概要
本作の主人公である、生前勇者だったスケルトン。享年20歳+骸骨歴3年。前頭骨に一房残った青いアホ毛が特徴。
かつて魔王軍との戦争において諸王国連合の主力として活躍し、パーティと共に数多の激闘を乗り越え、人類の希望として突き進んだ。
そして魔王オルデンとの戦いで致命傷を負うが、迅速に戦線復帰の出来る「死霊術によるアンデッドとしての復活」を自ら望み、結果として見事魔王を討ち倒した。
その後は余生(?)として、墓場で温厚なアンデッド達とゲームをしながらだらだら過ごす数年を送っていたが、後見人の叱責・発破と、かつての仲間が行方不明になった事を聞かされ、半ば強制的に冒険の旅へと繰り出した。
人物
鋼の意志を持つ一方、非常に快活で社交的な性格をしており、アンデッドになってもなお所構わず人を惹きつけるカリスマ性を持つ。
常に気取らず穏やかな自然体で、裏表のない素直な性分だが、同時にTPOや礼儀礼節もしっかり弁えているなど、良い意味でプライドが無く大人な好人物。
面倒ごとや無駄な争いを嫌うものの、実際は勇者らしく困った人を見ると助けずにいられない性分で、自分と同じく理不尽に屈せず立ち向かう者を好み、「勇がある」という独特の表現で評価する。
同時にかなり頭や要領も良く、作中でも効果的な作戦によって事態を最短かつ最良の形で収めてみせる等、作中屈指のやり手という側面も有しており、勇者でありながらフリーで動く斥候としても優れている。
こうした人柄から、魔物の姿をあまり隠していないにもかかわらず、行く先々の人々に割とすぐ受け入れられ親しまれる得な性格。
生前も今も俗的な欲はかなり薄いが、廃墟や民家にあるツボや箱などを見ると、衝動で調べてしまうドラゴンクエストチックな悪癖を持つ。また、アンデッドになってからはブルックそっくりな骸骨ジョークも好んでよく使っているが、周囲のウケはイマイチ。
生前はその勇名から多数の縁談を押し付けられていたが(少なくとも五ヶ国連合の姫君を筆頭に、12名との婚約が確定していたらしい)、それらが諸国のいさかいや権力争いの火種となるのを危惧していた為、死亡扱いになったことは本人にとっても都合が良かった。
ある意味「命を燃やし切った」後と言える現在は、(出来れば)世界を左右する大事には関わるべきでないと考えており、単純ないち個人いち冒険者として振舞うようにしている。
そして自分が現世に居続けるべきなのかとも考えていたが、序盤のある出会いと言葉を切っ掛けに、やれる所までは頑張ってみようと決意した。
能力
生前のレベルは100だが、死後の現在は50と、殆どの能力が半分にまで弱体化している。
それでも尚、世界最強クラスの実力を維持しており、毎回彼やその相手が繰り広げる戦いの次元は非常に高レベル。
今もなお所有する不死殺しの聖剣もさることながら、それで使う技は東洋の剣術や体術という特異なスタイルの持ち主で、パーティ仲間兼師である老剣客の影響が大きい。