アヒルさんチーム
あひるさんちーむ
データ
チームデータ
チーム標章 | ガールズ&パンツァー 標章 あひるさんチームby山猫通信 |
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通称 | バレー部チーム |
使用車両 | 八九式中戦車甲型 |
チーム方針 | 根性ー!! |
解説
県立大洗女子学園の戦車道チームのひとつ。部員不足で廃部になったバレーボール部の復活を目指す、2年生の典子と1年生3人で構成されたチーム。よくバレーボール関連の言葉でものを例える。どういうわけかバレー部への入部志願者が全校で4人だけという状況にもめげることなく、時間さえあればバレーの練習に精を出すタフなチームである。
強力なリーダーシップを発揮するチームリーダーの典子をはじめ、全員が体育会系のノリを持ち、逆境状態でのメンタルは非常に強い。運動部(志望)なだけあってそれぞれの身体能力はかなり高いが、勉強は苦手の模様。
大洗チームの中どころか、作中に登場する戦車の中でも性能が最低クラスの八九式中戦車甲型を使用している。極めつけには主砲の威力が非常に低い(作中で倒せる戦車はL3/33のみ)ため、攻撃よりも斥候やフラッグ車などを担う場面が多い(※)。
初期はスローガンである「バレー部復活!!」の文字を車体側面にでかでかと描いていたが、公式戦では消した。
少々頼りない車輌に乗りながらも、持ち前の根性と柔軟な立ち回りで全国大会を戦い抜き、黒森峰との決勝戦終了後にメンバーは来年も戦車道をやることを高らかに誓う。……バレー部復活は?
『エンカイ・ウォー!』でのチーム対抗かくし芸大会では、バレーボールネタを禁止されたためものまねを披露。典子はあんこうチーム、妙子と忍はダージリンとオレンジペコ、あけびは河嶋桃と小山柚子のものまねをしたが、非常に完成度は高かった。
また、レオポンさんチームの隠し芸で八九式を無断で拝借された上に、ポルシェティーガーに変身させられるという手品を見せられて猛抗議。他チームからは「こっちの方が強そうでいい」とか言われたり、タネ明かしで皆にガッカリされるあたり、さすが八九式。
メンバーの名前の由来は、東京オリンピックで金メダルを獲得し、「東洋の魔女」と呼ばれた女子バレーボールチームの主力選手から。
『劇場版』では、廃校決定に伴いバレー部復活を果たせずに落ち込むが、その日の夜に仕納めとして最後のバレーを行う。しかし、その際誤ってそど子の頭に直撃する。学園艦下船後は、待機場所の廃校舎の校庭で前向きにバレーに励んでいた。
(※)
一応はっきゅんの為に弁護すると、八九式が開発された当時の戦車の仕事といえば「歩兵の支援」であり、砲撃は敵歩兵を薙ぎ倒す威力があれば問題なく、対戦車戦闘についてはあまり考慮されていなかった。そういった面では、八九式は当時のニーズに合った戦車であり、国産初と言うことも考えればかなりの傑作戦車と言っても差し支えない。
また、第二次大戦では戦況の悪化や戦車不足のために参加しているものの、本来ならば退役してしかるべきご老体である(日本以外でも戦車不足の穴埋めのために旧式の車輌を駆り出しているところは多いが、大体結果は同じ。それでもドイツが初期の大勝を得ていたのは、西住殿の言うとおり「戦術と腕」である)。
戦績
校内練習試合戦
対聖グロリアーナ女学院戦
対サンダース大学付属高校戦
- 偵察に出ていたウサギさんチームが包囲され、あんこうチームと共に救助に出撃。通信傍受で行き先に敵戦車が待ち構えていたが、みほの指示に従い敵戦車に突撃して突破する。
