データ
チームデータ
チーム標章 | |
---|---|
通称 | 自動車部チーム |
使用車両 | ポルシェティーガー |
チーム方針 | レストアと整備はおまかせ! |
メンバー
※1.『最終章』第3話公開までは、中嶋悟子だった。
※メンバーの苗字の元ネタは、日本の著名なレーサーから(ル・マン24時間レースへの出場経験を持つという共通点がある)。それぞれの出身地も、日本国内の有名なサーキットの所在地である。
※『最終章』第3話ではフルネームが明かされた。名前の元ネタは国内外の女性モータースポーツドライバー。
解説
チーム名の「レオポン(leopon)」とは、豹(leopard)とライオン(lion)の雑種のことで、校内で唯一現存しない生き物の名前が使用されている。
大洗で戦車道が復活してからというもの、戦車の修理や整備において密かに尋常ならない活躍を見せていた自動車部の4名から構成される。全国大会の決勝戦直前にようやく整備完了を見たポルシェティーガーの担当として、急遽チームとして編成され、決勝戦に参戦する。
空いている時間には本来の自動車部としての活動も行っており、車輌整備の知識・技術とも玄人はだしの集団。フェラーリを愛車に持つ学園長とは度々「学園艦1周レース」なる勝負をしているらしく、勝つと部費が上がるのだとか。コースレイアウトや天気によって誰が走るかは決まっているらしい。
ポルシェティーガーは準決勝前に行われた第二次捜索において、学園艦の船底に近い倉庫付近で発見されていたのだが、その特殊すぎる構造に加え、回収時に転落事故を起こし中破したことによってか直後のプラウダ戦には整備が間に合わず、決勝戦の黒森峰女学園との試合からの登場となった。
劇中では彼女らが戦車道チームに参加した理由は簡単に紹介されており、詳しい経緯は「これが本当のアンツィオ戦です!」序盤で明かされている。それによるとポルシェティーガーを決勝までに仕上げる代わりに乗員は自動車部が担当するというナカジマからの申し出を生徒会が承諾したことで参加することになったとのこと。
ちなみにこのポルシェティーガー、攻撃力や防御力においては大洗チームの全車輌の中で文句なしに最強ではあるものの、元来はまともに走行させる事もおぼつかないために不採用になった試作車輌であり、その難物ぶりをお披露目時の試験走行で存分に見せている。その難物を完璧に操っている操縦手のツチヤさんとか、走行中の車上でエンジンを修理する車長のナカジマさんとか、自動車部マジパネェっす。きっと設計者のポルシェ博士もあの世で狂喜乱舞しているに違いない。
『エンカイ・ウォー!』では、チーム対抗かくし芸大会で自動車ネタを禁止されたため、手品を披露することに。手品の大トリにアヒルさんチームの愛車である八九式中戦車を無断で拝借し、それをポルシェティーガーに変身させるという手品を見せた。アヒルさんチームの猛抗議を受けてあっさりタネ明かしをしたものの、手品の最中には騒々しい謎の機械音が出ていた。一体何してたんだあんた達。
かくし芸以降も、未だに好奇心で八九式を改造しようと目論んでいる為かアヒルさんチームからは異常に警戒されており、喧嘩が絶えない。一方で、アリクイさんチームとは非常にウマが合い、意気投合する場面もある。
『劇場版』では、学園艦下船前夜、走り納めとして学園艦のコースをソアラで某走り屋のごとく走っていた。
学園艦下船後は、ポルシェティーガーを磯前神社の裏道で走らせていた。
『愛里寿・ウォー』では、島田愛里寿が転校(実際は見学)しに来ると聞いて、大学選抜チーム戦で見たセンチュリオンのドライブテクニックに感銘を受けて、そのドライブテクニックを有名なレーサー達に例えていた。そのやり取りはまるでカバさんチームのようであったが…。もっとも、彼女は戦車長だったため、ドライブテクニックは関係無い。学校をアピールする方法として、二十四時間耐久戦車レースを提案したが、敢え無く却下される。
