概要
RZシリーズの末っ子に位置する。
二世代が存在したが、車名以外の共通点はほぼ無い。
初代
1981年発売。
外観はRZシリーズの元祖であるRZ250を模しており、カラーリングもよく似たパターンであった。
ただし、こちらはヘッドライトが角目である点は異なっている。
搭載するエンジンは水冷2ストロークで自主規制値いっぱいの7.2馬力を発揮。
ミッションも6速と、当時の原付としては非常にハイスペックな造り込みであった。
二輪免許無しでも乗れる敷居の低さから人気を博した。
1985年に生産終了。
エンジンはTDR50などに用いられた。
二代目
1998年発売。
レーサーレプリカブームの終焉により商品性が低下していたTZR50Rの後継として復活した。
外観は初代とは全く別物で、1970年代のレーサーモデルを彷彿とさせるレトロなものとなった。
このため、RZシリーズでは唯一となるスポークホイールを履いているのが特徴。
フレームとスイングアームはオフロード車であるDT50と共用である。
排ガス規制の強化により、1999年を以て殆どの2ストローク車が生産終了に追い込まれる中、本車は規制を通して生きながらえ、以降は国内最後の2ストロークスポーツとなった。
しかし、2007年に再び訪れた排ガス規制には対応せず、同年をもって生産終了。
(補足すると、この規制でスクーターも含めて公道用の全ての2ストローク車が消滅した。)
日本の2ストロークスポーツの隆盛は、RZ250が起爆剤となり、レーサーレプリカブームを経て、RZ50で終えることとなった。
そもそもRZの「Z」は、アルファベットの最後の文字である事から「最後の2ストロークスポーツを作る」という意味でネーミングされたもので、結果的に長い年月を経てこれは現実のものとなった。