PSY
さい
YouTubeにおいて「江南スタイル」が史上稀に見る再生を記録したことで話題になったが数字ほどセールス的に振るわれることは無かった。
過去に反米ソングを歌っていたことを告白したことでも話題になった。
本人は2006年に既婚しており、本格デビューしたのは子供を儲けて父親となった後徴兵後となったので遅咲きのミュージシャンと言える。
オフィシャルのYouTubeページではメイキング映像も公開されており、本人のストイックな一面も見られる。
過去に韓国では珍しい、メタルシンガーのシン・ヘチョル(N.EX.T)とたびたび共演していたことがあり彼の葬儀に参列した映像が残っている。
詳しくは→「江南スタイル」へ
ここでは江南スタイルが話題になる以前も含めて具体的かつ簡潔的に氏の代表曲を紹介する。
全体的に言えるのは"ダサい男"が光り輝く内容の歌詞が多く、Psy自身も他のK-POPとは違い(ある意味では)ありのままの自分でパフォーマンスしてそれを十数年続けてるとのことなので歌い手と歌詞一身で両立していることがPsyの持ち味であると言える。
새(BIRD)
Psyの初デビュー作。韓国語では「サェ」と読み鳥を意味する。 どちらかというとヒップホップに分類する。
楽曲自体は90年代の日本で流行ったダンスミュージック調で日本人的な見方で言えば特に目新しいところは無い(悪く言えば時代遅れ)。
処女作ということでライブでもそれなりに披露している。 余談だが、歌詞の中に「Bird」と韻を踏んで「바보(バボ=馬鹿)」という部分がある。
아버지(アボジ=親父)
Psyのディスコグラフィとしては異色のバンド調の楽曲。おそらくFlash全盛期のためFlashのMVが作られ、江南スタイルの前では有名になったと思われる。
父親を気遣う内容から韓国国内では根強い人気の曲で2017年現在でもライブで披露されている。
ライブではフォークソング調に置き換えられている。
Right Now
2010年発表。ユ・ゴニョン共作。Birdと同じく既存のユーロビートでありながら多少サウンドメイクは洗練されているため激しめの内容。サビでは特徴的なダンスはまだ取り入れてないものの、ここから江南スタイルへと繋がる片鱗を見せている。 (ただ、PVでは最近の楽曲にも用いられている振付がこの頃に出てきている)
江南スタイル
2012年発表。本人の出身地である江南とそれにまつわる皮肉を扱った内容。作曲者曰くサビで歌を省略してダンスに移行するスタイルは今まで挑戦したことが無かったため相当困惑したよう。
韓国国外を意図して発表したわけでもないにかかわらずYouTubeで良くも悪くも話題になったことから、今後Psyが韓国国外のアーティストと共演するきっかけにもなった。
日本ではそもそもK-POPがごくごく局地的なブームでそれらとはスタイルが違ったことからセールスは振るわなかった。イタリアではライブ披露したところブーイングの嵐を受けるなど本人にとっても不遇な目に遭った楽曲。
ジェントルマン
江南スタイルの翌年に発表。前作と同様にサビではダンスに移行するなど同じスタイルを踏襲しており、またしても世界的に話題となりパロディ動画も作られるようになる。
PVでは題名と裏腹に、年寄りに荷物を持たせる、女性にイタズラするなど非紳士的行為を収めている。(中には公共物破損を思わせるシーンがあるとして放送禁止にされたことも)
ハングオーバー
2014年作。ヒップホップの大御所スヌープ・ドッグが共演。二日酔いのタイトル通り、ひたすら酒を飲み交わす内容。前二作よりは楽曲としては緩い。
また、前二作とは違いサビもダンスシーンも設けてない歌中心の曲の構成であるほか、韓国国内の飲酒文化を赤裸々に語った歌詞であるために韓国人の中では「韓国のイメージが悪くなるのではないか」と不安がる声も挙がっていた。
ちなみに韓国の伝統楽器が使われてるとのことだが、役割が地味過ぎて気付くものはまず居ない。
英語中心の歌詞でシングルのみであり、アルバムには収録されていない。
나팔바지(NAPAL BAJI)
2015年作。イントロのギターのカッティングが印象的でファンク的な内容の楽曲。
ナパル・バジとは、韓国語で「ラッパズボン」、つまりはベルボトムを指す。
どちらにしても日本では聴き覚えの有りそうなフレーズばかりで一切話題にならなかった。
Daddy
2016年発表。will.i.amとの共作であり、同氏の"I Got It from My Mama"という曲を韓国人的観点に置き換えたもの(韓国人は父親を敬う習慣があるため)。
アボジとの関連性は無いが、ライブではアボジに続いてDaddyが披露されることがある。
どの国からも発想しそうもない独特の歌詞と足をバタつかせるダンスが特徴。
PVではPsyが祖父、父、息子の三役を演じている。
テコンダー朴にて、明らかにPsyをモチーフにした「江南ファイナンス」というキャラクターが闇金業者として登場している。
Psy本人はもともと韓国国内をターゲットにしてプロモーションしていたにもかかわらず、なぜ敵側(作中では日本人側)に回ってしまったのか不明であり作者のみぞ知る。