愛里寿と対面した時は、レストアしたソアラの説明をしていた。
『選挙活動します!』では、唯一の下級生のツチヤが三人に推される形で生徒会に立候補する。ツチヤは公約に「通学は自動車通学のみ(しかも、レース形式)」、「学園艦グランプリを毎週開催」という自動車部らしい内容を宣言したが、「先輩達を留年させてもう一度自動車部に」まで掲げようとして三人に止められる。後にアリクイさんチームのねこにゃー・ももがーと組んで生徒会選挙に挑み、選挙活動では選挙カーに乗って校庭内でドリフトしたため生徒会に注意される。選挙当日は7票しか入らず、あえなく落選している。
なお、大洗女子学園の校則では部員が5名以上でなければ部として認められないのだが、彼女たちは黙認されている。
戦績
対黒森峰女学園戦
- 決勝戦前夜では、戦車の整備を行っている最中に、願掛けのためかホシノがカツカレーを買って来ていた。
- 決勝戦では、丘陵地帯への移動時には「もくもく作戦」によって煙幕を張っている間に、ポルシェティーガー最大の弱点である機動力を、全車輌とワイヤーで連結させることでカバーしてもらい、特徴の主砲の威力と装甲の強さを存分に発揮している。
- 途中でエンジンが不調に陥るも、ナカジマが外に出て移動しながら修理するという凄技を見せる。「レオポンがぐずり出したぞ。」「ちょっとなだめてくる。」結構危ないので絶対にマネしないでください。
- 石橋を渡る時にツチヤがわざとアクセルをふかして渡り、橋を崩落させて敵の追跡を遅らせるといった大胆な行動も。
- 味方が黒森峰の戦力を分散させる中、あんこうチームと落ち合い、彼女らが西住まほの指揮する黒森峰フラッグ車(ティーガーⅠ)と一対一で対決できるようにするため、唯一の道を塞いで敵の足止めを請け負う(このとき追っ手に対して車体を斜めにして陣取るが、これは「昼飯の角度」と呼ばれる、戦車での防御に非常に適した構えである。さらに撃破した敵戦車の残骸を盾に左右を固めており、もっとも防御力を発揮できる正面から攻撃させている)。
- 熾烈な集中砲火によく持ち堪えた末に撃破されるも、被弾の合間に敵戦車3両を撃破するという戦果を上げており、弁慶の立往生を彷彿とさせる勇姿に涙腺を持っていかれた視聴者は少なくない。さらには陣取ったまま撃破されたため、進路を塞いで敵戦車の進入を遅らせ、あんこうチームの時間を稼ぐ役割を最大限に果たしており、初陣にして実に見事な立ち回りを見せた。「(回収は)ゆっくりでいいよ~」
- レオポンと対峙する部隊を指揮していた逸見エリカには「失敗兵器」と言われる(確かにその通りではある)が、動かなければ攻守ともティーガーⅠに匹敵するほどの性能を持っているのだ。そう、動かなければ。
大洗エキシビションマッチ
- 当初はカモさんチームと共にプラウダチームの足止めを担う。撤退後、大洗町役場の防衛線では指揮を執り、あんこうチームを追っていた敵を迎え撃ち、T-34/85を撃破する。
- 徐々に押されて来たのを見て後退を指示するが、勘違いして突撃して行った西絹代に呆気にとられ、再び後退しようとしたところをノンナのIS-2に撃たれて撃破される。
対大学選抜チーム戦
- たんぽぽ中隊に配属し、「203高地」の右翼を進行し、ルミの中隊と交戦する。
- 遊園地跡地に後退後は南正門の防衛に就くが、東通用門から敵の主力が侵攻して来たため、そっちの増援に向かい交戦し、途中で転輪一つを破壊されるもM26パーシング1輌を撃破する。
- 野外音楽堂の包囲網突破後は、カチューシャとアリクイさんチームと行動し、ウェスタンゾーンでパーシング3輌と交戦する。カチューシャの指示でセットの建物を強引に突破し、敵の背後を突いてパーシング1輌を撃破する。
