黒き民の少女
あみな
声優は久嶋志帆。
惑星ロークで主人公エッジ・マーベリックらの出会った遊牧民の少女。その出会いは短いものではあったが、特にフェイズ・シッファー・ベレスに対し少なからぬ影響を与えた。
西暦2079年5月17日生まれの17歳。
ゲーム内で明かにされることはないが名前はアミナで、pixivのタグとしてもこの「アミナ」が使われている。
アミナの名前はおそらく、前作『スターオーシャン3』に登場し境遇に似た部分を持つ少女アミーナよりとられていると思われる。プレイヤーは攻略本の記載によって初めて「アミナ」の名前を知った。
pixivに限らず創作物では、フェイズとの関係性やさらにそこにリムルを絡めた関係性が描かれることも少なくない。
髪の色は銀色で、右側から一房垂らした三つ編みの先には髪飾りがあしらわれている。
「黒き民」と呼ばれる遊牧民の一員で、エッジらがロークを訪れた際は一族とともにタトローイの町の近くに移動式の住居を構えて生活していた。
彼女ら一族は何らかの黒い衣装を身に着けており、アミナの場合は黒い上着を着用している。
また黒き民はシリーズのマスコットキャラクター「バーニィ」と関係が深く、アミナも幼少の頃よりともに過ごした自分用のバーニィを所持している。このバーニィは普段は放牧していて、必要な際に特別な転送紋章を用いて呼び出している。
これに関連するか明言はないが、一族は「つなげる者」とも呼ばれている。
猫を祖先とする「フェルプール」や有翼人の「フェザーフォルク」などが暮らすロークの住人としては珍しく、黒き民には尻尾や翼のような目立った地球人との外見上の差異は見当たらない。このことからは、ロークに住み同様に地球人と似ていた「旧異種族」との関連性を窺うこともできるかもしれない。
惑星ロークに到着しフィールドを移動中のパーティの傍らを、バーニィに乗って通り過ぎていく姿がアミナの初登場シーンとなる。このときメリクルやリムルがバーニィに注意を向ける中、フェイズの視線は手を振りながら去っていくアミナの姿に向けられていた。
その後、タトローイにてフェザーフォルクのサラと出会ったエッジらはパージ神殿を目指すこととなる。サラから神殿へ行く為にバーニィが必要と聞いていた一行は、その際に受けた遊牧民を頼れとのアドバイス通りにタトローイ近郊に滞在していた黒き民の元を訪れる。
期せずして再会したアミナは人当たりの良い親切な少女で、話を聞くと野バーニィ捕獲用に「バーニィの手綱」を譲ってくれた。またこのときバーニィの説明の中で実演してみせた転送紋章に対し、フェイズとリムルは興味を示していた。
別れ際にアミナはフェイズに黒いマントを贈る。これはアミナの亡くなった弟が使っていた一族の黒い衣装で、以降フェイズはこのマントを身に着けるようになる。
一連の出会いを通し、フェイズがアミナに抱いた感情を好意、あるいは淡い恋心と呼んでも間違いではないだろう。一方で、アミナからフェイズへの感情ははっきりしない。大切なマントを与えるほどには親近感を感じていたことは間違いないが、それ以上の感情があったかまでは明確に描かれていない。この辺りの解釈は良くも悪くも受け取り手にゆだねられていると言えるだろう。
こののち、サラが魔王崇拝者たちに攫われる事件が発生しエッジらはサラ救出のため行動を開始する。おそらくこのサラ誘拐と前後して、アミナら黒き民の一族も魔王崇拝者たちによって連れ去られている。しかしフェイズが漠としてその可能性を認識していただけで、彼女たちが敵の手に落ちていたことをエッジらは最後まで知ることはなかった。
一行はパージ神殿にて魔王復活を阻止しサラの救出には成功する。しかしすでにアミナら黒き民は生贄に捧げられた後であった。祭壇に残る髪飾りから行われた惨劇をパーティでただ一人把握したフェイズだったが、このことを他の仲間には悟らせないように振舞った。
サラを救えたことがエッジを直前のトラウマ(「全部、全部全部だ」)から立ち直らせた一方で、アミナを救えなかったことはフェイズを深い苦悩と後悔の中へ突き落とすこととなった。
アミナ救出の可能性について
サラ救出に際してエッジらは早朝に出発しているのだが、この出発を前夜に早めれば黒き民たちをも救えたのではないかとの意見がファンの間には存在する。攻略本での開発側発言(黒き民は夕方に、サラは日の出に殺される)と実際のゲーム内容(黒き民は日の出、サラは夕方)との齟齬もあり、一部にはキャラヘイトにまで至った意見も見られた。
ただ冷静に考えればわかるが、朝出発して夕方に間に合ったとしても、夜出発していれば日の出に間に合ったとは限らない。いずれにしろ救出可能であったか否かを決定的に述べるだけの描写は存在しない。
ただこの「救えたかもしれない可能性」はフェイズにとっては彼女たちの悲劇を運命と割り切らせることを妨げ、心残りとして自身を苛み続ける。また知った時点で取り返しがつかないことであったがゆえに、自身の敬愛するエッジを再び自責の念で苦しめることになる仲間との痛みの共有をフェイズは選ぶことができず、その優しさで一人苦しむことになる。
スマホゲームアプリ『スターオーシャン:アナムネシス』ではアミナはプレイアブルキャラクターとしてゲームのサービス開始時点から実装されている。上述の生年月日と年齢の設定も『SOA』のプロフィールにおいて初めて公表された。
☆4(スーパーレア)のシューターでキャラガチャから入手可能。キャラクターイラストはmot。
装備武器は弓でラッシュコンボは「ホークアイボルト」。
バトルスキルとして「天翔」と「満月」を初期段階から習得しているほか、☆5進化時に「凍椿」を、☆6進化時に「鳴神」を習得する。
タレント | 効果 |
---|---|
黒き民 | 呪い全体無効 |
ルーンの教え | アンデッド特効 |
ラッシュコンボのホークアイボルトは使用後味方全体に呪い無効の効果が20秒間付与され、タレント「黒き民」の効果と合わせて状態異常「呪い」への対策キャラクターといえる。戦力的には十分育った上位レアキャラクターには劣るものの、対呪い要員として他にはない個性を有している。
またサービス開始時からゲーム中で使用可能なスタンプで「HELP!」の絵柄に採用されている。
フェイズ・シッファー・ベレス バーニィ リムル・レムリ・ファイ
『SO4』におけるアミナら黒き民の死はフェイズに自らの弱さ、無力さを認識させることになり、その思いはエルダー本星と移民船団の悲劇によって決定的なものとなる。
アミナへの思いを反映するかのように、フェイズの心理的影響下にあるバロックダークには彼女をかたどった像が存在する。このアミナ像は設定されているギミックにより、ゲーム中エッジらをフェイズの元へと導く役目を果たす。
また条件を満たすことでアンロックされるフェイズEDではフェイズの生存が描かれているが、これはリムルが転送紋章を使用した為とされている。従って因果関係を辿るならば、アミナが転送紋章をリムルに見せたことでフェイズの命が救われたと述べることも可能である。