概要
1953年8月28日、日本テレビの開局時から使われ続けている局名告知。
途中2000年1月17日から2001年9月30日までは未明にNNN24が放送されるのに伴って時間が不定となり、諸事情により2001年10月1日から2008年3月31日までは別の15秒映像が使われたが、2008年4月1日から2013年12月末まで、CGを使用した新たなバージョンが放送されていた(ただし2009年3月29日までは同局の開局55周年を記念したバージョンを放送)。
日本の民放テレビ史上最初に流れた映像にして、その後も50年近くバージョンを変えながら使われ続けたことから、日本テレビは度々バラエティで話題に出す他、「鳩」を記念切手の図柄に採用したり、象徴として捉えていた。
しかし、2000年に放送がなくなり、一時復活するも2010年代中盤より再び使用停止となった。ついでに鳩の後継的ポジションにあったなんだろうもいなくなり、日テレのマスコットはそらジローが多用される状況となっている。2020年に開始した「日テレ系ライブ配信」のフィラー映像において映像からキャプチャした鳩が久々に使用されマニアを驚かせた。
※無線局運用規則
第百三十八条
2 地上基幹放送局及び地上一般放送局は、放送している時間中は、毎時一回以上自局の呼出符号又は呼出名称(国際放送を行う地上基幹放送局にあつては、周波数及び送信方向を、テレビジヨン放送を行う地上基幹放送局及びエリア放送を行う地上一般放送局にあつては、呼出符号又は呼出名称を表す文字による視覚の手段を併せて)を放送しなければならない。ただし、前項ただし書に規定する地上基幹放送局若しくは地上一般放送局の場合又は放送の効果を妨げるおそれがある場合は、この限りでない。
3 前項の場合において地上基幹放送局及び地上一般放送局は、国際放送を行う場合を除くほか、自局であることを容易に識別することができる方法をもつて自局の呼出符号又は呼出名称に代えることができる。
映像の概要
1972年と2008年に映像内容が変わっているが、放送時期に若干の差違はあるものの基本的な流れは変わっていない。ここではそれぞれモノクロ版、カラー版、CG版として表記する。
- ブラックバックに「NTV」(「TV」が水色で「N」の左右の縦軸の中に書かれている)、その下に「JOAX-TV」(デジタルではJOAX-DTV)の文字が表示される。
- 鳩小屋と3羽の鳩。CG版ではTVが鳩に、Nが鳩小屋になる。
- 左右の2羽が消え、真ん中の1羽をズームアップ。
- アップされた鳩が消える。消えたあとの挙動はモノクロ版はそのままロゴ、カラー版は星空に変わり、CG版は下から出てくる。
- たくさんの鳩による円。カラー版以降で、カラー版では星が鳩に変化し、CG版では下から出た鳩が分身するような形で円を作る。
- ロゴ表示。モノクロ版では4.を飛ばしてそのまま白画面に黒字から反転、カラー版では中心から光が出てブルーバックに白字、CG版では光がそのまま明転背景になりロゴとコールサインが出て終了。CG版以外では、後ろに電光ドット表示風に「日本テレビ」(モノクロ版では「日本テレビ放送網」)の文字が流れる。
- コールサイン表示の後ロゴ。モノクロ版では詳細な諸元(VHF4chの周波数+出力)も含められていた。カラー版ではコールサインとチャンネルのみ。
ラストのロゴについて
2までは白黒映像である。ラストの表示ロゴやコールサインも時代によって変遷している。
- 1953年8月28日から1958年8月27日放送分(モノクロ前期)まで…ブラックバックの上に「JOAX-TV」の文字、中央に丸で囲まれた「NTV」の文字(当時の社章)、下に「東京」の文字が表示される(「東京」とついているのは開局当時「日本テレビが全国をカバーする計画」の名残である)。またモノクロ版では運用周波数の告知がされていたが、旧計量法に基づくc/sec(サイクル毎秒)が使われていた。
- 1958年8月28日から1972年6月30日放送分(モノクロ後期)まで…ブラックバックの中央部分のロゴはそのままに左上に「JOAX-TV」の、右下に「日本テレビ」のロゴに変更。なお日本テレビのカラー放送は1960年に開始され1971年までにはほぼカラー100%化を達している(1966年放送開始の『笑点』は第1回からカラー放送)が、1960年代後半に国際単位系の確立にあたって紛糾していたことから、「鳩の休日」のカラー化はその間見送られていた。在京キー局では最後まで運用されたモノクロジャンクションである。
- 1972年7月1日から1977年12月31日(カラー・モノラル版前期)、2011年7月24日(アナログ最終放送版)放送分。同日に世界単位系で周波数単位がHz(ヘルツ)にかわったことから運用開始。ただしこれ以降、「鳩の休日」では周波数の告知は行わず、その直前にテロップで告知している。アウトロはブルーバックの左上に「JOAX-TV」のロゴ(白)、中央に角の丸い白の長方形で囲まれた「NTV」のロゴ(当時の社章。「N」が青、「T」が赤、「V」が緑)、右下に「日本テレビ」のロゴ(白)が表示される。なお、2011年7月24日放送分では、社章の左下に「58年間ありがとうございました」というテロップが表示された。
- 1978年1月1日から1978年9月27日(カラー・モノラル版後期)1978年9月28日から2001年9月30日(カラー・音声多重版)放送分…ホワイトバックの左上に「JOAX-TV」の文字(赤)、中央に地球を模した「日」に似たロゴ(社章。紫)、右下に「日本テレビ」のロゴ(灰)が表示される。また、この時期から音声多重放送が始まり、副音声では音声多重放送の諸元がアナウンスされていた。
- 2008年4月1日から2009年3月29日放送分(デジタル版初期)…円の中心から光が出て画面全体が白くなり、上から順に「JOAX-DTV」ロゴ(アナログ放送は「JOAX-TV」ロゴ)、「日テレ55」ロゴ、「Nittele 55th Anniversary」と表示。
- 2009年3月30日から(デジタル現行版)…ロゴを日テレのマスコット「なんだろう」の横に「日テレ」、「NIPPON TELEVISION」(以上、文字は金色)と表示される。なお、2013年1月より日本テレビは開局60周年を記念した新ロゴマーク「θテレ」(正確には数字の「0」に「/」表記。「ゼロテレ」とも読める)及び「θテレ Go! Next 6θ」(60周年限定ロゴ)の使用を開始したが、それに伴うラストのロゴの差し替えは行われなかった。
「局タイトルのハトになってクルックー!!」
このバージョンは日本テレビのバラエティ番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」での企画における「1992年紅白勝敗予想対決」(1992年12月20日放送)に負けたダウンタウンの松本人志に対する罰ゲームとして行われた。この時は本物の「鳩の休日」(この企画のために通常より1分早く放送された)の後、「鳩の休日の冒頭のロゴ」映像が流れたあと「3羽の鳩が鳩小屋で佇む」シーンが描かれた背景ボードが置かれたセットの前で1分間、松本がジャンクションの鳩になりきり即興で「♪俺はー俺はー、バカなのかーアホなのかー」とアカペラで歌いながら踊っていた。罰ゲーム終了後、不満たらたらの松本が明け方に相方である浜田雅功に電話したときの最後の捨て台詞「おまえに誘われて吉本に入ってよかった」は番組史上屈指の名台詞である。
この企画が放送された時にこれまで関東ローカルだったこの映像が「全国的に鳩の休日の知名度が上がった」とされる。ちなみに現在も他のバージョンともども動画共有サイトで視聴することが可能である。