概要
2008年10月16日にDSで発売されたアクションRPG。DSの2画面を駆使して上下別れたダンジョンを進んでいくゲーム性となっている。メインテーマはファイナルファンタジーシリーズの植松伸夫氏が担当している。
あらすじ
100年に渡りウェップ村で続いている、村人が消える神隠し。いつの頃からかこの現象を人々は「アウェイ」と呼ぶようになった。この100年の間に既に99人の村人が消えている。100人目は誰が消えるのか…
登場人物
ソード
CV.佐藤雄大
17歳、本作の主人公。15歳の頃に船の遭難によってウェップ村に流れついた少年。音楽が好きであり、手作りの楽器で演奏をしている。
アネーラ
CV.豊崎愛生
本作のヒロイン。ウェップ村に住む好奇心旺盛で優しい少女。他国から流れてきたというソードの話を聞くのが好き。物語冒頭にて発生したアウェイ現象からソードを庇って、全ての村人諸とも行方不明になってしまう。
先祖代々ウェップ村を守ってきたとされる家系の村長。家を建築するのが得意で、どんな建物でも一晩で完成させる。
アウェイ後は、岩山のダンジョンに囚われており、ソードにより一番最初に救出された。「だいくのクギ」を渡す事でショップが発展する。ウップが復帰するまではフッポン達の世話もしていた。先祖代々伝わる匂いを可視化する事ができる利き鼻の能力を持っており、村人捜索の際にはソードにその力を与えてくれた。
ブッキー
その名前の通り武器屋を営む男性。料理屋の娘、クスクスに好意を寄せている。同じくクスクスに好意を寄せている防具屋のボウグーとは犬猿の仲。ソード曰く「似た者同士だから好きになる人も同じなんだ」との事。
アウェイ後は炎のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。「オリハルコン」を渡す事で武器屋が発展する。
救出後はクスクスを助ける為にボウグーと共に彼女の囚われている海底のダンジョンに乗り込むも、ボスモンスターに返り討ちにされ再びソードに助けられた。
ボウグー
その名の通り防具屋を営む男性。料理屋の娘、クスクスに好意を寄せている。同じくクスクスに好意を寄せている武器屋のブッキーとは犬猿の仲。ソード曰く「似た者同士だから好きになる人も同じなんだ」との事。
アウェイ後は氷のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。「ミスリル」を渡す事で防具屋が発展する。
救出後はクスクスを助ける為にブッキーと共に彼女の囚われている海底のダンジョンに乗り込むも、ボスモンスターに返り討ちにされ再びソードに助けられた。
クスクス
料理屋を営むキッシュの娘で、大の地相占い好き。ブッキーとボウグーから好意を寄せられているが、クスクス本人は勝手に人の婚約者気取りをする2人に困っている様子。
アウェイ後は海底のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。
救出後はストーリー進行において、何処に行けば良いかを教えてくれる占いを行っている。あるイベントではブッキーとボウグーを尻に敷いたような場面があり、ソードから最強と称された。
Dr.リック
村の医者。
アウェイ後は森林のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。囚われていた時は他の村人とは違い、アウェイに巻き込まれた事に動じておらず、森林に自生している珍しい植物の観察を行っていた。救出後はその植物についての研究を重ね、万能薬の開発に成功した。
ウェルダン
とっつぁんと呼ばれている鍛冶屋。酒飲みであり酔っ払っている事が多いが、酒が入っている方が良い鍛冶の仕事をするという。若い頃にクスクスの母親、キッシュと付き合っていた事もあるらしい。
アウェイ後は紅炎のダンジョンに囚われており、ソードにより一時は救出されたかに思われたが、それは魔物「ゴストリア」が化けていた偽物であり、ソードによりウェップ村で退治された。
本物は業火のダンジョンに囚われており、今度こそソードが救出した。「せきたん」を渡す事で鍛冶屋が発展する。
ウップ
牧場を営む男性。村ではフッポンを預かる牧場を運営。
アウェイ後は遺跡のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。また、救出された際にはあまりの空腹にダンジョンのコケを食べ体調を崩していたが、リックの開発した万能薬によって救われる。「ゆうきひりょう」を渡す事で牧場が発展。
キッシュ
料理屋を営むクスクスの母親。料理の腕は絶品。
アウェイ後は鉱山のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。「コショウ」を渡す事で料理屋が発展。
サメラ
楽器職人かつ演奏者の女性。ソードの音楽の師匠。夕方によく浜辺で自分の演奏と波の音をアンサンブルさせている。
アウェイ後は氷壁のダンジョンに囚われており、最深部で助けを求めて音楽を奏で続けていた。無事ソードにより救出された。
マージック
手品師。人体消失トリックを十八番としており、どんな局面でも楽しむ事を人生のモットーとしている。だがウェルダンからはペテン師と言われている。
アウェイ後は、大遺跡のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。救出後はユッケの手を借りずにマジックで自宅を建てた。
ユラとウラ
双子の姉妹の子供。
アウェイ後は樹海のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。
バトラー
日頃から己を鍛えている剣士。まるノミを渡すと石像を作ってくれる。
アウェイ後は深海のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。救出時、モンスターにより負傷していた為、リックの診療所に搬送された。その後無事退院しリハビリに励む事になる。