- 終盤では、逸見エリカとカチューシャと共に、バミューダ三姉妹が島田愛里寿と合流するのを阻止しに掛かる。改造したモーターを利用した猛スピードで(戦車道規則にモーター改造に関する規制はなかった模様)突撃しようとした矢先、無理なスピードアップが祟ってエンジンブローを起こして自滅する。「行け! 超音速の貴公子! ………あれっ?」…とは言え、この猛スピードのおかげで、後続のカチューシャらがルミ車を撃破する機会が作られたため、決して無駄死にではなかったと言える。
- なお、この時のポルシェティーガーの操縦席には、「VTOL(垂直離着陸。要するに空を飛ぶための機能である)」「STEALTH(読んで字のごとく)」と書かれたスイッチが用意されている。果たしてそれらが本当にその通りの機能を発揮するのかどうかは明かされなかったが、そもそも二十世紀前半生まれのメカになんつーオーバーテクノロジーを積み込んだんだレオポンさんチーム(一応ツッコんでおくと、戦車道のレギュレーションではWW2後の技術は使用禁止のため、実際積まれていたら間違いなく反則である)。
- エンディングでは、さんふらわあの車両甲板で戦車を修理していた(現実では、航行中は車両甲板内は立入禁止である)。
対BC自由学園戦
- 当初は偵察へ赴き、押田隊を捕捉して追跡を開始。途中でバレて1輌のARL44と交戦して足止めを受ける。
- 味方本隊が橋に孤立して窮地に立たされていることが分かると、後述の整備編の通りに敵を突破して急行。駆け付けると押田隊の背後を突く。
- ボカージュ戦では、ウサギさんチームとサメさんチームと行動し、最前線に出て「昼飯の角度」を維持しながら敵と交戦。その最中にナカジマは狙撃銃用のスコープと車のミラーを使って敵チームの所在を探ってあんこうチームに伝え、ツチヤは「昼飯の角度」を維持しながら前進という無茶振りに応えていた。
- 欺瞞作戦後は、ウサギさんチームと行動して待ち伏せし、現れたARL44を共に撃破する。もう1輌のARL44にウサギさんチームは撃破されるが、すぐにこれを撃破し仇を討つ。
- その後、マリーのフラッグ車を狙って急襲するが、フラッグ車を庇った安藤のソミュアS35を撃破する。そして、サメさんチームがフラッグ車を食い止めているうちにあんこうチームとともに包囲し、フラッグ車を撃破する。
- 初めて撃破されずに最後まで生き残り、半数近くの計4輌(うち、単独は2輌)を撃破するという戦果を挙げる。
- 試合後は、『小沼モータース』に訪れて「応相談」と貼られたスポーツカーに興味津々だった。
対知波単学園戦
- 密林地帯を走行中、水たまりの泥濘にはまったカモさんチームを助けるためにポルシェティーガーにワイヤーを括りつけて引っ張ったが上手く抜け出せず、麻子がIV号で後ろから押したことで脱出する。
- 川辺での戦いでは、フラッグ車のカメさんチームを守るために前に立ちはだかったが、実はフラッグ車ではなく自分達が狙いだと気付くことに遅れ、履帯を破壊されて立ち往生している隙に玉田にエンジン部分を砲撃されて撃破されてしまう。
対継続高校戦
- あんこうチームがヨウコの狙撃で脱落した後、ダム底にある丘の上に陣取った際、その下に塞がれているダム穴があることに気付くと、ウサギさんチームが塞がれたダム穴を開通させようとし、その間にレオポンさんチームは時間稼ぎで他のチームが集めた雪山を丘の上で円を描くようにドリフト走行して崩し、その雪をまき散らして即席の防御壁を構築する。
- ダム穴を開通させてそこから逃走を図った際、後ろから2番目に位置していたレオポンさんチームは、指揮官代行の澤梓に加速機能の使用を頼まれる。その際、最後尾のカモさんチームにワイヤーを渡して連結させ、出口が近づくと加速機能を使用してみんなを押し出す形で猛スピードで待ち伏せていたユリ達を突破する。
- その後は囮チームに加わってスキージャンプ台で待ち構え、強襲チームがヨウコの狙撃を妨害すると、脱出を図って登ってこようとした敵のT-34を踏みつける形で突破し、チーム全員が脱出するとそのT-34を撃破する。
