概要
共産党〈The Communist Party〉
きょうさんとう
経済学者カール・マルクスによる著書、共産党宣言において提唱された労働者党の一つで最終的に労働者党を称する集団の最主流になった。共産党以外の政党は、社会党・社会民主党などを名乗るようになった。
しかし共産主義の提唱者である、マルクス自身が作った最初の共産党組織(共産主義者同盟)自体も内紛により崩壊した経緯からこの政党自体の致命的な組織的問題があることが証明され、結局現在に至るまで解決していないと思われる。
この政党はマルクス自身の社会主義・共産主義理論に即して、世界を共産党によって一つの世界にし戦争も飢餓もなく、失業も貧富の格差もない全てが自動化された世界(ユートピア(理想郷))を構築を目指すが、各国の共産党の世界進出の定義や価値観の相違などで、トロツキー派による世界戦争的な永久革命論者や中華思想と共産主義が融合した独自路線の共産党の一大基盤思想毛沢東思想他、地域に即した文化と融合した共産主義をなどを生み出し共産党世界の中でもソビエト共産党の一元化を拒む結果となり、1960年代の中ソ論争後は共産党どうしが激しく対立する場面も見られるようになった。
現在の共産党は歴史的にみて、レーニンの作った組織の系譜に連なる組織で、1918年のロシア革命後に、ロシア社会民主労働党のボリシェヴィキ派がロシア共産党(後のソ連共産党)を名乗ったのが最初であり、その以後ソ連共産党は全共産党の最前衛党の位置されるようになり、ソ連共産党とソビエト連邦の活動は全世界の共産党活動方針に影響を与える存在となった。各国の共産党は1920年代頃にモスクワに本拠を置くコミンテルンの支部として結成され、1943年のコミンテルン解散後は各国で自立した政党になり、第二次大戦後の四半世紀ユーラシア大陸・東欧・キューバ・南米などに点在するソ連を基点として社会主義・共産主義が闊歩する時代が続いた。米ソ冷戦
『究極の目標』
ソ連で掲げられた国定の一つ、唯一の共産国家を体現したとした(建前でも)ソ連が国際行政機構のような形で、人類を補完(足りないところを補う)を完遂し、科学的に自動化された戦争の起きるプログラムのない世界を築くこと。、と思われる。
現在の共産党
現在の共産党は上記下記に書いた歴史観に付いては封印的で、権力側を是正する性格の政党として連立政権に参加している党、野党、議員を出したこともない市民団体同然の党などに縮小化した。しかし以前として中国、ベトナム、キューバでは共産党による一党独裁政権となっている。しかし中国共産党などは事実上資本主義導入の旗振り役と化しており、政党の名称が「共産党」というだけの存在に近い。
先進国ではフランスの共産党が一時は有力で政権に閣僚を出したこともある。イタリア・スペインなどの共産党もソ連と距離を置き民主主義擁護を積極的に打ち出した(ユーロコミュニズムという)ことで勢力を伸ばし、一時は連立政権に参加したが、ソ連崩壊後は社会民主主義政党に衣替えした。アメリカ合衆国にもアメリカ共産党がいちおう存在し、黒人の権利擁護運動に大きな役割を果たした歴史があるが、現在ほとんど影響力を持たない。
ソ連共産党タイプの『共産党』のイメージカラーは赤である。
特徴(レーニン・スターリンモデルの共産党)
基盤思想
【スターリンによる〈マルクス=レーニン主義〉の共産党の場合】
- 科学的社会主義
- 唯物的弁証法
- 機械論
- 無神論
- 唯物的歴史論
- 職業革命家
- 前衛党理論
【社会主義国】
- プロレタリア独裁・民主主義
- 民主集中制
- 直接民主制
(現在は崩壊気味)
- 科学的社会主義に沿った上での政策がなされる。(現在は崩壊気味)
- 『邪悪な階層』『社会民主主義』『国家社会主義』らの修正主義は廃絶する。
