概要
第2作目『零~紅い蝶~』とリメイク版『零~眞紅の蝶~』の登場人物。第1作目『零~zero~』では「宗方八重」として登場。黒澤紗重の双子の姉(現代の基準では妹)であり、宗方良蔵の妻。雛咲深紅と雛咲真冬の曽祖母にあたる。
天倉澪と同様に活発な性格の少女で、妹の紗重を大切に想い守ろうとする。しかし後年では故郷と妹を失ったショックの影響で、暗く儚い女性になっている。
紅い蝶/眞紅の蝶
皆神村の地下にある、黄泉に繋がる「虚」を鎮める儀式「紅贄祭」の双子巫女の片割れ。活発な性格をしており、「紅贄祭」で自分が妹の黒澤紗重を殺すことを拒否し、立花樹月や彼の友人宗方良蔵の協力で妹と共に脱走を目論んでいた。そして儀式の直前に妹と村から脱走するが、途中で紗重が山道から転落してしまいはぐれてしまう。森で迷いながらも妹を探しに村に戻ったが、既に紗重のみで儀式は行われており、不完全な儀式の結果「大償」による闇が村を覆い、八重が戻ってきた時には村は既に消滅していた。
大切な妹を失ったことと、故郷の村が消えたショックから、記憶喪失になってしまった。そして村の入口だった筈の場所でひとり泣き崩れていたところを、樹月との約束を守るために村に戻ってきた宗方良蔵に発見されて保護された。しかし過去の記憶を失いながらも、快活だった性格は一変して暗く塞ぎ込むようになり、身体も病弱になってしまった。
また闇に包まれた皆神村には、記憶を失う直前の八重の残留思念が残されており、天倉澪に取り憑き彼女を皆神村へと導いて行く。
zero
その後八重は宗方良蔵と結婚し、一人娘である美琴をもうけて『零~zero~』の舞台となる「氷室邸」に移り住んだ。過去の儀式の失敗で無人となった「氷室邸」に移り住んだのは、夫の研究と病弱な八重の療養を兼ねての事だったが、彼女は「氷室邸」を気味悪がっていた。
娘が屋敷の中で手に入れた射影機の不思議な力に気付いており、後に美琴は射影機を持ったまま屋敷で友達と鬼隠し(かくれんぼ)で遊んでいたところ、他の友達と共に神隠しに遭い行方不明になる。美琴がいなくなったのは射影機を取り上げなかった自分のせいだと自責の念に駆られ、中庭の桜の木で首を吊り自殺した。後に怨霊化し、怨霊名「首を吊る女の霊」として曽孫に襲いかかる。
夫の良蔵も妻の自殺にショックを受けて、「氷室邸」の地下にある黄泉の門を開き怨霊に殺されているが、ある怨霊の神隠しにあった娘の美琴は所持していた射影機のおかげでただ一人生還しており、後日山の中で地元の住民に発見された。しかし失踪の間に両親が行方不明になったため、父の友人である雛咲氏に引き取られ「雛咲」の姓となった。
その美琴の孫が『零~zero~』の主人公である雛咲兄妹であり、彼女が「氷室邸」で着物の少女の霊から譲り受けた射影機も雛咲家に受け継がれ、後に「氷室邸」の呪いを解くこととなった。ちなみに八重は雛咲兄妹の母である深雪に生き写しのようで、深紅も八重の姿を見かけた時は死んだ母と見間違えていた。
関連イラスト
紗重とペアで描かれることが多い。