概要
InfiniteDendrogramに存在する、MP(魔力)を消費して発動するスキルの総称。
基本的に人間範疇生物(マスター・ティアン)は魔法系のジョブを取ることで習得する。
ジョブで習得できる魔法は<アーキタイプ・システム>によってジョブスキルとして簡略化されて紐つけられており、詳しい仕組みを知らずとも、ジョブレベルさえ上げれば誰でも簡単に使うことができる。
前衛職のスキルと比較すると、火力が高く範囲に優れるが、その分チャージタイムやクールタイムが発生するため連射できないという仕様が多い。
そのため基本的には後衛の砲台か補助役で、前線でバリバリ殴り合うタイプの魔法職は少ない。
魔法の効果
魔法の効果・威力はその魔法の基本性能に加えて、
使用者の最大MP、使用する魔法のスキルレベル、その魔法スキルに注ぐMPの量、使用する魔法拡張スキルのスキルレベル、その魔法拡張スキルに注ぐMPの量の乗算によって決定される。
スキルレベルに関しては基本的に10という最大値があるので差がつきにくいため、
MPの最大値とスキルに注ぐMPの量が多いほど強くなるというのが大まかな認識となっている。
実際には装備や環境といった外部要因や、後述のオリジナル魔法の場合は魔法式の構成や本人の練度も加わるためそこまで単純ではない。
計算式は乗算だが、最大MPとスキルレベルによる上昇量は等倍ではなく、途中で小数も挟んでいるためそこまで威力膨れ上がることは「普通は」ない。
オリジナル魔法
先述の通り魔法はスキルとして簡略化されておりジョブを取れば誰でも使えるが、
本来魔法は魔力の変換・操作・制御等の要素を組み合わせてできている。
そのため個々の魔法の要素や構成を熟知し、仕組みを理解しているならば、スキルに手を加えて魔法の設定を変化させることができる。
例えるなら魔法というアプリを改造したり新たにプログラムしたりするようなもので、それを突き詰めると生まれるのがオリジナル魔法である。
例として、
- 1つの火球を生み出す魔法スキルを、MP消費を増やして複数の火の玉を生み出せるように改造する
- ジョブスキルとして登録されていないモンスターの炎を吐き出すスキルを、魔法で再現してオリジナル魔法にする
などが挙げられる。
無論簡単なことでなく、ジョブスキルで簡略化された内容から裏の仕組みを解析し、解析した魔法の要素を適切に再配置する必要があるため、高い頭脳と才能の持ち主でないと行えない。
特にマスターはそもそも魔法スキルに対する前提知識が無いため、よほどの天才か魔法系のエンブリオがない限り踏み込むことは困難。
例えるならアプリユーザーの一般人が1からプログラマーになるようなものである。
オリジナル魔法の性能次第では、<アーキタイプ・システム>によって新しい魔法スキルとしてジョブに登録されることもある。
属性
魔法はその効果に応じて各属性に分類される。
デンドロで特に大きな枠組みは天・地・海の三つの分類で、これらは三大属性と呼ばれている。
この三大属性はいわゆる物理的なエネルギーを操作する属性の集合体で、魔法スキルの大多数はここに分類されている。
他の属性は聖属性や闇属性、癒しや呪いなど、科学的なエネルギーでないものが分類されている。
天属性
三大属性の一つ。
熱・光・音・電気などの『科学的なエネルギーの発生・増幅』と『気体の操作』を司る大属性。
その特性上攻撃魔法を得意としているが、自爆の危険性を孕む。
発生を司るため、相手の魔法に対しより高エネルギーの魔法で押し返すことや、緩衝材としてエネルギーを発生させることはできるが、エネルギーそのものを減らすことはできない。
魔法のみでなく、科学的エネルギーの発生に関係する攻撃系アクティブスキルの多くがこの属性に含まれる。
- 火属性
熱・光・音エネルギーの複合物の生成と操作によって炎を扱う属性。
全属性で最大の威力を誇り、威力を求める戦闘職では最も使用者が多い。
他にも生物を【火傷】にしたり、空気中の酸素を燃焼させて副次的に【酸欠】にさせたりする。
- 光属性
光・熱エネルギーの複合物の生成と操作によって光を扱う属性。
火属性魔法に次ぐ威力、光速という全属性最速の速度、アンデッドへの特効を併せ持つ強力な属性。
その分他の属性の魔法と比べて消費MPが多く(平均数倍)、チャージタイムが全属性で最も長い。
更に基本的に直線攻撃であるため、軌道が読まれやすい。
そのためAGI型には発動前に潰されたり軌道を読まれて避けられ、END型には発動前に耐性装備やスキルを準備されて凌がれることが多く、メインで使う者は多くはない。
- 雷属性
電気・熱・光・音エネルギーの複合物の生成と操作によって雷を扱う属性。
