説明
日本国の通貨である日本円の価値が、他国の通貨(主に米ドル)に対して高くなることである。
対義語は円安。
例えば、1ドル=100円の状態から1ドル=75円に変わった場合、1ドルを手にいれるために必要な日本円が25円減る(=円の価値が高くなる)ため円高になったと言える。
例えば、1円=75ドルの状態から1円=100ドルに変わった場合、1円を手にいれるために必要な米ドルが25ドル増える(=ドルに対しての円の価値が高くなる)ため円高になったと言える。
メリットとデメリット
日本製品が相対的に高くなり、日本製品の輸出には不利となるが、輸入品は安くなり海外旅行には有利となる。
日本とアメリカの貿易の力関係を考えるとあまり長く円高が続くのは考えものである。円安には円安のデメリットがあるのだが。
近年の傾向
日本政府にとっては長年の円高によって工場の海外移転が進んだことで発生した産業の空洞化が悩みの種だった。その後2012年ごろから円ドル為替レートは円安方向に転換。
円高は是正されたが、政策当局者が期待した製造業の国内回帰は思うように実現していない。
近年はコロナ禍後の石油価格の高騰により円安が物価高(インフレ)を呼び、国民生活に負担を与えているのが現状である。