概要
カワサキが発売している、排気量250ccクラスのスポーツバイク。
2020年現在、新車販売されている車種としては250ccクラス唯一の4気筒エンジンを搭載する。
生産はタイで行われている。
かねてからカワサキが250ccの4気筒を企画しているという噂はあったが、2019年の東京モーターショーで「市販予定車」として本車がお披露目され、現実のものとして知らしめられた。
そして翌2020年に日本を含む世界各国で発売された。
250ccの4気筒エンジンを搭載するバイクは、2007年に生産終了したバリオスII以来13年ぶりの登場である。
肝心のエンジンは完全新設計で、最高出力45馬力、ラムエア加給で46馬力という、かつてのレーサーレプリカに匹敵するパワーを持つ。
他にも走行モード切替、トラクションコントロール、クイックシフターなど、走りにおける装備はクラスを超えた非常に豪華なものである。
特にクイックシフターは、250ccクラスのバイクとしては史上初の装備である。
スタイルはNinja250をおおむね踏襲しており、フロントやホイール周りなどは非常に似通っている。
同様にレーサーレプリカのような尖った性格を目指しているわけではないため、フレームはスチール、フロントブレーキはシングルディスクとなる。
ただしフロントフォークは倒立式、スイングアームはアルミ製のガルアームを採用しており、見分けるポイントとなっている。
上記のような性能から、発売前の予想では100万円を超えるだろうという声が多かったが、実際にはエントリーグレードで825,000円、最上級グレードでも913,000円(いずれも税込み)と、それまで250ccクラス最強だったホンダ・CBR250RRと大差ない価格であることも注目すべき点であった。
本車の発売直後、CBR250RRがマイナーチェンジして応戦している事実からも、その話題性の大きさが窺える。