- 偽情報で敵が接近してきたところを、八九式中戦車に括りつけた枝を引っ張って土煙を上げ、敵に車輌数を誤認させる(これは、ロンメル将軍が北アフリカ戦線で使用した戦法と同じ)。
- 手が空いたところで再び斥候に出て、偶然にも敵のフラッグ車と鉢合わせする。しばらく呆気に取られた後、撃破はできないと冷静に判断して即刻逃走を図る。敵から追撃を受けるも、サーブで発煙筒を放り投げて敵の視界を奪い、攻撃を避けながら味方の待ち伏せ地点まで誘き寄せることに成功する。
- 敵の援軍が来た時には部隊の後方で応戦するも、撃破される。車内で出火までしたものの、安否確認では全員元気に返答。
対アンツィオ高校戦
- 序盤から偵察として先行し、十字路の街道に進んでアンツィオの戦車を発見するが、偽物と感づいたみほの指示により砲撃して破壊する。
- その後、ペパロニ率いる5輌のL3/33を発見し、これと交戦。相手が機銃しか装備していない豆戦車だったためこれを善戦し、行進間射撃にも関わらずちょこまかと動くL3/33を次々と転がしてみせる。しかし砲の弱さに加えて、L3/33の車体の軽さで衝撃を緩和されるため決定打にはならず、ゾンビのように復活してくる敵におののくことに。
- みほのアドバイスにより、ウィークポイントを狙って砲撃し、初めての撃破に成功。砲手のあけびが立て続けに4輌を撃破する異常な攻撃精度を発揮し、最後はペパロニが搭乗する車両をも撃破。今試合で最多の撃破数を記録する。今大会において、最初にして最後の撃破による戦果を上げた。
対プラウダ高校戦
- フラッグ車を担当。序盤では勢いに乗って味方と共に突撃していたが、撃ってはいない。八九式故、撃っても(ry
- プラウダの罠にはまり、チームごと大聖堂へと退避。籠城している間に天候が悪化し、それにつれてテンションもダウン。隅っこで並んで体育座りになり、「…ビーチバレーじゃなくてスノーバレーってどうですか」「……いいんじゃない、知らないけど」と普段のノリもどこへやら……。
- 試合再開後、鈍足な八九式でありながらもウサギさんチームやカモさんチームの援護を受け、あんこうチームとカバさんチームが敵フラッグ車を撃破するまでノンナが駆るスターリンの砲撃から逃げ切ってみせた。そーれそれそれー!
- ちなみにこの時、塹壕用のそりがさりげなく仕事している。
対黒森峰女学園戦
- 市街地で超重戦車マウスと対峙した際は、カメさんチームが下に潜り込んで敵の車体を浮かせ、ウサギさんチームとレオポンさんチームが横からマウスにちょっかいを出して砲塔を横に向けさせた隙に、カメさんチームを踏み台にしてマウスの車体に登り、回転砲塔を封じ込めて無力化させた。
- この時、マウスの乗員に軽戦車呼ばわりされたため「中戦車だしぃ」と反論。そりゃ重量は中戦車の中では軽い方(12.7t)だけどね……。砲塔を回して振り落とそうとするマウスに忍も対抗。後ろでは典子とあけびが根性で内部から押していたが、妙子に「気持ちは分かりますけど意味無いです」とツッコまれる。
- マウス撃破後も、敵の戦力を分散させるため、敵を挑発しながらも市街地を爆走していたが撃破された。その最中にフェイントを織り交ぜる操縦テクニックを見せる一方、主砲の威力の低さを改めて嘆いている。
大洗エキシビションマッチ
- 当初はグロリアーナ包囲側に参加。
- その後、大洗町役場で防衛線を敷いていた際、ナカジマの後退命令を聞き逃した絹代に向かって典子とあけびが「こ・う・た・い!(後退)」と叫んだのだが、なぜか「と・つ・げ・き(突撃)」と誤認され突撃させてしまう。案の定やられた西車に続こうとした福田の九五式軽戦車をブロックし、無理矢理後退させる。
