概要
ツバメコノシロは、スズキ目ツバメコノシロ科に属する魚類である。
英名はStriped threadfin。
体長は最大45cmになり、体高は比較的高い。
名前の由来にもなっている黒い燕尾状の尾ビレとコノシロに似る縞模様が特徴。
市場ではアゴナシとも呼ばれるが、これは下顎が短く目立たないためでありカタクチイワシやエツ、サメによく似た顔つきをしている。
また、胸ビレの下側の軟条が分離しており、自由に動かせる触手のようになっている。これが左右5対であることで他種と見分けられる。
幼魚は体の大部分が黒褐色でヒレが丸い。特に胸ビレは大きくホウボウのようにも見える。
このように色々な特徴を併せ持ち、目立たないながらも全体として非常に独特な姿となっている故、釣り好きや魚好きの間にはファンも多い。
生態
岩礁や波打ち際の砂泥底で群れを形成して活発に泳ぎ回り、海水浴場でも見られる。胸ビレの触手を器用に動かして砂の中や岩の隙間の甲殻類や多毛類を探し出して捕食する。
飼育も可能だが、観賞魚として人気の高いパラダイススレッドフィンなどの近縁種以上に遊泳性が高いためある程度のスペースを要する。