFranciscoとNianticによって共同開発された。
ベータ版が2019年4月にニュージーランドで、5月にオーストラリアでリリースされた後、当初の計画を前倒しして6月20日イギリスとアメリカにて正式版がリリース、日本ではやや遅れて同年7月2日にリリース開始。
Nianticが手掛けた先行ゲーム、ポケモンGOになぞらえてハリポタGOとも呼ばれることもある。
2022年1月31日午前0時をもってサービスを終了した。
ゲームシステム
Nianticが手掛けたIngressやポケモンGOと同じく、位置情報を使用するAR(拡張現実)ゲーム。
プレイヤーはマップ上に現れる痕跡を元にファウンダブルを発見して、元の場所に帰すためそれを阻むコンファウンダブルを呪文で取り除かなければならない。
3つの職業、闇祓い、魔法生物学者、教授の中から1つを選び、自分だけのスキルツリーを完成させることができる。
ファウンダブル
プレイヤーが捕獲し帰すべき存在。過去現在を問わず、様々な魔法族や魔法生物、魔法道具や記憶が含まれる。全て誰かにとって価値のある存在であるというところが共通している。
コンファウンダブル(Confoundable)という混乱した魔法の力に守られている(縛られている)ため、呪文を使って解放しなければならない。
これらは帰された後、プレイヤーの登録簿(Registry)に記録される。
マップ
魔法省から支給された特別な地図。
さまざまファウンダブルの痕跡、魔法薬の材料、ポートキーかばんが現れ、建物が表示される。
プレイヤーの現在地には小さな魔法使い、もしくは魔女が表示される。タップするとこちらを向いて手を振ってくれたり、スマートフォンが素早く移動しているときは箒にまたがったりする。
- 宿屋(Inn)
呪文を行使したり、魔法使いチャレンジに挑戦するときに消費するエネルギーを回復できる。
- 温室(Greenhouse)
魔法薬の材料となる植物を栽培できる。温室の植物の生育状況は他プレイヤーと共同。
- 砦(Fortresse)
ルーン石を一つ使用することで、魔法使いや魔法生物と戦い報酬を得る魔法使いチャレンジに挑戦できる。
スーツケース
プレイヤーが機密維持法特別部隊の一員として仕事を果たすための各種ツールが入っている。
よく見るとクィブラーと日刊予言者新聞がある。
- 魔法省ID
肖像写真、名前、職業、肩書き、レベル、出身寮、杖、実績が確認できる。レベルと実績以外の項目はいつでも変更できる。
- 機密維持法特別部隊の報告
いわゆるお知らせ欄。イベントや更新内容が確認できる。
- 金庫
魔法薬、その材料、ユーティリティ(鍵や闇検知器などの道具)、ルーン石、種と水が保管できる。
- 訓練
魔法を磨いたり、新しい呪文を取得できる。
- 大鍋
魔法薬を調合できる。特定のかき混ぜ方を実行することで作業時間を短縮できる。
- 登録簿
捕獲したファウンダブルが記録される。
エクスプロレーション、チャレンジ、謎、イベントの4項目があり、それぞれさらに細分化される。
- ポートキー
拾得したポートキーかばんはここに入る。かぎを使用してから現実でしばらく歩くことでかばんが開き、原作にも登場する印象的な場所に転移する。そこでいくつかのラックスパートを見つけ出すと、ランダムな報酬を受け取れる。
あらすじ
2010年代、魔法界の人々や生物、物や思い出がマグルの世界に出現する不可思議な大災厄(Calamity)が起きた。時には時空さえ越えて現れ、過去最多の国際機密維持法違反を引き起こしたそれらはファウンダブル(Foundable)と名付けられる。
マグルに魔法の存在が知られてしまうことを防ぐために、イギリス魔法省と国際魔法使い連盟は共同して機密保持法特別部隊(Statute of Secrecy Task Force)、通称SOSを設立した。
プレイヤーたちは部隊のメンバー、大災厄捜査官(Calamity Investigator)となり、魔法界の新たな危機に立ち向かうこととなる。
主要キャラクター
原作でお馴染みの三人ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーが登場。
ロンはすでにWWWの経営者だが、ハリーはまだ闇祓い局長で、ハーマイオニーもまだ上級大臣(Senior Minister,イギリスにおける国務大臣の呼び名、魔法大臣ではない)である。
本作オリジナル
- コンスタンス・ピッカーリング(Constance Pickering)
ハーマイオニーと共にSOSを立ち上げた下級次官。ハリーたちより年下のハッフルパフ出身者。ハリーやハーマイオニーの大ファン。
- ギャレス・グリーングラス(Gareth Greengrass)
神秘部の上級無言者。グリムの元上司で、彼のことをよく知っている。
- グリム・フォウリー(Grim Fawley)
大災厄を引き起こしたと推測されている魔法使い。ハリーたちの5つ下のハッフルパフ出身者。ペネロピー・パジェットという年上でスリザリン出身の妻がいたが、消えたロンドンの5人(London five)で失踪した。
ファンタビ事件簿(2020年にサービスを終了した探し物ゲーム)からのキャラクター
- ゲッセマネ・プリックル(Gethsemane Prickle)
魔法生物規制管理部長。優秀で生真面目な薬草学者であり、魔法薬学者。
- マティルダ・グリンブルホーク(Mathilda Grimblehawk)
魔法生物規制管理部の職員。社交的で人好きのする魔法生物学者。
ほかにも短いフレーバーテキストには多くの原作・事件簿・オリジナルのキャラクターが登場した。
またオリキャラの中にもトラバースやロウル、サロウなど一部のファンにとって聞き覚えのある姓を持った人物が散見される。彼らはほとんどモブに等しく、極僅かの情報しか付与されていないが、想像をふくらませて楽しむことも可能だろう。