- その後、追ってくるルクリリのマチルダを福田とともに倒すべく、砲撃禁止エリアで時間を稼ぎつつ、以前の練習試合で使用した立体駐車場の地下に再び身を隠し、タワーパーキングを囮にマチルダの背後を取るが、すでに作戦を読んでいたルクリリに砲塔を向けられる。
- しかし自分たちを囮に注意を惹きつけ、マチルダ側面側の立体駐車場の上に隠れていた本命の福田車がマチルダの薄い上部装甲を撃ち抜き、連携しての撃破に成功する。
- 両車輌とも試合では最後まで生き残り、福田からは「アヒル殿」と呼び慕われるようになるが、あまり気に入っていない様子。ちなみに、福田のことは「福ちゃん」と呼ぶようになる。
対大学選抜チーム戦
- たんぽぽ中隊に配属し、「203高地」の右翼を進行してルミの中隊と交戦する。
- ひまわり中隊を襲った謎の砲撃の正体を探るためにどんぐり小隊に組み込まれ捜索し、カール自走臼砲を発見。しかも護衛にM26パーシング3両がいたため、分が悪さから一同が撤退を考える中、アヒルさんチームは「殺人レシーブ作戦」を提案して実行する。
- 継続チームが囮となってパーシング達を誘き寄せている隙に、アンチョビ達のCV33を積んで石橋から突撃する。カールに狙われるが砲撃をぎりぎりでかわし、そして急ブレーキをかけた勢いで積んでいたCV33をカールに向けて投げ飛ばすが、特に効果なくそのまま真っ逆さまに落ちて横転する。この作戦のどこに自信があったのか…。
- しかし、それが功を奏して、カメさんチームがCV33をカタパルトのように踏み台にしてジャンプし、カールに向かって突撃して撃破に成功する。
- 遊園地跡地に後退後は、南正門の防衛に就いていたが、東裏門から主力が侵攻するとすぐにそっちの増援に向かう。
- 野外音楽堂の包囲網突破後は、知波単チームと合流。その際、知波単チームが装着しているアヒルの風船を装着していた。「本家登場ー!」。ちなみに、福田からは「最強の助っ人」と称されていた。……最強?
- ラーテ型のアスレチック施設でパーシング2両と交戦。1両を倒した後、上階に上がって外に通じる巨大滑り台を降りて、追って来たパーシングが衝突しないように砲塔を左に旋回したのを狙い、福田と連携して砲身をダブルブロックで挟んで封じ込み撃破に貢献する。その際、典子と福田達は内側から必死に押していた。典子「根性で押せー!」、福田「はいー!」、妙子「だから意味ないですって」
- 終盤、島田愛里寿のセンチュリオンと遭遇し、突撃するが瞬く間に知波単チームが返り討ちに遭い、最後は自身も突撃するがあっけなく撃破される。
『リボンの武者』の活躍
本作では、鶴姫しずかと松風鈴が搭乗する九七式軽装甲車と、奉納戦車試合を大洗で行った。その際、八九式では少し重量オーバーだったため、余分な武装を外して軽量化させた。
試合は全国大会で戦い抜いた実戦経験と、地の利を活かした戦法をとり、しずかを戦慄させるほど苦戦させた。最後は那須与一の「扇の的」を演じたしずかに乗る形で真っ向勝負を挑み、相討ちとなる。
余談
実は乗員のチームワークや士気、錬度においてはあんこうチームに次ぐ高さなのではないかと言われていたりする。
対グロリアーナ戦では車体を旋回させながら砲撃すると言う難度の高い射撃を命中させた(しかも車体の覗き窓付近という弱点であり、もう少しずれていたら撃破もありえていた)。さらには地形を活かした柔軟な待ち伏せ戦法も披露。
対サンダース戦でも敵の撃破は不可能と判断し、報告や敵の誘導に努める柔軟さを発揮している。
射撃訓練でも他のチームが的を外している中で、初速に劣る九〇式戦車砲で見事に直撃させている。
彼女らがもっと強い戦車に乗ったら、という妄想も楽しそうだが、本人たちが八九式に並々ならぬ愛着を抱いているため、実現することはなさそうである。