概要
西洋占星術における黄道十二宮の獅子宮にあたり、7月23日~8月23日前後に天球上、太陽に留まる。
獅子座には明るい銀河が多くあり、双子銀河が最も有名。
流星群が存在し、毎年11月15日~18日ごろに発生する。元となる彗星が33年周期で太陽を回っているため、この「しし座流星群」はおよそ33年ごとに毎時数千個の流れ星が観測されるほど大量発生(こうしたものは流星雨や流星嵐と呼ばれる)する年がある。
数千個規模の流れ星が発生することは他の流星群でもあるが、過去の記録が複数残っているのは獅子座のものだけである。
母彗星が極めて大きく傾いた軌道で回っているため、塵の大気圏への突入速度が全天の流星群で最も高速(秒速約70㎞。ほぼ真正面からの衝突に近い)であり、閃光を伴う「火球」という明るい流れ星が観測されやすいのが特徴。
神話
ネメアの地に住むそのライオンとは、咆哮のみですら人々を震え上がらせた『不死身』の獅子であった。
それもそのはず、この獅子は邪神エキドナが自らの息子であるオルトロスと交わり生んだ怪物だったからだ。
ヘラクレスがその十二の難行の第一としてこのライオンの毛皮を手にする使命に挑んだ。
しかしギリシャ最高の英雄ヘラクレスをもってしても、青銅並みの硬度の毛皮と鋼鉄の牙や爪を持つ獅子には矢も歯が立たず、剣も折れてしまった。
ヘラクレスは大木を引き抜いて棍棒を作り殴り殺そうとするが、これで殺すことも叶わなかった。
そこでヘラクレスは素手でネメアのライオンを締め上げ、ついに倒してしまった。
この獅子の毛皮をその鋼鉄の爪で裁断し、ヘラクレスは後々まで身にまとったが、獅子同様に生涯剣も矢も通さなかったという。