概要
歴史
女子中高生向けの『少女コミック(少コミ)』の性表現が過激化したことと、『ちゃお』の読者層が低年齢化したことを受けて創刊された少女漫画雑誌。
もともとは『ちゃお』と『少コミ』の合同編集雑誌という触れ込みの、『ちゃお』の増刊号として作られ、2005年12月に月刊少女漫画雑誌に昇格した。
月刊少女漫画雑誌として刊行された当初の煽り文は「ハツラブ応援コミック」。『ちゃお』のCMではラストに「ちゃおのお姉さん雑誌」として最新号の表紙とともに宣伝していた。
ところが、小学館内に競合誌として『別冊少女コミック(ベツコミ)』が存在した(小学館としては『ベツコミ』はややエキセントリックな傾向にあるからかち合わない、と読んだのだろうがそんな考えは大甘だった)上、ターゲット層が小中学生向け少女漫画雑誌と中高生向けの境に位置しているため他社の雑誌とも多数競合するといった状況により、部数では苦戦を強いられることになる。
そんな状況から脱するために『ちゃお』との連携を強化し、ちゃおの作家陣からあらいきよこや八神千歳といった高年齢層からの支持が強かった作家陣を本誌に招いたり、『ちゃお』においても本誌連載作品の出張掲載を行うなど、ちゃお卒業生をそのまま本誌に引き込むための策を練った。
しかし、『ちゃお』との連携を強化した結果『少コミ』との繋がりが希薄になってしまう。そんなこともあってか部数低下に歯止めはかからず、月刊化した当初20万部もあった発行部数は2009年4月-6月期の平均で7万6千部くらいにまで落ち込んでしまった。結果2009年12月末に発行された2010年2月号限りで休刊(事実上の廃刊)となった。なお、この時期には学年誌の小学五・六年生も休刊しており、小学館の子供向け雑誌部門においても過渡期と言える状況であった。
休刊後
休刊と同時に最終号及び公式サイトにて本誌連載陣の移籍先を発表。八神千歳ややぶうち優などの『ちゃお』からの移籍組は『ちゃお』に復帰した者が多く、他に『Sho-Comi』や『Cheese!』などが主な移籍先となった。
本誌休刊後、同じ小学館の『コロコロコミック』が本誌卒業生に向けた姉妹紙を刊行したのとは対照的に、『ちゃお』は自誌の卒業生に向けた雑誌の刊行を2024年現在に至るまで行っていない。一方近年では『ちゃお』本誌に『sho-comi』の連載作を掲載した小冊子が付録としてつくことがあり、小学館側も『sho-comi』を「ちゃおのお姉さん雑誌」と位置づけ、『ちゃお』卒業生を引き込む戦略に出ている。
主な連載作品
さくら前線(おおばやしみゆき)
ALMIGHTY×10(水都あくあ)
NG BOY×パラダイス(宮脇ゆきの)
ヨモギもちヤケた?(あらいきよこ)
初恋指南(やぶうち優)