概要
2015年初めごろからパズドラのホームページ上で展開されているお話。ゲーム本編の進行とは関連性がないが、登場するキャラクターにバックグラウンドを持たせるという目的で1本のストーリーとして展開されている。
この物語では、とある世界に現れた2体の悪魔と、それに抗う竜の契約者たちを中心にして展開している。
各キャラクターはフェス限定や降臨ボスなどとして登場している。
物語
1幕(2体の悪魔と2人の契約者)
その圧倒的な力に、雷龍と手を結びし赤と黒の「龍契士」が今、立ち向かう!
2幕(遊楽魔の罠)
黒獣魔によって生み出されし碧玉の悪魔が龍の契約者を妖しき幻惑の中へと誘わん…
3幕(解放されし転界の力)
遊楽魔の幻館が消え、封じられていた大倭世の龍喚士が、黒き龍契士の前へとその姿を現した。龍と契りし者の求めに応じ、龍と巡り逢いし者達は聖護の符印を結びて転界の力を解放する…
4幕(龍喚士と聖護符)
黒き龍契士が三色の龍喚士と出逢う頃、赤き龍契士は、白獣魔に操られし早天と禍時の龍喚士と対峙した。白獣魔から解放された二対の龍喚士は、聖護符を用いて龍契士と契約龍の繋がりを強め、彼等に更なる力を与える…
5幕(黒獣の魔女)
転界の加護を受けた龍の契約者へ、黒き獣を魅了せし紅艶なる魔の手が忍び寄る…
6幕(氷の魔女現る)
凍冥の魔女は、敬愛する白獣魔が創りし書を手に赤き龍契士の行く手へ解けぬ氷の錠前をかける…
7幕(機械神覚醒)
光を宿す契約者の手によって目覚めた機械仕掛けの神は、己を機導させた者の望みをかなえるため、白と黒の獣魔たちへ殲滅行動を開始する…
8幕(魔女襲う機操士)
麗しき機操士の姉妹達は、機械仕掛けの神の命に従い、惨烈なる戦闘人形と共に龍契士を追い詰めた冥魔姉妹の元へ襲来せん。
9幕(生まれながらの契約者)
光龍の契約者は、自身の望みのせいで壊されかけた神を救うため。水龍の契約者は、自身を育てた海龍王を獣魔の手から守るため。その手に龍の爪を宿す生まれながらの龍契士は、己の目的を果たすべく、戦いの渦中へとその身を投じた。
10幕(ヴォルスーンの試練)
大弯を統べる海龍王は、奈落を渇望し、世界の崩壊を目論む黒獣魔から世界を救済するに相応しい存在かを見極めるため、己の元を訪れし黒き龍契者へ大いなる試練を与える…
11幕(緑の契約者)
白き魔の元に堕ちた王を連れ戻せ。四体の龍王から受けた重大にして億劫な使命の為、緑の契約者は憂鬱な面持ちで己を置いて消えた龍王の行方を追う…
12幕(堕ちた風龍王)
退屈を嫌う麗しき風龍王は、味気ない世界に変化をもたらした白獣魔の誘いを受け、世界を守護する龍王の使命を放棄して『完全なる魔導書』の創書に加担する…
13幕(ガイノウトの試練)
雷天を統べる頑龍王は、壊れかけた神を救うべく白の悪魔と手を組んだ橙の契約者を止めるため、己の元を訪れた赤の契約者に試練を通して新たな力を授ける…
14幕(ズオー決戦)
龍王の試練を超え、その身に龍を受け入れることで更なる融合を遂げた黒き契約者は、ついに本来の姿を見せた獄幻魔との決戦に挑んだ。
龍と魔、強大な闇の力が衝突し、戦いに決着をつけようとした瞬間。火雷の轟きと共に現れ、黒き龍と魔へとその剣先を向けたのは、片眼を龍と同じ色に染め、愉しげに嗤う赤き契約者だった。
15幕(アーミル再始動)
赤と黒の龍と魔、3つの強大な力の衝突が次元を切裂き、獄幻魔は龍契士達と共に次元の狭間へ飲み込まれ、消息を絶った。
しかし、自身を縛る主の呪が消失していない事を感じた子分は、愛しき子等と共に、幻獣魔となって主の捜索を開始する。その道中で偶然遭遇した緑の契約者。「君も僕のところにおいでよ」恍惚とした表情で紡ぐ甘い誘惑。契約者は憂鬱な面持ちのまま眉間に深い皺を刻んだ。
16幕(時空の聖域)
界と界を繋ぐ聖域に、久方ぶりの来訪者が訪れた。恩人を救う為に力を貸して欲しいと願う彼女達へ、時空の龍と契約を交わした聖域の守護者は一つの条件を提示する。
時の流れを操る私の「本当の姿」を見つけられたなら、貴方達の力になりましょう。
17幕(次元の狭間へ)
黒き契約者を救う為、大倭世の龍喚士達は転界の龍神を喚び醒まし、次元に穴を空けた。それは時の契約者が力を貸した事で成し得た奥義であり、一歩間違えれば自身も次元の穴に呑み込まれてしまう危険な術。それでも彼女達は、深い絆を結びし己の龍神と共に、次元の狭間へ手を伸ばす。あの時救ってくれた優しい青年を、今度は自分達が助ける番だから。
