概要
「TS賢者は今日も逝くっ!」とは「小説家になろう」で2020/11/10から2022/08/12の間連載されていたWeb小説である。全1212話。
作者はみかえる。
略称は「TS賢者」など。
ジャンルは ハイファンタジー、TSF(いわゆる性転換)。
主人公『藤石賢人』(転生前)こと『ソフィ・シュテイン』(転生後)が『なかよし組』と共にギャグや戦闘、そして恋愛劇などを繰り広げる1話〜数話完結型が主体の物語。
作者は長い期間毎日12:00と19:00の2話ずつ更新していた。
2022/04/26 に第1000話を突破しており、作者の執筆速度は留まるところを知らない。
編集時(2022/5/12)時点で評価は7468pt、閲覧数は400万回を突破しており、現在もジワジワと伸びている。
なお、文字数は編集時には4009450文字となっており、小説家になろうの中で118番目に多いかなりの長編作品となっている。
現在は作者の都合により全話が削除されており、存在していないため読むことは叶わない。
ストーリー
【転生×転"性"の型破り異世界転生物語っ!!】
ある日、仕事帰りの青年『藤石賢人』は魔改造デコトラに撥ねられ、よく見るの異世界転生のような展開が……「すぐ」には来なかった。
奇跡的にも生存していたのだが、撥ね飛ばされた先は女性用下着店、更には使用中の更衣室内だったのだ。
一悶着あったが彼は更衣室に居た女性に股間を蹴り飛ばされ、今度こそ死亡してしまう。
結果として、「第3512450721回天界クソみたいな死に方グランプリ決定戦」 で優勝を果たした彼は異世界に転生を果たすのだった………。
タマ無し……つまり女として。
そして異世界に転生した主人公は『ソフィ・シュテイン』という名を付けられ、サークレット王国にあるフシ町の町長の娘として異世界で生きていく覚悟を決めた。
しかしその人生の波乱万丈は留まることを知らず、世界有数の魔法学校に入学し、異世界人の友人もできていった。
成長して行くにつれ変わっていく心と体、そして産まれながらにして転生時に授けられた強大な力、いわゆるチート能力を使い、第2の·····そして女の子としての人生を桜花して逝く物語っ!
なお、パロディやギャグ要素やメタ展開が非常に多く、性転換による葛藤などよりふざけている展開が非常に多いギャグ小説でもあるため気楽に読めるのも特徴である。
登場人物
【主人公】
ソフィ・シュテイン
「自己紹介がまだだったね、私の名前はソフィ・シュテイン、Sランク冒険者『血塗れの賢者姫(ブラッディ・ソフィ)』だよ、んふふっ」
本作【TS賢者は今日も逝くっ!】の主人公で、不運にも異世界に性転換して転生してしまった元成人男性。
性別が変わった事、初めて来る異世界に困惑するものの、転生後はサークレット王国にある鉱山町『フシ町』の町長の娘として生きていく覚悟を決め、転生時に貰った力を使って自分らしく暮らしていく事にした。
基本的に楽観主義で悪くいえばバカだが、前世では理系大学を卒業しているため頭は良いが、変なことしかしないため、本作をギャグ小説にしている張本人でもある。
【なかよし組】
アルム
フシ町出身の商人の娘。
ソフィの同級生であり、同郷の友でもある。
とても可愛らしい女の子だが、成長後は身長が170cmを超え、胸もそれに伴いとてつもない巨乳になってしまった。
そのせいでソフィから恨まれているが、お店の売上はなぜか増えているらしい。
世界有数の魔法学校に通えるだけの財力や実力や頭脳は持ち合わせており、実は主人公より主人公らしい能力も所持している。
フィーロ
フシ町出身の魔道具屋の三男。
ソフィの同級生であり、ソフィが作った冒険者パーティ『なかよし組』で唯一の男である。
世界有数の魔法学校に入学できるほどの実力と頭脳はあるが、引っ込み思案で気弱だが、やる時はやる性格をしている。
なお常に困り眉気味なのは、ハチャメチャな性格のなかよし組に振り回されているため、特にソフィに振り回されているのが原因。
グラシアル・ド・ウィザール
サークレット王国の公爵家令嬢でありソフィの親友。
かつて魔王を倒した魔法使いが先祖に居る公爵家の令嬢で、全属性の魔法を扱える稀代の天才でもある。
お嬢様キャラで公爵家の令嬢であるため怖がられがちだが、実際に接するとフレンドリーでかなり接しやすく、跡取りでは無いため立場をあまり気にしていない。
ウナ・ウェア・ラ・サークレット
名実ともにお姫様。
名前からわかる通り、ソフィの転生した先の国『サークレット王国』の王家のお姫様という立場の少女。
しかしとある理由でほぼ全ての他者から存在を感知されなくなっており、王家の仕来りで魔法学校に入学することになったが、そこでソフィ達と出会い、姿が見えるようになった。
だが、親友たちにも隠していた事があり·····?
