スーパー特撮大戦2001
すーぱーとくさつたいせんにせんいち
「みんなのヒーローヴォルテックスの変身プロセスはわずか0.05秒に過ぎない。ではスローモーションでもう一度見てみよう」(ラン)
「何言ってんだよお前」(エイジ)
概要
基本的には「スーパーロボット大戦」の特撮版、といった内容だが、作品のチョイスは非常にマニアックで、何と一番新しい作品は、1988年公開の仮面ライダーBLACKRXである。
プレイヤーは「バイオ編」と「メタル編」のシナリオを選択することが出来る。バイオ編の主人公、ヴォルテックスは非常に強い(あくまでこのゲームの中では)ので、初心者はバイオ編から始めることをお勧めする。しかし、本作のシナリオをより深く理解するにはメタル編をクリアすることが必要である。
オリジナルの主人公
ヴォルテックス
バイオ編主人公の男子高校生・叶エイジが万能細胞「ヴォル細胞」の力で変身した姿。どっかのヒーロー漫画を彷彿とさせる激烈にカッコいい姿と脳汁爆発レベルのBGMが特徴。必殺技は胸から放つ巨大エネルギー弾「ヴォルテックス・クライ」。
参戦作品
仮面ライダーシリーズ
「仮面ライダー」「仮面ライダーV3」「仮面ライダーBLACKシリーズ」
メタルヒーローシリーズ
「宇宙刑事三部作」
東映スーパーヒーロー
「人造人間キカイダーシリーズ」「イナズマンシリーズ」「秘密戦隊ゴレンジャー」
だが…
こうして見ると、本作は年配の特撮ファンにとっては夢の作品のように思える。
しかし、残念なことに本作はガイアセイバーに並ぶバンプレストのクソゲーとしての汚名がかけられている。
驚異的な難易度、呆れ果てんばかりのバグの量、原作準拠とはいえ爽快感皆無の巨大ユニット戦、楯にしかならない自衛隊ユニット、意味不明な選択肢、鬱陶しいだけの弾数制限システム、よく言えば味のある…悪く言えばテキトーなシナリオ、凝縮しすぎな展開などなど、挙げて行けばキリが無い程の欠点が本作には見受けられる。「クリアしただけで褒められる」とまで言われる始末だ。
勿論、このゲームは「つまらんゲーム」というわけではない。戦闘アニメはなかなかかっこいいし、原作殺害ゲーというわけでもない。BGMに至っては、本家スパロボ以上のカッコよさと称する人もいる程だ。ただただ、短所があまりに多すぎるが故に、長所がかすんで見えるだけなのである。
近年では東映が仮面ライダーやスーパー戦隊、はたまた昭和のヒーローたちまで大集結するようなお祭り映画を毎年のように公開している。こんなご時世だからこそ、本作のような会社の枠を超えたヒーローたちの共演があったことを忘れないでほしい。