概要
電子料金収受システム(Electronic Toll Collection System)の頭文字。
車載器を積んだ車がETCレーンに入ると車載器と料金所の間で料金精算に必要な車両の情報、ETCカードの番号、入口料金所、出口料金所、通行料金などがやり取りされ、通信が正しく行われるとバーが開いて通過できる。
停止して現金を払って…といった手間が省けるため、現在では多くの車両に標準装備されている。
また、道路運営会社にとっても、料金徴収員の人件費が削減できるというメリットがあるため、2004年より目途にETCで通過した自動車には料金を割引するなどの措置を取っている。
また、ETC専用レーンでは現金車両への使えるレーンの判別可能な観点で信号消灯している。現金精算対応のレーン(信号灯が青となっている場所)でもETCカードで精算も可能(全面対距離制の場合、入口で流入証明書を受け取った場合は出口も必ず現金対応レーンで流入証明書を渡してからETCカードを渡す形となる)。
評価と批判
高速道路は本来無料にする予定であり、料金がかかるのは道路網が完成するまでという期限付きのはずであった。
現在、無料化を信じている国民はほとんどいないものの、このような機材を導入することは、高速道路が有料である現状をなし崩し的に恒久化させようという意思の表れではないか、として批判の対象になっている。
ただ、高速道路は維持管理にも莫大な金額がかかるため、有料なのはやむを得ないとする意見も多い。
事実、ドイツのアウトバーンも、無料を前提として建設されたものの、管理費の捻出のため有料化が決定。料金の徴収システムとしてETCが注目されている。
一部のパーキングエリアやスービスエリアに設置されている『スマートインターチェンジ』では「ETC 2.0」対応の車載器がないと通過が出来ず。ETCカード単体やクレジットカードや現金での支払いが出来ない為に通過に関してのトラブルが発生している。
また、いつ、どこの料金所を通過したかが記録に残るため、犯罪の捜査が容易になるというメリットもある。
2013年に大阪で起きたキャッシュカード盗難・ガソリン窃盗事件では、ETCの通過時刻から被疑者のアリバイが証明され、冤罪が成立した。
海外でも違う意味で使われてるようである