エヴィリン・アマイモン・ファゴサイトーシス
突然現れた魔族の転校生。
チンチクリンな少女の姿をしており、頭からは双角が天に向けて伸びているのが特徴。
魔族は約3600年前の大戦争に破れた事で差別されてきたが、魔法学校の校長『サトミ・ド・ウィザール』が主導となり差別を減らしていたため、入学できた。
なお、その大戦争の指揮をとっていた魔王の名は『エヴィリン・アマイモン・ファゴサイトーシス』と言い、伝説の魔法使いの名は『サトミ・ド・ウィザール』と言うが·····?
【その他キャラクター】
TS賢者は今日も逝くっ!には多数のキャラが存在しているが、作者が番外編『TS賢者のうらばなしっ!』にて4万字近い詳細なキャラ解説をしているため、詳細を知りたい場合はそちらを閲覧する事を推奨いたします。
(※ネタバレがあるため注意してください)
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余談
作中でのパロディ要素
本作ではパロディ要素が非常に多いが、その理由は作者曰く『自分がパロディが好きだから』だかららしい。
また、新世紀エヴァンゲリオンやふしぎの海のナディアやシン・ゴジラなどを手懸けた庵野秀明監督の作品が非常に好きで、庵野監督の作品がパロディ要素が多い事に由来しているとも語っている。
なお作者は庵野秀明監督の作品がかなり好きなようで、シン・エヴァンゲリオン劇場版の公開前にパロディとして『第3の槍』の名前を作中で登場させていたが、見事に的中し公開初日の朝イチで映画で変な叫び声をあげた事があるらしい。
他にもパロディとしては『宇宙戦艦ヤマト』や『ハリーポッターシリーズ』や『原神』や『さよならジュピター』などを出しているらしいが、怒られない程度に調整しているとの事。
なお最も影響を受けているのは庵野監督作品と、『ボボボーボ・ボーボボ』らしい。
本人曰く『パクリではない、リスペクトだ!』と銀魂の武市 変平太のセリフを借りて語っている。
作中での独特な表現やネタ
本作は異世界転生モノ、つまりハイファンタジーであるはずだが時にジャンルがブレる事がある。
特に目立つのは『宇宙戦艦ヤマト』シリーズや『新世紀エヴァンゲリオン』でよく見られる波動砲発射シークエンスなどのような専門用語を用いたやり取りが多い。
作者がSFアニメが好きな事が原因であった。
他にも文章を大胆に使った表現が時々行われており、時間遡行を行うと文章が逆になって元のシーンになるまで続く、空間切断攻撃で文字が切り裂かれて該当部分が空白になる、サブタイトルの時点で主人公が喧嘩してる、などがある。
メタ要素について
作中ではとあるシーンを皮切りにメタ要素が増えていく。
これは作者がメタ要素が好きで、『おい聞いてるのか、画面の向こうのお前だよ!』のようなシーンや、画面が切り替わるシーンをキャラが止めて現れるような要素が好きで、作中でやりたかったため描写の出現頻度が増えていた。
メタ要素が嫌いな人は居る、でも自分が好きならそれでいいじゃない!というスタンス。
ちなみに作中ではメタ要素についても解説されており、主人公のソフィが時空の壁を越えられるようになったため、読者の世界、つまり現実世界を見れるようになった····· という設定になっている。
詳しい地学要素の描写について
主人公のソフィは鉱物や化石や宝石が好きな登山もする地学オタクであるが、作者の趣味が反映されているためこの設定となった。
作者はそこそこの鉱物オタクを自称しており、登山をして鉱物を採取したり鉱山に入った経験もあるらしく、更に地学を多少齧っているため、つい詳しく書いてしまう癖があった。
しかしそれに伴い得た知識を使い、作中の世界では地学要素を取り入れて地学的・科学的・物理的に正しいが、そこに魔法が加わるとどうなるのか?というサブテーマを設け、それに基づいて世界観を構築していた。
ありがとう