概要
中華人民共和国が開発した第5世代ジェット戦闘機の名称。J-31または同機の輸出仕様FC-31を原型とするステルス艦上戦闘機である。「殲撃35型」「殲-35」とも表記される。
詳細はまだ不明な点も多いが、J-31からの変更点として、艦上運用するために主翼を折り畳み翼に変更、燃料タンクのスペースの都合か胴体形状を変えているという。エンジンはロシア製RD-33をベースとした国産のWS-13(またはその発展型)を2基搭載する。試作機自体はすでに飛行済みとも言われている。
空母運用時には電磁カタパルトによる発艦を想定しているとされ、電磁カタパルトは中国人民解放海軍の3隻目の空母となる003型航空母艦「福建」から採用されたことから、同艦の就役後に本機も制式配備されるのではないか、と推測されている。
制式配備されれば、F-35に続いて世界で2番目のステルス艦上戦闘機となる。
電磁カタパルトを持たず、傾斜のついた飛行甲板(スキージャンプ)から艦載機を発艦させる001型航空母艦「遼寧」、002型航空母艦「山東」でも本機が運用されるかは不明。少なくとも遼寧と山東の発艦用車輪止めのサイズはJ-35と合っていないため、J-35の運用には車輪止めの改修が必要となる。
しかし2023年2月、J-35の実物大モックアップの遼寧への搭載が確認されており、搭載が検討されている可能性は高い。
2024年11月には、原型のJ-31と同じ陸上機型へ回帰した空軍向け仕様「J-35A」の存在が公表された。