18幕(カンナのイルム偵察)
操られる前の本来の力を取り戻した日龍喚士は、白き魔の動向を探るべく羽衣と護符でその身を隠し天城へと潜入した。そこで彼女が見たのは、魔導書を創造する白き魔の姿。妖精達が集めた記録や橙龍契士の記憶を元に創造された「人の書」魔導姫達の実験で得た魔力を元に創造された「魔の書」異なる二冊の書を手に、白き魔は次の段階へと行動を移す。「完全なる魔導書の創造に必要な鍵は、残り一冊」
天城を後にした日龍喚士は、冥路への扉を開き影龍達を放つ。知り得た白き魔の情報を、同胞達へと伝えるために。
19幕(完全なる書)
白き魔は「完全なる魔導書」創造に必要な最後の一冊の為に動き出した。
「完全なる魔導書」とは何なのか、何の為に創造するのか。天城の片隅で壊れかけの神を抱き締める契約者からの問い掛けに、幾億もの魔導書の山に埋もれていた少女は一つの真実を告げる。
「創造者は望まれるままに創るだけ」
20幕(ツバキ覚醒)
次元の狭間から救出した黒龍契士が、再び継界へと帰還した頃。すれ違うようにして魔龍の軍勢が聖域へと襲撃を仕掛けた。白き魔の命を受け『龍応を果たした契約者』の魂を狙う魔龍達を前に、聖域に残っていた大倭世の龍喚士達は、龍神より託された力を手にする。
「何者ニモ、ソナタヲ傷付ケサセハシナイ」「貴方様の刃をお借り致します」懐かしき緋剣を携え、焔龍喚士は龍神と共に魔龍を一掃していく。聖域の守護者を、白き魔に渡しはしない。
21幕(死神の娘と青年)
次元の狭間を彷徨っていた青年は、父の遣いで界を渡る途中の死神に出会う。全ての次元を行交うことができる彼女へ自身が元いた場所までの案内を頼んだ青年に、死神は愉しげに笑みを浮かべて父から譲り受けた大鎌を振上げた。果たして彼女は、青年にとって死ではなく元いた世界への案内人と成り得るのだろうか。
22幕(黒と白の少女)
「迷子のお父様を助けにいかなくちゃ」かつて黒き魔に拾われ生かされた少女は、愛する養父を捜すべく灼冥魔の制止を振り切って、胸に抱きしめた友と共に次元の狭間へと飛び込んだ。
一方、天城の奥深くに存在する書庫で幾億もの魔導書を管理していた『白き魔の成り損ない』は、居場所なく蹲っていた橙龍契士へと数冊の魔導書を差し出す。「創造者はこの子達を失敗作と打ち棄てた。それをどう使うかは貴方が決めればいい」
黒と白。二人の少女が動き出す様を、仮面の影人形が静かに眺めていた。
23幕(妖精の女王)
死神姫の案内によって継界へと帰還したガディウスは、頑龍王との約束と己の願いの為に天城を目指し、妖精郷へと足を踏み入れる。
そこで彼を迎えたのは、愛する妖幻魔の為に「龍の力」を集めていた麗しき女王。「人の貴方はいりません。早く龍に喰われなさい」蟲も殺さぬような微笑みを浮かべたまま残酷な言葉を告げる女王を前に、ガディウスは意識を蝕もうとする龍を抑え込みながら刃を構えた。己の意志で願いを叶えるまで、まだ喰われるわけにはいかない。
24幕(リューネ)
海龍王のため己が育った海域から旅立ったリューネは、契約龍であるトアの導きによって紅葉色に燃上る山の奥深くへと足を運ぶ。そこで彼女が出会ったのは、1体の龍と隠れるように暮らす青年だった。青年は彼女の姿を見つめ、懐かしそうに呟く。「貴女は母上によく似ていらっしゃる」己の母を知るという青年から、リューネは一つの昔話を語られる。それは自身が母から受け継いだ龍の力、還爪の使い方を示すものだった。
25幕(サツキの襲撃)
妖精郷に注ぐ日差しが消え新月の夜が訪れる頃、ティターニアとの長い戦いに疲弊していたガディウスの元へ、本来の力を取り戻したサツキが姿を現した。サツキは龍の侵蝕により思うように戦えないガディウスを先に進ませ、追いかけようとしたティターニアの前に立ち塞がる。
「理性的じゃなくなるから、この姿はあんまり見せたくないんだけどね」召喚龍の力を纏い天魔の姿となったサツキは、悲鳴を上げるティターニアへと笑みを浮かべながら無数の闇龍を解放った。
26幕(メルの暗躍)
客人のいなくなった薄暗い書庫。魔導書を読み耽るイルミナの前に姿を現したメルは、彼女に数冊の魔導書を手渡した。それは「魔の書」の完成後、用済みとなり幻魔に棄てられた魔導姫の本。イルミナはそんな本達を受け取ると、開いた頁に筆を走らせ、歪な文字を改編していく。「生まれ変わろう、貴方達が正しく力をふるえるように」
