概要
二世代に分けられるが、出自は全く異なり名前以外の共通点は無い。
初代(MC22)
1990年発売。
RRは「ダブルアール」と読み、「ニダボ」の愛称がある。
19,500rpmまで回る超高回転型の4気筒エンジンをアルミ製フレームに収めたレーサーレプリカである。
最高出力は45馬力だが、自主規制値の変更に合わせて1994年のマイナーチェンジで40馬力にダウンした。
フロントフォークは正立式、フロントブレーキはダブルディスク。
当初はペットネームは与えられていなかったが、1994年モデルで「ファイヤーブレード」のペットネームが与えられた。
2000年に生産終了。
生産期間が長い事もあり、4ストロークのレーサーレプリカの中では知名度は高く、エンジン回転数に加えて独特な甲高いエキゾーストサウンドから「F1サウンド」と呼ばれ、今もなお高い人気を誇る。
二代目(MC51)
2017年発売。
RRは「アールアール」と読む。
本モデルはレーサーレプリカではなく、Ninja250に対抗して2011年より発売していたCBR250R(MC41)の後継である。
エンジンは新開発の2気筒で、フレームはトラス形状のスチール製、スイングアームのみアルミ製。
最高出力38馬力という数値は、2019年時点で国内の250ccクラストップである。
フロントフォークは倒立式、フロントブレーキはシングルディスク。
250ccクラスでは世界初となるスロットルバイワイヤ(所謂「電スロ」)と、走行モード切替を実装したのは特筆すべき点である。
前傾姿勢もクラス随一のきつさで、内外ともにレーシーさを前面に打ち出してきている。
このようにライバル車種より性能・装備共に豪華な仕上がりだが、その分価格もABS装着車で税込み80万円を超える高価なものとなってしまった。そのため「250ccでこの値段じゃ売れないだろう」とさんざん言われていたが、フタを開けてみると20~30代を中心に大ヒット。『高価で高性能な低排気量車』というニーズを見事に掘り当てた。
これは250ccは車検が無い最大排気量のため、チューニングベースとして最適という事情もある。
2020年にカワサキが250ccの4気筒という、さらに高価で高性能なスーパースポーツ「ZX-25R」を繰り出してきたが、これにCBRもマイナーチェンジで40馬力超えにチューニングアップして呼応。250ccスーパースポーツ市場を彩どる花形マシンとして、意地を見せている。