フック
仕立屋のオカマ。花の種を渡すと村に花畑を作ってくれる。いつもソードの体を無駄に触ってくるらしく、ブッキーの天敵でもある。
アウェイ後は大氷河のダンジョンに囚われており、ソードにより救出された。
カンバース
ウェップ村の者ではない者。画家であり絵の具を渡すと村に飾る絵を描いてくれる。
冷却装置のダンジョンにて遭遇し、初対面時はソードの事を自分を拐った宇宙人と称した。
ハリー
ウェップ村の者ではない者。サラリーマンのような格好の男性。
制御装置のダンジョンにて遭遇した。ソードの持つ剣を見て「そんなもの持ってたら警察に捕まる」と反応を示した。
ジューン
ウェップ村の者ではない者。新婚カップルの妻。
内燃機関のダンジョンで遭遇。ソードをコスプレ君呼ばわりした。
ブライドン
ウェップ村の者ではない者。新婚カップルの夫。
外燃機関のダンジョンで遭遇するが、本人はウェップ村の者と言い張っている。
声優陣
本作ではソードとアネーラ以外はスタッフロールに声優が記載されておらず、それぞれ複数のNPC役を演じたと思われる声優陣が役名無しで記載されている。
ソード
アネーラ
その他の声優陣
キーワード
- ウェップ村
本作の主な舞台となる村。海に面した海辺の村であり、2年前にソードが船の遭難によって流れついた村。ウェップ村には世界地図を置いていないらしく村の外がどうなっているかが分からない為、ソードは祖国に帰る事ができるか不安を抱いている。
村には3つのエリアが存在し「砂の海岸」「石の広場」「ショップの谷」に分けられている。
物語開始時のアウェイ現象によって、全ての村人と全ての建物が消失してしまい、唯一残ったソードは村人を救い村を復興させるべくダンジョンへ挑む事になる。
- アウェイ
100年に渡りウェップ村で発生している神隠し現象。それは、ある日突然そこで生活していた村人が忽然と消え去るというもの。1年に1人ずつ消え物語開始時には既に99人の村人がアウェイによって消えており、100人目は誰が消えるのかが噂されている。
プロローグにてその100人目にソードが選ばれてしまうが、アネーラがこれを庇った事でソード以外の村人全員がアウェイに巻き込まれてしまう。
また、アウェイ自体に意思が存在している様子も見られ、アネーラがソードを庇った際にアウェイと交渉していたり、村長のユッケがアウェイが怒った為に村人全員が連れ去られたと考察していたりする。
- シャッフルダンジョン
ソードが攻略する事になる数々のダンジョン。ソード曰く「生きている洞窟」。この最深部にアウェイに巻き込まれた村人が囚われており、ソードは彼らを救出する為にダンジョンへと挑む。
DS本体の2画面を活用したシステムであり、上下に分かれたダンジョンフロアが一定時間経過、 または条件を満たすと、シャッフルされる。それを何度か繰り返し、上下画面を移動しながら階段を目指すのがダンジョン攻略の主な流れ。シャッフルに巻き込まれるとその階の最初に戻され、HPが減少してしまう。
- フッポン
ソードがダンジョンで遭遇した謎の生物。フッポンとはソードが足音の擬音からつけた名前であり、本作における仲間モンスターポジション。各属性ごとにそれぞれ異なる魔法を使う事ができる。最大6匹まで連れて行く事が可能。
関連動画
公式PV
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※ネタバレ※
- アネーラとの再会
村人をダンジョンから救っていくうちに、ソードは「古代遺跡のダンジョン」にて遂にアネーラを救出する事に成功する。しかしアネーラは、ソードやウェップ村の事…自分に関する以外の全ての記憶を喪失してしまっていた。だがアネーラ自身は記憶喪失というより、まるで別人格が乗り移ったかのような言動を取っており、「”車”に乗ってお芝居を見に行く途中で光に包まれてダンジョンに転移させられた」と”この世界”では聞いた事もない未知の機械『車』の話を出されてソードは困惑した。この事からアネーラには”別の世界”の記憶があると認識され始める。
- アネーラの死
そしてある日ウェップ村で地震が発生し、それによって生じた地面の亀裂から奇妙なダンジョンが発見された。それは鉄や金属に覆われた無機質なものだった。
更にそこから立て続けに、別の世界から来たと自称する「カンバース」「ハリー」「ジューン」が救助されている。しまいには「村の者ではないのに村人を自称する」アネーラと正反対ながらも状況が似ている「ブライドン」が救助された。そしてその別の世界から来た他の人間も少しの時間が経過すると自動的に自分が”ウェップ村の人間”だと認識するようになっていった。
そしてアネーラからこの世界は宇宙船の中に作られた世界かもしれないと告げられ、村人達は全員別世界から連れてこられ記憶を書き換えられていると考察された。
そこからソードとアネーラは機械ダンジョンの調査に乗り出すが、その中で司令室のロボットとの戦いでアネーラが命を落としてしまう。
- ウェップ村の真実
ウェップ村はアネーラが踏んだ通り巨大な宇宙船の内部に作られたコロニーであった。そして、それを作ったのは疫病が蔓延し滅亡に瀕している未来の地球人類であり、未来を救う為に宇宙船を使って過去へとタイムワープし正常なDNAを持った過去の地球人を連行して回っていた。ただし、タイムワープを行えるのは未来の技術でも機械だけが限界であり、人間をタイムワープさせる事は不可能。その為、宇宙船を過去へ送った後は過去の人間を連行しながら、光速で宇宙を航行し時間を早送りにする「ウラシマ効果」を利用して未来へと擬似的にタイムワープしていた。過去の地球から連行された人々はウェップ村の村人として記憶を操作され、そこで住人として過ごしており、その連行を行っていたのが本作の主人公であるソードだったのだ。ソードが今まで攻略していたシャッフルダンジョンも、全て亜空間を介して地球の一地域に繋がっており、ソードはそこから人間を回収する役目を果たしていた。