同じ頃、メルは次元の狭間にも現れた。彼女の冷えた瞳に映るのは、愛する養父との再会を果たしたロミアの笑顔。「お父様のところへ案内してくれて、ありがとう」
何故イルミナに魔導書を渡したのか。何故ロミアを獄幻魔の元へ案内したのか。「イレギュラーがなくてはつまらないでしょう」メルの口から吐き出された言葉は、彼女を創った主人のものだった。
27幕(魔道姫の転生)
魔導書の改編により生まれ変わり、継承者の魔力を吸い取る事無く力を放出できるようになった2体の魔導姫は、それぞれ異なる「鍵」を現出させた。
「世界の在り様を変える魔導書など存在してはならないのだ」完全なる魔導書の創造を止めるために神との邂逅を望んだ時空の魔術師の力となるべく、アルス=ノウァは無数の鍵を使い、神界へと繋がる扉を開錠する。
対してゴエティアは、自身を永らく歪な文字の鎖で縛り付けていた狂幻魔への意趣返しとして、天城の内部に繋がる扉の鍵を生み出し継承者へと預ける。「この僕に配達をさせるなんて、人使いが荒い姫君ですね」次元の魔術師の呆れ顔を前に、ゴエティアは高貴な笑みを浮かべて鍵の届け先を指定した。
28幕(ズオーの帰還)
ロミアと再会を果たしたズオーは、己と同等の力を持つと認めた龍の契約者ティフォンとの再戦を望んだ。そんな養父へと、ロミアは自身の魔力を送り込み、漆黒の鎧と刀を渡す。「私もお父様の力になりたいの」ズオーは彼女の言葉に静かに頷くと、右目に封じていた獄幻魔としての力を解放し、その黒刃で空間ごと次元の狭間を切り裂いた。
娘と共に継界へと帰還する獄幻魔の背を見つめながら、メルは自身への主へと報告する。「黒龍契士との戦いを経て、黒き魔はただ破壊を望むだけの悪魔ではなくなっているようです」その言葉を口にした瞬間、どこかで仮面の悪魔の嗤い声が響き渡った。
29幕(ズオーに芽生えた願い)
ただ破壊だけを望む存在だった。奈落を渇望し、湧き上がる衝動にのみ従って破壊と滅亡をもたらすために生まれた黒の悪魔。しかしズオーは、自身の中に別の「願い」が生まれた事を自覚する。「奴との決着を、あの戦いをもう一度」それは創造主によって作られたものではなく、ズオーが己のために望んだ「願い」だった。
30幕(契約者、天城へ)
サリアは友との絆を、リューネは自身の志を、シルヴィは王の心を知り、龍契士達はそれぞれ試練を乗越え新たなる力を呼び起こした。そんな3人が、同時にある一つの力を感知する。力を辿った先は、狂幻魔が座す天城の内部。そこにはイルムの前に倒れ伏す、自我を侵食されたガディウスの姿があった。『魂の全てを龍へと捧げ、我が創書の礎となれ』
共にいたリューネから知らされた弟の危機。焦るティフォンの目前に、突如パズルピースの大穴が出現した。「どうも初めまして。無謀にも狂幻魔に刃向う皆様へ、我が姫君からの贈り物をお届けに参りました」大穴からひょっこり顔を出し、にこりと笑ってお辞儀する。そんな魔術師の手には、天城へと直通する扉の鍵が握られていた。
31幕(イルムの野望)
暴走するガディウスをその手で止め、リューネの還爪の能力によってガディウスを救うことに成功したティフォンは、憮然とした様子で佇むイルムと対峙する。天城でガディウスの暴走を誘引したイルムの目的は、人の魂を喰らう龍と、それを止めるためにリューネが使う龍還の力の全てを観察・記録することだった。それぞれ新たな力を得たティフォン、ガディウス、そしてリューネを前にイルムは宣言する。「龍の書に必要な記録は得られた。残るは龍の印のみ。完全なる魔導書の創造まで、あと僅か」その言葉と同時に、イルムの前にいたはずの龍契士達の周囲に魔法陣が発動する。陣から発せられる強大な魔力に、2対の雷龍が感じた僅かな懐かしさの正体。それを知る前に、龍契士達はそれぞれ別の場所へと転送されてしまった。
誰もいなくなった天城の大広間で、イルムは自身の背後に潜む5つの気配に向けて言葉を発する。「伝説の地を守護する龍。その召喚者が持つ印を我が手に」全てはあのかたが望む、龍なき世界のために。
登場人物
竜の契約者
ガディウス(契約竜セディン)
ティフォン(契約竜ドルヴァ)
サリア(契約竜フラグレム)
リューネ(契約竜トア)
シルヴィ(契約竜クァージェ)
ミル(契約竜トルヴィオ)
竜喚士
竜王
悪魔とその眷属
その他
関連
(後日追記)