8方向レバー
はちほうこうればー
主にアーケードゲーム筐体に使われるレバー型の入力装置で、移動方向の入力をボタンでは無くレバーを介して行う事で直感的な方向入力を実現しており、上下左右とその中間の8方向入力に対応している。
家庭用ゲーム機用コントローラーに見られるアナログスティックとの違いとして微細な傾き具合や傾きの角度を検知することが出来ないことがあげられる(アナログスティックはX軸とY軸の2軸のアナログ値を取得することでスティックの傾き量と角度をベクトル量として算出可能)。しかし、言い換えれば8方向レバーは入力にファジーな領域が少なく、直観的で誤魔化しの無い入力体系を実現していると言え、硬派なゲーマーを中心に未だ根強い人気を誇る入力装置である。
またアナログスティックには無い特徴として、レバー入力時にガチャガチャとした独特の手応えが存在する。この独特の手応えもこの入力装置の魅力であり、入力が出来た事をプレイヤーは直感的に把握する事が出来るのである。
内部に4つのマイクロスイッチと呼ばれる入力装置を持つ方式が主流。この4つのマイクロスイッチが上下左右の入力に対応しており、プレイヤーはレバーを介して内部の4つのスイッチを物理的に押下する仕組みとなる。ちなみに斜め方向の入力は2つのスイッチを同時に入力する事で実現している。
単純な構造ながら、入力が確実に行われる為にはレバー駆動領域の物理的構造(ガイド等と呼ばれる)をもってして移動に指向性を持たせる必要性がある。特に確実な斜め入力の実現は難易度が高く、各メーカーの技術力の見せ所ともなっている。
それに加えてゲーマーの満足できる入力感の実現の為の調整も必須であり、一記事では語り尽くせぬ程奥深い世界となっている。
近年のアーケードゲーム筐体のレバー入力装置はほぼ全て8方向対応となっている。
一部に4方向やアナログスティック式の筐体も存在する他、斜め移動を認識しないゲームもある(魔界村等)。
もしゲーセンで8方向対応ゲームなのにレバーが4方向にしか傾けられない筐体を発見したらそのゲーセンの係員を呼んで8方向に直してもらおう。
4・8方向切替レバー(※注意:レバーのガイド仕様はメーカーによって大きく異なる)