概要
星座自体が一つの星団となっており、ギリシャ時代からしし座とうしかい座の間にぼんやりとした星の集まりがあることは知られていたが、トレミーの48星座に含まれなかったため、16世紀頃まで星座として認知されなかった。
特徴
かみのけ座には銀河北極(銀緯+90°の点)があり、星間物質の量が最も少ない方向なのでたくさんの銀河が見える。さらに3億光年の位置に宇宙の泡構造と呼ばれる大規模な超銀河団が存在する。なお、しし座と隣接するためこの銀河団にはしし座の銀河団も含まれる。
探し方
見頃は5月下旬PM8時、うしかい座としし座の間を天体望遠鏡でたどると見つかる星団がかみのけ座。もともと暗い星の集合体なため肉眼では困難。
神話
古代エジプト・プトレマイオス朝のファラオ・プトレマイオス3世は紀元前243年頃に、自分の姉妹を殺したセレウコス朝シリアを攻めた。王妃ベレニケは夫の無事を祈り、美しく且つ美しいことで知られていた自分の髪を女神アフロディーテに捧げると誓った。夫が戻ると、王妃は髪を切り、女神の神殿に供えたところ、翌朝までに髪の毛は消えていた。王と王妃は大変に怒り、神官たちは死刑を覚悟した。この時、宮廷天文学者コノンは「神は王妃の行いが大変に気に入り、かつ髪が美しいので大変に喜び、空に上げて星座にした」と王と王妃に告げ、しし座の尾の部分を指し示した。そしてその場所はこれ以後ベレニケのかみのけ座(コマ・ベレニケス)と呼ばれることになった。