- 社会主義国家では共産党体制は最高の統治体制である。(共産党独裁)
- 『☭』マークとシンボルカラーの『レボリューションレッド』はスターリンが発想した。
(一応存続している組織文化』であるが、これも崩壊気味。)
- 民主集中制による党運営(党の行動計画から『逸れて』はならない。逸れたら粛清。)
- 『政治局』(ポリトビューロ)はレーニン率いるボリシェビキの伝統的革命指揮組織なので『共産党員』には絶対的な存在。(日本共産党には存在しない)
- 政治局は『全会一致』が原則。
- 政治局は常に運営。
- 『共産党大会』が最高の機関。
- 『党大会』は数年に一回。(指導者の権力度が高いほど、開かれない)
- 『党大会』以外の代行機関は『中央委員会(中央委)』である。
- 『中央委員会』は大体、月一回。
- 『中央委員会委員』『その他党員』らの行動日程は『書記局』が決める。よって共産党運営は書記局の『書記』が握る。
(市場経済)
- すべての経済活動(市民の生活行動)は共産党により計画されていた。
- 『社会主義市場経済』など新制度による、自由な経済活動が可能になった。(本当にある程度)
(労働者独裁民主主義)(プロレタリアデモクラシー)
概要
- 労働者が革命を起こし、政権を掌握した後に適した政治体制、労働者政権(共産党政権他)に全てが一元化されており、労働者政権(プロレタリア独裁)に参与するために人民から均一に選挙を行うとする民主主義。
- 労働者政権と世界全てを一元化する組織としては『ソビエト』が妥当だとされたが、『ソビエト』設置が困難、あるいは、ソビエト連邦の統制を嫌う場合、ソビエト世界に移行する前段階として『人民民主主義』をとる、この場合共産党を支援する異なる人々(政党)をある程度許容するとした。(しかし現実的には共産党の独裁に陥っている)
- なので、ソビエト連邦やその他社会主義諸国も『民主主義』は行っているとしたが、アメリカのような民主政治とは程遠い代物だったことは言うまでもない。
その他
- 〈レーニン・スターリンモデル〉のソ連共産党以外の組織文化を持った政党は、たぶん、この世に誕生していない。
- 別に、『☭』が『赤色』がシンボルである必要もない。
【追記】
人類補完計画・・・人類の足りないところを補って(全ての生物を一つにする)すると言う思想だが、なかなか難しい。
ニュータイプ・・・歴史的経緯的に、なぜだかは不明だけれど。初期の共産主義・社会主義運動は後世で一級の芸術家・哲学者などが参加した。他、スターリン的な、圧倒的な強者的独裁者のイメージと共にこの思想が語られる一方で、奇妙なのはなんとなく美少年的なイメージを持ってを感じる知識人がいたという事実。
思われるに、コミュニズム(共産主義)も元をたどるとプラトンなどの古代ギリシア哲学の系譜を踏襲しているところがあり、妄想的なところがある。(プラトンが考えていたイデア論のイデア(形)は美少年的な妄想に近いとされる、ギリシア時代は少年愛が一番ステータスが高かったことも影響があるのかもしれない。)
もともと、冷戦時代でも共産主義が出来る人間というのは超人とか人間離れしたSFファンタジーみたいな人間じゃないと無理とか言われることがあった、なのでこの場合に沿うとガンダムに出てくるような新人類的な人々(ニュータイプ)的な要素を持つ人にふさわしいのかもしれない、けれど実際のソーシャリズム国家の場合は生まれながらにニュータイプ人類を持つより、強化人間や人工ニュータイプのように『創ってしまう』と思われる。共産主義・社会主義は倫理観人道面で無軌道なところがある。
関連タグ
【各国の社会民主党】
中国共産党 - 中華人民共和国の共産主義政党
日本共産党 - 日本の共産主義政党