概要
アンガス・オブロン(Angus Oblong)によるダークな内容の絵本『Creepy Susie: And 13 Other Tragic Tales for Troubled Children』を原作とする、成人向けのシットコムアニメーションシリーズ。プロデューサーはジェイス・リッチデール(Jace Richdale)。
原作のタイトルを訳すと、『【ブキミなスージー】とその他十三編の、問題を抱えた子供たちに向けた悲惨なお話』。アニメ版のタイトルは原作者の名前から。
放射線被爆と環境汚染の影響で身体障害・畸形を抱える家族を主役とするブラックユーモアアニメとなっている。また、原作の別のエピソードのキャラクターも登場している。
2001年~2002年にThe WBおよびAdult swimにて全13話が公開され、2005年発売のDVDに全話が収録された。
登場人物
舞台は「バレー」という地区(町)で、貧しいコミュニティと描写されている。隣に「ヒルズ」という裕福な地区があるが、このヒルズから経済的に搾取され、また放射線を含めた深刻な環境汚染に晒されている。
オブロングス家
- ボブ
一家の父。典型的なシットコムの世界から出てきたような陽気な性格。
手足がなく、仕事は主に口に道具を咥える形で行っている。妻のピクルスのことが大好き。
- ピクルス(マリー)
一家の母。ヘビースモーカーで、アルコール依存症を患っており、肝機能の不全による脱毛症のため大きなウィッグを被っている。
元は「ヒルズ」地区に住む富裕層だったが、結婚を期にバレーに転居しており、かつての友人たちからは馬鹿にされている。夫のボブのことが大好き。
「ラッキー」というヘビースモーカーの猫を飼っている。
- ビフとチップ
長男と次男(双子)。17歳。肩から腰にかけて結合している結合双生児で、右足と左足、胃と腸を共有する形になっている。性格はともに陽気だが、ビルのほうが真面目で、チップのほうがのんびりしている。
- マイロ
次男もしくは三男。10歳。あらゆる精神疾患・障害を抱えており、日頃から大量の薬を服用している。情緒不安定で、自他境界の認識が薄く、妄想と現実の区別がつきにくいという問題があるが、心優しい性格で、常に家族や友人のことを案じている。
主役に据えられることが多い。作者によれば、子供の頃の自分に一番近いキャラクターであるとのこと。
- ベス
長女(末っ子)。4歳。放射線を浴びた牛の肉を食べたことで異常な成長ホルモンが体に残り、頭の先端からグロテスクな腫瘍がはみ出している。素直な性格で、家族の中では一番コミュニケーション能力、社会的な適応能力が高い。一方で影が薄く、よく家族に置き去りにされている。
- スコッティ
マイロの飼い犬。白い毛が特徴の、一見すると普通の犬だが、動物実験の被験体という悲しい過去の持ち主であり、ナルコレプシーを抱えている。
これ以前は「ボクシー」という亀を飼っていた。
クラブハウスの面々
「クラブハウス」という秘密基地に集う子供たち。マイロの同級生で、オブロングス家の面々同様、貧困と被爆による障害が原因で、社会から隔絶された存在である。それぞれ原作のエピソードからゲスト的に出演している。
- ペギー
下顎部分が欠損しており、乳房が一つしかない少女。11歳。非常に明るい性格だが、細かいことを考えないため空回りしがちである。
- スージー(不気味なスージー)
常に体が地面から5〜6インチ浮いている少女。11歳。フランスなまりがある。[ゴシック]]なファッションが特徴で、原作読者や視聴者からの人気が高い。非常に陰気な性格で「死」に強く惹かれている。
- ヘルガ
カエルのような大きな体格の少女。自身が美女でモテモテだと思い込んでおり、その妄想が壊されそうになると過食に走る。「デビーズ」に執着しており、成り代わろうとしたこともある。
- マイキー
大きくて垂れ下がったお尻が特徴の少年。明るい性格だが、両親からネグレクトを受けていることが示唆されている。作中では彼がお尻をぶつけたり転んだりするのが定番のギャグとなっている。
サブキャラクター
- デビーズ
ヒルズ在住の女子生徒だけで結成されるグループ。それぞれ別人だが、全く同じ姿をしている。
- グラミー
ボブの母(マイロの祖母)。自由に体を動かすことができず常に車椅子に座っている。意思表示は2色のランプを切り替える形で行う。
- アニタ・ビデ
ピクルスの友人でトランスジェンダーの女性。手術費用はピクルスが出す予定らしい。全身にムダ毛の剃り残しがある。とても優しい性格。
関連タグ
表記ゆれ:theoblongs / Oblongs