- 急斜面での戦闘では、最初はサメさんチームの車体の一部にポルシェティーガーの砲身が挟まってしまうが、何とか振りほどくことに成功。主砲の脅威からかフラッグ車のミカ達のBT-42から集中的に狙われるようになり、レオポンさんチームも高い操縦技術を持つミッコに張り合っていたが、最終的にBT-42に背後から砲撃されて撃破される。
- 試合後、継続高校の学園艦に招かれてサウナを堪能していた際、ナカジマとツチヤはタミ達の操縦の腕の高さを称賛していた。
整備編
このチームを語る上で忘れてはいけないのが、超技術ともいうべき整備の手腕。
チームを結成するだいぶ前から自動車部として戦車道に協力させられており、中にはありえないような場所に放置されていた車輌の回収・運搬や、20年近く放置されていたり水没していた車輌をひと晩で稼働可能な状態にまで整備させられるなどの無茶をたびたび要求されながらも、完璧に仕事をこなす超人的な働きを見せている。
大洗の全車輌が満身創痍となった決勝戦の終了後には、徹夜で各戦車を「走れる程度には修復する」と宣言。実際には走れるどころかほぼ完全に修繕しており、大洗町への凱旋時には8輌すべてが元気に走り回っている。リッジレーサーもかくやのドリフトで足回りが大破していたり、超重戦車を持ち上げあわやペシャンコ寸前な戦車もあったのだが……恐るべき超技術。大洗よりも大規模であり、メカニックも相当数いると思われるサンダースや黒森峰も驚愕するほどの技術力のようだ。
ちなみに本人ら曰く、ティーガーⅠの足回りの耐久性を強化することもでき、さらにレギュレーション完全無視でいいなら高級セダン並みの乗り心地とスポーツカーレベルのドライビングを両立できるとのこと。
また、本来の自動車部としての腕もチートじみており、母港に寄港した際には陸の整備工場で手伝いもしている。その時は店の主人曰く通常の5倍くらい仕事がさばけるとのこと。ちなみに報酬としてオイルやグリスなどの整備道具を現物支給でもらっている(相当数貯まっているらしく、寄港の都度必要分持って行っている)。なお、戦車の部品は旋盤で自作しているらしい。マジパネェ。
画面上で実際に車両整備に勤しむシーンはほとんど描写されなかったが、この通り冷静に見返してみるほど意味がわからなくなる壮絶な仕事量から、「ぶっちゃけ自動車部が一番異常」「大洗の真の英雄」「こいつらがいなかったら勝てなかった」「来年の大洗が心配(ツチヤ以外は3年生であり卒業してしまう)」と評するファンも。
最終章では
もっとパワーアップしていた。
無限軌道杯一回戦、BC自由学園との試合において、まずはアヒルさんチームと二手に分かれて偵察役を担っていたが、フラッグ車撃破のために進攻していた大洗女子チームの本隊がまんまと敵の策略にハマり、狭い木橋の上で包囲されてしまったことを知らされると、偵察を切り上げて本隊への合流を急ぐことに。
その際、先の大学選抜チームとの戦いでも使用した加速機能を今度からはモーターの自滅を防ぐために使用は5秒(第4話では1秒おまけして6秒)だけに留めるという条件で再び解放したが、その5秒間だけで、前回スピードキャラとして大活躍したあの子の高速戦車もあっさり霞む程の超絶加速を見せつけ、相手チーム(と視聴者)の度肝を抜いた。
(劇中の描写から計測するとEPSで約160km/h出てた、という話も…………えっ!?)
これにより、大洗チーム屈指の砲撃火力と装甲強度、乗員の技術による自前の回復能力の上に、更にブッチギリの最高速度まで加わったことになり、より一層「戦車の皮を被ったよくわからないなにか」になった。
動かなければ強いと言ったな。あれは嘘だ。
ポルシェティーガーはまともに走ることもおぼつかない欠陥兵器、そんなふうに考えていた時期が俺にもありました……。
……いやもう、マジで何なのこの人達……。