闇属性と同じようにENDや防御力に左右され難い性質を持つが、対物破壊力も持っているため、闇属性よりも汎用性が高い。
更に速度も雷速であるため並みの速度では回避も困難。
光属性と闇属性のいいとこどりをしたような属性だが、ターゲットを絞りにくいと言う欠点がある。
- 風属性
気体を操作し、風を扱う属性。
効果範囲が広く文字通り風の速度であるが、音速はまず超えないためAGI型の500カンスト相手には結構避けられる。
空気を操作する魔法であり空気を生み出すわけではない(オリジナル魔法は別)ので、空気が薄い場所だと威力が落ちる。
- 幻影魔法
光・音エネルギーの複合物の生成と操作によって幻を扱う魔法。
火属性の近縁魔法だが、こちらはより光と音エネルギーに特化している。
- 爆発魔法
熱・光・音エネルギーの複合物の生成と操作、気体の操作によって爆発を扱う魔法。
火属性と風属性の混合魔法で、火属性魔法とは異なり、不要な拡散を防ぐための制御にリソースを割り振っていないため広域殲滅に向いている。
地属性
三大属性の一つ。
『鉱物の変化・強化・操作』と『固体の操作・変形』を司る大属性。
攻撃・防御どちらにも優れたバランスの良い属性だが、特性上、エネルギー攻撃はほぼなく基本的に物理のみ。
魔法のみでなく、純粋な強度強化に伴う威力上昇や防御力上昇系のアクティブスキルの多くがこの属性に含まれる。
- 土属性
鉱物の強化と操作を行う属性。
- 重力属性
固体操作の一部。元々はロストしていて、サービス開始後にとあるマスターによって発見されたため、今でも使用者が少ない。
効果計算にENDでなくSTRを参照するため、対抗しづらい。
- 金属操作魔法
土属性の固体操作の中でも鉱物・金属の操作・強化に特化した魔法。
鋼のような硬い金属も自由に形を変化させることができる。
- 粒子操作魔法
土属性の固体操作の中でも砂粒のような小さなものの操作・強化に特化した魔法。
- 生体操作魔法
固体操作の中でも有機物への干渉能力に特化した魔法。
木などを対象にすると思われる。
- 土人形操作魔法
土属性の固体操作の中でも固体をゴーレムとして操ることに特化した魔法。
海属性
三大属性の一つ。
天属性で扱われる『科学的なエネルギーの吸収・減衰』と『液体の操作』を司る大属性。
その特性上、防御魔法を得意としている。
魔法のみでなく、各種エネルギーへの耐性スキルや防御系スキルの多くがこの属性に含まれる。
- 水属性
水などの液体を操作する属性。
- 氷属性
熱エネルギーを吸収し、温度を下げたり、ものを凍らせたりする属性。
- 絶属性
対雷属性特化の属性で、電気エネルギーを吸収する。
機械や生物に対して特に強く、この属性の得意技は対電気の結界と、生物頭部への直接接触で脳の電気信号を止める即死攻撃。
現在ロスト中。
- 影属性
対光属性特化の属性で、光エネルギーを吸収する。
実際に影を生み出しているのではなく、光を吸収したことで結果的に影を発生させる。
攻撃性能はほぼない。
- 防御属性
対象に各属性エネルギーに対する耐性を付与、または各属性のエネルギーを吸収・減衰する防御障壁を張る魔法属性。
魔法だが前者の自身に耐性を付与するタイプの防御魔法はタンク系ジョブでも習得・使用が可能。
その他
三大属性以外の属性
- 聖属性
対アンデッド特化属性で、アンデッドや悪質なもの等を浄化する概念的属性。
しかし強力なものになると熱エネルギーを発する。
- 闇属性
対生物特化属性で、対物ダメージはほぼ皆無で物を壊すことは出来ないが、生物に対しては物理防御を半ば無視してダメージを与えることが出来る。
呪いにも長け、武具を呪いの武具にすることなども出来る。
物理防御はすり抜けるが、結界や魔法防御を纏えば威力を減衰・防御することは可能。
また同じ属性の闇属性や相反する属性の聖属性なら干渉が可能で、相殺して打ち消すこともできる。
- 回復魔法
「正常な状態に戻る」という概念を付与する魔法。
回復魔法に優れた超級職ならば、欠損した肉体を再生させることも可能。
- 反射魔法
向けられた攻撃魔法に新たなベクトルを与え、向きを変える防御魔法。
魔法の進行方向を180度変えることが出来れば相手に跳ね返すことができるため、防御と攻撃を兼ね備えた理論上究極の防御魔法だが、使い勝手の悪さや極めることの難しさから使い手はほぼいない。
三大属性同士の複合属性
- 泥魔法
水属性と土属性のハイブリッド魔法。本編未登場。
- 振動魔法
天属性と地属性のハイブリッド魔法。
振動や衝撃波を操る魔法を使う。
- 溶岩魔法
熱・固体・液体と三大属性全ての要素が必要なハイブリッド魔法。
そのため使用者は少ない。